>上位作品はいずれも「生と死、赦し、つながり」といったテーマを軸にしており、10〜40代まで幅広い世代から票を集めました。
(ニュース記事より引用)
常々「“人の死”を感動のダシにするんじゃねえよ」と思っていますが、やはりそういうのは強いですね。
なんかもう、「とりあえず人を死なせときゃ読者は感動するだろ」という志の高い作家は佃煮にできるほど。「この人は誰かを殺さないと話が作れんのか」と思う作家も。
しかし、変空…もとい『恋空』がランキングに入っているとは。
レイプだクスリだ10代の妊娠だ中絶だ、といったどぎつい要素をてんこ盛りにして、「実体験です」という大嘘をトッピングすればはい出来上がり、の薄っぺらい「ケータイ小説」が。
まあ読んだことがないしこれからも読もうと思いませんが、さぞかし泣けるんでしょうね。
『変空』のことかどうかは知りませんが、とある「ケータイ小説」に、妊娠している主人公が暴力を受けてお腹の子供が下りてしまう、という場面があり、それが人の形をしているという記述に「妊娠初期でそんなわけねーだろが」とツッコミを入れている文章を、何かで見た覚えが。まあきっと、そういう知識がないアホが「こうすれば読者は『かわいそう』と泣くだろ」と思って書いたんでしょう。
「ケータイ小説」のブームはたしか5年くらいで終わったので、今花盛りを通り越して狂い咲きの様相を呈している「異世界もの」も5年くらいでブームが終わるだろ、と思っていましたが豈図らんや、もう10年くらい続いていますな。とっとと終わってほしいのに。…なんせ、書店に「異世界」というコーナーが作られるほどですからね。
商品名が長い冷凍チャーハンよりも長ったらしい題名の、題名で話の大筋を説明している出オチみたいな「なろう小説」は、もうお腹いっぱいです。
登録しているサイトからたまに「なろう小説のコミカライズをする作家募集」のメールが届きますが、結局、ナーロッパが舞台の出オチみたいな題名の小説なんですよね。
なんでこんなになろう小説が狂い咲きしているのか…きっと、梲が上がらない現実を「異世界で俺無双」がひととき忘れさせてくれるのが、ええんですな。
「恋愛ドラマがたくさん作られるのは、それだけ実際に恋愛をしていない人が多いから」、あれだけ言われているのに「国際ロマンス詐欺」に引っかかる人が後を絶たないのは、それだけ日常で「ドラマチックなこと」に飢えている人がたくさんいるから、過激なだけの安っぽい「ケータイ小説」がブームになったのも、それだけ平凡で起伏のない日々をおくっている人がたくさんいるから、なんですよね。
■小説好き500人に聞いた『人生で一番泣けた小説ランキング』TOP5を公開! 3位は『アルジャーノンに花束を』、2位『永遠の0』、1位は…
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=131&from=diary&id=8588464
ログインしてコメントを確認・投稿する