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2025年04月15日19:44

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水木しげるコレクション4 ゲゲゲの森の鬼太郎

を一昨日読んだ。水木しげる著
 主に昭和61年から62年あたりに描かれた作品が収録されている。
妖怪万年竹
 ねずみ男が大金を持って歩いていたので、聞いてみると今度竹やぶのところに家が建つので、その手伝いのアルバイトをしていたらしい。
すると突然やぶ蚊の大群が現れ、ねずみ男だけを集中攻撃する。
その現象はねずみ男だけではなく、竹やぶでアルバイトをした人に次々と発生していた。
鬼太郎が竹やぶに行ってみると、蛇がSOSの文字を描いている。
竹やぶに家を建てようとしているのは金林という金持ちで、鬼太郎が話をするが叩き出される。
その後大きな家が建ち、ねずみ男が行ってみると女の悲鳴が聞こえ、それは金林の右腕がタケノコに変化しているのを見たメイドのものだった・・・。

 万年竹に襲われて竹になってしまった鬼太郎とねずみ男が襲ってくるのがなかなか怖い。
またストーリーがなかなか凝っていて、かまいたちが協力したり、正体を隠した敵がいたりと退屈させない。
そして竹になったねずみ男が襲った人間から生気を吸い取るだけでなく、ちゃっかり財布も取っていくのが楽しい(笑)

妖怪危機一髪
 妖怪ホットドッグが評判になっているのを聞きつけたねずみ男が行ってみると、その店ではどうやらほんとうに妖怪を材料にしたホットドッグを売っているらしかった。
主人と話をし、その一家が「ヒ一族」だと知って震え上がるネズミ男。
ヒ一族は妖怪の力が全く通用しないまさに妖怪の天敵と言える存在だったのだ。
 妖怪が次々に行方不明になっていることに対する対策会議をしていた鬼太郎を始めとする妖怪たちは、妖力を結集して水晶玉に真相を映し出そうとするが、襲われてソーセージにされていく妖怪は映し出されるが肝心の犯人がどうしても映らない。
目玉のおやじはその原因は相手が妖怪の力が一切通用しないヒ一族だからに違いないと推測する。
鬼太郎が仲間を助け出そうとするが、目玉のおやじは勝ち目がないと言って止めるが、我慢できなくなった鬼太郎は1人でヒ一族の店に向かい・・・。

 ヒ一族がまさに妖怪の天敵という圧倒的な強さで恐ろしく、そして彼らの出生の秘密がなるほどそれは妖怪でも歯が立たないわという説得力があって完成度が高い物語になっている。

木の子
 森で迷ってしまったモモコは森の精霊である木の子たちと出会い、そこで暮らすことに。
5年後木ノ子たちを発見した人が精霊たちの中に裸の少女が混じっているのに気づく。
モモコの親は捜索隊を編成するが人間には到達することが出来ず、ねずみ男が1億円もらって鬼太郎を紹介する。
鬼太郎は木の子の集落を見つけてモモコを人間社会に戻そうとするが、木ノ子たちはモモコと別れるのが嫌で山天狗を呼び・・・。

 なんか「ターザンの逆襲」を思い出した(笑)
山天狗がいかにもな悪役で楽しい。
また木ノ子たちがモモコと別れるときに木の子たちと同じ服をプレゼントするのだが、それならそれまでもモモコに服を着せてやれたのに裸のままだったのはどういうことかと思ったが、とりあえず少女がヌードのままというのは喜ばしいことに思えたので気にならなかった(笑)

小豆連合軍
 今度の将棋大会の打ち合わせのために鬼太郎の家にやってきた油すましだったが、妖怪ポストに妖怪の仕業らしい工場の閉鎖事件が書かれた手紙が入っており、鬼太郎たちが出かけるので油すましは留守番をすることに。
工場の前ではねずみ男が小豆飯をただで配っていた。
ところが小豆飯を食べた人は夜に顔から小豆が。
後日ねずみ男が小豆飯と小豆もちを売っている店を見つけ、中を見てみると小豆とぎ、小豆はかり、小豆婆の3人が商品を製造しており・・・。

