8月17日
朝、網走の空は青空でした。そして、ホテルの近くは海だったので、カモメの鳴き声が聞こえてきました。
オホーツク海に面する網走市は人口約3万人のこじんまりした地方都市で、ホテルの窓から見える市街も静かで幾分寂れた感じです。
私自身は日本で一番人口の少ない鳥取県出身なものですから、こうした静かな都市に親和性を感じます。
今住んでいる大分市なんか、人口が多い! って思ってしまうくらいです。
朝、もう一度大浴場で入浴し、素泊まりということもあり、早々にチェックアウト。
近くに道の駅「流氷街道網走」があるので、そこに入り、車の中を整理。
さて、今日の最終目的は、遠軽町にある瀬戸瀬温泉に一泊することです。
宿へは16時チェックインということで、それまで、その周辺を観光することにします。
そういえば、全国に支社のある我が勤め先は、網走、北見、遠軽にそれぞれ支社の建物があるわ…ついでだからそこも巡っていこう、と考えます。
そうすると、網走の支社を見た後は、北見方向に向かうとするか、ということで、まずは網走の支社に。
私は現在、大分と竹田の支社に勤めていますが、竹田よりは網走の方が大きいかな。
青空に支社のきれいな建物が映えていました。
そのまま北見へ向かいます。
途中、国道39号沿いの美幌エリアを走ると、広大な牧草地帯が広がり、まさに北海道、という風景になります。
牧草地帯は内地でも見ることができますが、北海道はどことなく異質なのですよね。だからこそ、旅に来た、という気分になります。
端野を過ぎ、北見市街地へ入る。
11時も過ぎましたので、昼食を取ろうと北海道の回転ずしチェーンである、トリトン夕陽が丘店に開店後すぐに向かったのですが、すでに満席状態。
まあ少し待てば空きができたかもしれませんが、そんな時間ももったいない、と思い、私はとなりの「かつ徳北見店」に入ってしまいます。
北海道に来て、とんかつかよ、というところですが、私、故郷の鳥取県も今住んでいる大分県も海産物が豊富ということもあり、北海道に来て海産物にこだわることもないかな、とさっぱりあきらめてしまうんです。
これは今後、北海道を経つまで続きます(笑)。
それでも、とんかつと鯵のフライはうまかった!!
腹もこなれたので、北見の支社を見てから、留辺蘂方向へ車を走らせます。
このまま上川町あたりまで行ってから遠軽に行こうかな、と一瞬思いましたが、北海道の都市間の距離を侮ってはいけない、そんなところまで行くと最終目的の瀬戸瀬まで着くのにどれだけかかるやら、ということで、温根湯温泉の道の駅で引き返すことにしました。
温根湯温泉の道の駅「おんねゆ温泉」でご当地Tシャツを購入し、水族館が併設されたので、中を見学する。
Xのサムネやアイコンの画像のネタにするため、魚の写真を撮りまくりました。
このころになると、うーん、行き当たりばったりだな、だけど、なんかアクセントが欲しいな〜、と思い始めてきました。
そして、いったん北見方向へ引き返し、国道242号線で遠軽町方面へ。
遠軽町って、ちょっとにぎやかですね。市を名乗ってもいいような賑わいです。
遠軽町の支社を見て、近くのスーパーで今晩のお酒と食料を調達。
瀬戸瀬温泉は素泊まりで、周辺は全く何もない森の中ですから。
行きたい宿、しかもそれが、こじんまりしたホテルだと、どきどきします。
宿泊先は「瀬戸瀬温泉ホテル」。知る人ぞ知る、というホテルです。
ここの温泉は、単純温泉で柔らかいということですが、その柔らかさから温泉マニアにも人気らしいのです。
私自身は、「北海道の温泉」というサイト(
http://www.n43.net/onsen/index.htm)でこの温泉の存在を知って、20年以上前から行きたいな、と思っていたのですが、なかなかチャンスに恵まれなかったのです。
