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稚内駅前地区再開発事業の工事が着々と進んでいる。
9日、JR北海道は「稚内新駅舎の開業日について」というプレスリリースを発表していた。
それによると、現在の稚内駅ホーム北側に新駅舎を、現在の駅前にバスターミナルと映画館を入居させた駅前再開発ビルを建設して4月3日に開業し、現在の駅舎を取り壊した跡地に第2期工事で駅前再開発ビルを拡幅して新駅舎と連結する、という内容である。
新駅舎は南側に建て、最北端がちょっと南に移転するというわけではなさそうだから、まあいいかと思いながらプレスリリースを読んでいく。
同時に、「日本最北の駅・稚内新駅舎開業記念企画、『稚内新駅舎開業記念号で』で行くちょっとグルメ&稚内1泊の旅」というツアーも発表された。
http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2011/110209-1.pdf
専用の団体列車を仕立て、現駅舎のさよならイベントと新駅舎開業記念式典を見るというツアーで、JR北海道旭川支社も面白いツアーを組むもんだな、なんて気楽に見ていたところ、目立たないところに衝撃の事実が…
行程の説明まで読み進めたところ、そこには「※稚内到着時にこの日で営業を終了する『日本最北駅そば』のサービスがあります(稚内市提供)」との注意書きが記載されているではないか。
えっ…
稚内の駅そばなくなっちゃうのか!?
現在の稚内駅の待合室の一角には立ち食いそば屋「そば処宗谷」がある。
かつて、札幌からの稚内行き夜行列車「利尻」があった。
稚内は最果てで遠いから、寝ているうちに稚内に到着できる便利な列車で、学生時代から廃止された2007年までよく利用しており、早朝6時に稚内駅に着くと「そば処宗谷」と駅前の食堂「ひとしの店」は営業していた。
2007年夏季の運行をもって夜行列車「利尻」が廃止されるまで(最後の1年は臨時夜行列車「はなたび利尻」として運行)、学生時代から約20年にわたってほぼ毎年1回は稚内に来て「利尻」を降り立ってまずどちらかで食べたものである。
特別旨いそばというわけでもないのだが、時には真冬の猛吹雪の中稚内に到着しても暖かい待合室で食べることができたし、また、利尻・礼文へ行くフェリーに乗り継ぐまでの短時間で食事を済ませるのに便利だったり、小えび以外具が何も入っていない「そば処宗谷」の天ぷらそばは、我が青春の思い出の味なのである。
夜行列車「利尻」が廃止されてからは、「そば処宗谷」の営業時間は朝7時からに変更された。
同時に、利用していた列車がなくなっちゃってボクの旅のスタイルも変えざるを得ず、近年は稚内へ行っても、稚内まで行かずに南稚内で降りちゃったり、朝6時台の列車で稚内を出発するスケジュールだったりして、まだ開店前で食べることができなかったり、クルマで行っちゃって駅には寄らなかったりして、稚内駅の立ち食いそばは「また今度食べればいいや」と思いながらも結局それ以来食べていない。
稚内駅の建て替えはもちろん知っていたが、駅そばも当然のことながら新駅に移転して営業するものだと勝手に思っていたが、閉店してしまうとは寂しい限りである。
ボクがmixiデビューしたのが2008年5月で、「利尻」で稚内旅行していた時代より後だから、「そば処宗谷」を実食してmixi日記に1度も書いていないし、こうなりゃ最終営業日の4月2日までにもう1回駅そば食べに稚内へ行っちゃおうかな?
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