 小豆妖怪勢揃いというのが見どころなのだが、この話で一番注目すべきは油すましで、とにかく将棋大会がしたくてしかたがないので事件の最中でも「将棋大会はいつにする?」と言い出し、あげく最後はねずみ男を助ける代わりに将棋大会開催実現を頼むのが面白すぎる(笑)

妖怪王将戦
 太郎の村には大昔から棋林と呼ばれる将棋の駒で出来た林があった。
かつてそこには「玉」または「王将」と呼ばれる将棋の精がおり、散々悪事を働いていたが、大仙人によって人面岩に封じ込められたとおじいさんから説明を聞いていたそばから地震が発生し、人面岩が崩壊する。
地震によって岩の割れ目から出てきたツボの蓋を開けたのは、例によってシーサーの忠告も聞かなかったねずみ男だった。
復活した玉は将棋の駒を操り、人間を捕らえて奴隷にしはじめた。
なんとか逃げ延びた太郎が夜の森をさまよい、明かりを見つけて行ってみると、そこでは妖怪たちがバーベキューの最中だった(笑)

 この時期の鬼太郎で顕著なのが妖怪たちが楽しそうに過ごしている描写で、上記の将棋大会もそうだが、このバーベキューも(画像)さり気なく楽しいイベントを連発している様子がうかがえてなんだかこっちも楽しくなる。
セリフも気が利いていて、画像の次のコマでは牛鬼が「そうよ。とって食おうなんてこと思いつきもしないぜ」と、とって食うと言われたわけでもないのに言っていたりする(笑)
そしてやっぱり将棋となったら自信満々で登場する油すましだが、さくっと負けてしまうのだ(笑)

豆腐小僧
 森の中で木の伐採をしているところに、冷奴とよく冷えたビールを持った子どもが。
話を聞いたねずみ男も現場に行き、やはり冷奴とビールをごちそうになる。
ところが翌日ねずみ男の身体がカビだらけに。
カビはとってもとっても生えてきて、このままだと全身がカビと化して死んでしまう。
妖怪天井なめならカビを食べてもらえるが、あいにく天井なめは京都の「お化け茶屋」で油すましと将棋の優勝決定戦中だった。
一反木綿が急いで天井なめを呼びに行くが、ねずみ男と接触した者には次々とカビが感染し・・・。

 冷奴と瓶ビールの絵面がうまそうすぎる(笑)
そして油すましは相変わらず将棋のことしか考えていない(笑)

化けぞうり
 ある少年が買ったばかりの運動靴がかっこ悪いからと新しい運動靴を買ってもらうことにして捨ててしまう。
夜にその運動靴が動き出し、寂しい墓場のようなところへ。
そこには古い靴たちが集まっていた。
翌日道を歩いていた少年はねずみ男にぶつかり、そこに靴が集団で襲ってくる。
話を聞いた鬼太郎たちは靴を追いかけるが、靴はすごい速さで逃げ出し・・・。

 ありがちすぎるオチだが、鬼太郎の下駄も手伝うというのがなんかいい感じ。

竹切り狸
 少年たちがサッカーをしているところに仲間に入れてくれと声をかけてきたのは竹馬に乗った妖怪やまこだった。
やまこは1人で圧倒的な強さを示し、戦利品だと言ってサッカーボールを奪う。
その竹馬は竹切り狸が渡したものだった。
 鬼太郎は家のそばに竹馬が落ちているのに気づき、乗ってみると手足が離れなくなってしまい、そのまま歩き続けて竹やぶにやってくるとあまこが待ち構えていた。
なんとかあまこを倒すが、そこに竹切り狸が現れる。あまこは鬼太郎の妖力を探るためだったのだ・・・。

 あまこがウルトラセブンのアロンみたいな扱い(笑)
竹切り狸は万年竹の親戚でその敵を取ろうとしていたということで、連載ならではの連続性が楽しい。

めんこ天狗
 めんこ天狗は今時の子供がファミコンばかりやってめんこで遊ばなくなったのが不満だった。
鬼太郎は子どもの蒸発が多いと聞いて猫娘に町を調査させており、帰ってきた猫娘は犯人はめんこ天狗だと告げる。
手分けしてめんこ探すことにすると、鬼太郎の前にめんこ天狗が現れ・・・。

 めんこ天狗が子どもや鬼太郎をめんこにしてしまうのがジョジョのポーカーチップっぽい。元ネタだろうか?

