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2007年10月16日16:17

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気を抜くとやられるぞ

金曜から4日間にわたって展開された異常事態。

私の演劇人生をひっくるめても、
これはまったく類例がないというか、
原因の愚劣さと結果の凄惨さにおいて
ほんとうに二度とくり返してはならないことだと思います。

いやいや、まだ、なにひとつ終熄したわけではない。
まだ彼女らの安全が保証されたわけでは、まったくない。
たんに、とりあえず座の「場」から遁走できた、というだけのことだ。

ヤスダはいまだ潜伏したままだし、
一座はなんと代役を立てて京都公演を決行する!というし、
なにより黒谷さんとヤスダが被った傷の深さは
一朝一夕につくろえるような生やさしいものではない。

この間、東京を離れられなかった僕のところに
何人もの人が彼女たちを心配して情報を送って下さった。
それは彼女たちの旧友であったりもするが、その他に
名古屋公演を目の当たりにした観客であったり、
彼女たちと対立しているはずの名古屋側受け入れスタッフの一員であったり…。

僕のいってきたことは過剰かも知れないし的はずれかも知れないけれども、
問題は僕の言辞なんかじゃない。
現実に急速に進行している悲惨と、その原因を作ってる翠羅臼の腐敗した態度は、
立場を超えた不安を周囲に与えたのだ、ということだろう。

そして、ヤスダと黒谷さんと小倉君とロバとロバ使いを失った座長が
こんごしばらく、どんな動きを見せるかは、なお予断を許さないであろう。

短期的にいえば、もし公演を決行するならば、
その舞台はおそらく、けっこういい舞台になる可能性がある。
30数年も芝居バタケにいると、
当日になってみると主演がいなかった、なんて舞台には
2度や3度はでくわしてる(笑
窮すれば通ずで、役者ってのは結構どんな状況でもなんとかするものだ。
代役っていってももう火曜なので開演まで3日と3時間しかない(爆
あの膨大なセリフと人形振りとをこなしてのけられる人材は、
まあ助監の宍倉曉子さんだけだろうが、やればすごいさ。やらんとは思うが。
あるいは黒谷さんの役が素と人形と仮面との重層構造の妖怪的役柄だっただけに、
他の役者は彼女が「いるつもり」の芝居をして声だけ袖からマイクで流す、
という方法もある(これ、実際にやった例を知ってる(笑
つまり、なんとかはなってしまうと思う。

だが。

ヤスダと黒谷さんの行動は、たんなる逃避ではなくて
「あの芝居をぶっつぶす」意図を交えていた、と僕は思っている
(憶測ではなく、たしかな証言に基づいて、思っている)。
それは方法の当否は知らず、数ヶ月にわたる忍耐の当然の帰結であり、
彼女らにとってギリギリ有効な防衛手段でもあったろうと考える。

だが、つぶせてはいない。片肺飛行のまま座は突き進んでいる。
そして――ここからが重要なので精読されたし。



  「公演後、おそらく翠羅臼は彼女たちに対し、報復攻撃を仕掛けてくる」



彼が、座長である自分を逐い払った劇団「夢一蔟」に対して行った
陰険なサイバーテロは、日本演劇史の恥部といって差し支えないだろうが、
今回の事態はたんなる私怨にとどまらず、彼にとっては
少なくともパレスチナ人役者に対するギャラ踏み倒し(およびその際の暴言)
についての追及をかわしたり、
終わってみたらいったい何の意義があったといえるのか、という
私怨団体もとい(爆)支援団体への総括説明が必要になってくるであろう。
その際、彼は必ず脱退者に責任をおっかぶせてくる。
保身に走る以上、そうせざるを得なかろう。
なので、僕は今ここで



  「彼女らの脱退によって赤字が出たわけでも、意義が失せたわけでもない」



ということを、はっきりと確認しておきたい。

日曜の上演中止の際、「俳優2名が病気のため」というアナウンスがあったことに
なんだかすごく引っかかっている。なんとはなしの腐った雰囲気…。
病気になったもうひとりは実は、道化役の西村仁さんだったんだが、
彼はその筋では有名な酔っぱらいで(^^ 持病の糖尿病の悪化によって
医師から10日間の入院を勧められたところだった、ということなのだそうだ。
悪化には座の状況の悪さも関係していたかも知れないけれども、
でも彼の場合はもう還暦過ぎの方でもあり、発見の会の看板役者でもあり、
つまりなんかコミカルな感じのする休場だったわけだ。

それを、翠羅臼は利用している。
つまり、「だから黒谷さんもただの普通の病気なんです」というわけだ。
公式?発表にあった「役者1名入院」ていうことも、
実際には誰も入院なんかしてはおらず、いやむしろ僕に情報をくれた方は、
彼女は、入院を勧める医師の言葉を拒絶した、
「敵に取り囲まれながら病院に送られることは耐えがたかったのだろう」と
証言した。なんてことだ。なんてことだ。なんてことだ。

つまり、これもまた翠羅臼の布石なのである。
「ワガママな女優が仮病を使って逃げたせいでさあ」という「ニュアンス」なのだ!

今回の事態を通して、ずっと感じ続けてきたのは、彼が
そうとう周到に手を回して、自分の立場が悪くならないようにならないように
事前にロビー活動を展開してある、ということだった。
ヤスダたちの絶望の叫びが、すごくつまらんことであるかのような
「雰囲気」がずいぶん前から演出されている、ということだった。
これについては彼女たち自身も感じつつ苦しんできたことが、
彼女らのミクシイ日記には克明に記されている。
そういう小狡さにおいてはとうてい太刀打ちできない、という苛立ちが
ヤスダの叫びと黒谷さんの病気となって顕現したのだ、と断じてよかろう。

そして、彼女らは今、戦いを続けられる精神状態にはないに違いない。
そのことは翠羅臼も熟知しており、だからこそ
「公演終了後になにもかも説明する」というような
いい子ぶった攻撃的な言辞を早くも弄しているのだ。
21日までは公演に忙しくてかかりきりだろう。
問題はその後だ。

どうやって彼女らを守るか。



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