今回、予約は楽天トラベルで簡単に取れたのですが…このドキドキ感、昔、電話予約した島根県の大田の奥にある湯抱温泉の中村旅館に行った時と同じだ。
その旅館と同じくあこがれの旅館だったのです。
瀬戸瀬温泉は、北海道道493号の行き止まりみたいなところにあり(正確には、この先、道道592号が生田原方面へ伸びているのですが、冬季通行止めになるようなダート道です。google mapのストリートビューもできてません。)、周りはうっそうとした森に囲まれています。
正直言うと、クマが出てきそう。そして、この温泉ホテル、そうとう年季が入っており、クマに襲われたらつぶされてしまうんじゃないか、という印象です。
本当に管理人がいるのかしら、という不安な思いで「ごめんください」とホテルの扉を開ける。
優しそうな初老の男性が管理人をされていました。
一泊で予約したのですが、「連泊の方ですか?」と聞かれたので、おそらく他も宿泊客がいるのでしょう。
さて、指定された部屋に入ります。
…正直、ボロい! でもこれがいいんだな。
あと、エアコンが付いていません。扇風機が設置してあるので、これで涼をとれ、ということでしょう。
窓は開け放たれて、外から夕方の幾分涼しくなった風が流れ込んできますが、夜になったら閉めなきゃな…熊とか狐とか入ってこられたら困るわ、と本気で思うくらいでした。
北海道とはいえ、この時期はまだ暑いですが、昨年、広島市内で真夏をエアコンなしの住まいで過ごした私はこれくらいの暑さは大したことないという感じでした。
このホテルは自炊ができるよう、共用スペースに大きな冷蔵庫、各種調理器具、ガスコンロ、電気炊飯器が置かれています。
私はスーパーで刺身パックや総菜を買ってきたのですが、こんなことなら野菜炒めくらい作ってもよかったかな、そんな食材を買ってくればよかったかな、と思いました。
まあ、食事は後にして、温泉に行きましょう。
この夕方の時間帯は、まだ日帰りの客がぽつぽつといます。
このあたりの住民の方には人気の温泉のようです。
温泉はひょうたん型の内風呂だけですが、そこには滾々と湯が注ぎ込んでおり、入ると、やっぱり柔らかい。
そして、独特の温泉臭がします。
泉質は無色透明のアルカリ性単純温泉ですが、私、アルカリ性単純温泉こそ、いろいろな温泉でちょっとした差を感じられて奥深い泉質だと思っているのですよね。
硫黄泉やモール泉のような明確な主張がないけれど、微妙な違いを感じさせてくれます。
温泉はとても気持ちがよかったので、また真夜中に入ろう。
ここは午後8時から9時までの清掃時間以外は、宿泊客に対しては夜通し温泉を開放してくれているのです。
湯から上がると、さっそく買ってきた総菜などで夕食。そして、酒盛り。
温泉とお酒で気持ちよくなってしまい、さっさと布団をしいて横になってしまいました。
そして、真夜中、ふと目が覚めます。
辺りは真っ暗。新月ではなかったと思いますが、このホテルは夜になると街灯もなく、真の暗闇です。
正直、怖さを覚えました。
太古の人間はこんな感じで夜の暗闇を恐れたんだ、と実感しました。
というわけで、スマホの画面を開いて、自分横に置く。
デジタルデトックスを目的ともしていたのに、なんて根性がないんだ、と思いましたが、それくらい恐怖を感じたのです。
しばらくそうして横になっていましたが、そのままのそのそと起き上がり、真夜中の温泉に向かいます。
管理人事務所も明かりが落とされ、廊下と浴室に向かってぼんやりとした常夜灯が付いているような状態です。
一瞬、本当に温泉やっているのかしら…と不安になりましたが、浴室の方に近づくと、夕方に入った時と同じようなお湯が注がれる音が鳴り響いています。
…夕方と同じ状態でした。
夜の温泉をしっかりと一人で堪能しました。
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