土転び
 森の中で作業員たちが枝の剪定をしているところに、巨大な毛の塊のようなものが転がってきてなぎ倒した。
それはそのまま村に突入し、潰したものを次々に吸収して巨大化していった。

 最後が引き分けという形で終わるのが鬼太郎っぽくてよい。

井守
 底なしの井戸と呼ばれる井戸に入ってみたねずみ男とシーサーは、なんと邪馬台国の時代に到着する。
そこで捕まっていた美しい女性を連れ出して元の時代に戻ってきて鬼太郎に相談するが、そこに邪馬台国の守り神である井守が襲撃する。

 ちょっと諸星大二郎風味があって面白い。

妖怪ラーメン
 玉子が帽子をかぶったような、奇妙な男が格安でゲゲゲ印のカップラーメンを売り歩いていた。
ところがそれを食べた者は翌朝巨大なカップラーメンになってしまう。
ねずみ男に誘われてたぬきそばを食べた鬼太郎もカップラーメンになってしまい・・・。

 黒幕はたぬきたちかと思いきや、意外な人物(笑)が。
それにしても変装までするとは、だんだん巧妙になるな(笑)

二人狸
 キャバレーで飲んでいたねずみ男はニュースキャスターの勝部を見つけて話しかける。
勝部はどうもやけ飲みをしているようで、聞いてみると化け狸が偽の指示を見せてニュースを読む順番を間違えさせるのだという。
酔った勢いで化け狸退治を引き受けたねずみ男が化け狸の隠れ家らしい雑木林に行ってみると、なんとそこにいたのはもう1人のねずみ男だった・・・。

 ここからの3作は昭和52年に描かれて週刊実話に掲載されたもので、大人向けのちょっとしたファンタジーという感じになっている。
このあとニセねずみ男は、ニセねずみ男につけられているので退治してくれと鬼太郎に電話してから鬼太郎のところに行くなどなかなか狡猾で面白いのだが、ちょっと待てと。
そもそも鬼太郎の家に電話が(笑)?
そして鬼太郎の反応が偽者だと思った方に腹を切れと迫る(汗)など、過激すぎて怖い。

かくれ蓑
 飲み屋で高尾山にいる天狗がかくれ箕を持っているという話を聞きながら飲んでいたねずみ男は、やがて酔っ払って寝てしまう。
そこに話しかけてきたのは天狗の子ども2人で、なんと彼らはねずみ男が昔夢で交わった天狗の女性との子どもだったのだ。
家族水入らずでごちそうを食べ、おみやげにかくれ箕をもらったねずみ男はさっそく悪さを繰り返すが・・・。

 詳細に描かれたねずみ男のちんことキンタマがおがめるありがたいお話である(汗)

タイムマシン
 ねずみ男が高尾山の天狗にさらわれたと聞いた鬼太郎が高尾山に行ってみると、天狗たちはねずみ男をタイムマシンの実験に使って3000年後の未来に送り込んだと言う。
鬼太郎も3000年後の未来に行ってみると、そこはロボットが人間を支配する世界で・・・。

 あまりのオチにひっくり返った(汗)
あっさりしすぎ(笑)

 最後の3作は別として、その他の作品は先生の漫画力がまさに円熟の域に達しており、テンポもいいし妖怪たちも生き生きしていてとても面白い。
初期の恐るべき画力で妖怪の強さを表現した「吸血木」や「猫仙人」などがやはり白眉ではあるが、このあたりの作品もどれも完成度が高くてとにかく楽しくていいい感じ♪
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