を観た。山田洋次監督
20年前に今は亡き父と大ゲンカして家出していた寅次郎が、故郷である東京は葛飾柴又の団子屋とらやに帰ってくる。
一見パリッとしたかっこうの寅次郎に、親戚のおいちゃん、おばちゃん、そして妹のさくらはすっかり真面目になって帰ってきたのだと思いこむ。
その翌日はさくらのお見合いだったが、おいちゃんが飲みすぎて二日酔いで、代わりに寅次郎が一緒に行くことに。
ところがそのお見合いは立派なホテルで行われる格式の高いもので、元々寅が来るような場所ではない上に酔っ払って言ってはいけないことを連発してしまう。
結果破談になり、それが自分のせいだと責められた寅次郎は再び出ていくが・・・。
言わずもがなの名作シリーズの映画第1作。実はテレビドラマ版が先なのだが。
物語としては最初からなんてことのないものだが、公開当時(1969年)でも迷惑がられる寅次郎のキャラクターは今の常識で見ると完全に異常者の人でなし(笑)で、おそらくそのへんのハラハラ感は当時よりも今観たほうがアップしていると思う(笑)。
要するにやくざ者(暴力団ではない方)なのだが、まだ当時はそういう人間も一般市民が受け入れてくれる環境だったのが読み取れるのも興味深いところ。
キャストはもちろんみんな若々しくて元気(特に笠智衆/笑)なのもいい感じだが、一番びっくりしたのは佐藤蛾次郎が爽やか青年なところである(笑)
特筆すべきは寅次郎が出ていって1人切りになったさくらを育ててくれたおいちゃんおばちゃんの優しさで、寅次郎が弟分だと言っていきなり連れてきたどこの馬の骨ともしれない登もしっかり住まわせてやって店で働かせているのには感服した(笑)
そしてもちろん圧巻は渥美清の演技力で、そこには完全に車寅次郎という人間が存在している。
この演技はちょっと人間離れしているレベルだと思う。
それにしても全編に満たされる幸せな空気感はなんだろう?
いろいろな問題はあるものの、今の日本よりも当時の日本のほうが幸せだったように感じてしまうのは切ないところである。
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