を3月18日に読んだ。水木しげる著
陰摩羅鬼(おんもらき)
鬼太郎がただで人間の願いを聞いてやることを批判するねずみ男。今回は珍しく目玉のおやじも物価が上がりすぎていることを理由に賛成する。
ゲゲゲ探偵社の看板を出すと、早速やってきた少年は政治家の御曹司だった。
少年の家に行くと、小さくて薄い紙のようななにものかの存在がみとめられ・・・。
とりあえず依頼者が来たときの鬼太郎の第一声が以下である。
「めしにありつけるかもしれないぞ!」
やはりもらえるとなったら期待するのだ(笑)
そして陰摩羅鬼だが、なんだか陰陽師の式神みたいな描写が面白く、その後の展開も生物なのかどうかも怪しいという神秘性と、人間の死体を操って生きているように見せかけるなど、見どころが多い。
最後天才画家に変装した鬼太郎の絵封じの術が炸裂するのもかっこいい。
ところでこの陰摩羅鬼のデザインだが、江戸時代とかに描かれたイラストとは少々異なり、三つ目の不気味なものになっている。
これがシャッガイからの昆虫(シャン)を思い起こすのだが、他でもどこかで見たはずの印象的なデザインなのだ(画像)。
ちょっと探し見てみたが見つからないので、誰か元ネタを教えてほしい(汗)
後神(うしろがみ)
サボテン好きな少年凡太がお祭りで大きなサボテンを買おうとすると、店員の女性が村里離れた一軒家ならいいといい、住所と家族構成を聞き、おじいさんと妹だけだと言うと売ってくれた。
その次の日凡太は行方不明に。その翌日にはおじいさんも。
1人で泣いている妹を見ていた虫が、それを鬼太郎に伝え・・・。
妖怪後神のデザインがなかなか印象的でストーリーも面白いが、後神とサボテンの関係性がよくわからない(汗)
雨ふり天狗
突風のために何人もの人が行方不明になっていた。
一方鬼太郎はねずみ男にそそのかされて人面草の栽培に精をだしていた。
人面草のドライ・フラワーを売って妖怪ランドを作る計画なのだ。
砂かけばばあにポストに手紙がたまっていると怒られ、調査をすると、行方不明になった人は自動車を持っているひとばかりだとわかり、鬼太郎とねずみ男も自動車に乗ってその付近を走ってみると・・・。
鬼太郎の指鉄砲が片目に命中して逃走した天狗は、1ヶ月後に目医者にやってくるのだが、そこで目の代わりが無いので目玉のおやじが犠牲になったと書かれている。
この話で目玉のおやじが登場するのはこのナレーションが初である(笑)
かまぼこ
あてのない旅をしている鬼太郎が浜辺にさしかかると、人間には聞こえない悲鳴が聞こえ、行ってみると半魚人がカメを食べようとしていたので、鬼太郎がそれを止めてカメを逃がしてやると、半魚人は巨大な大イカを呼んで鬼太郎を食べさせてしまう。
ところが鬼太郎は脳とチャンチャンコだけは消化されずに残り、逆に大イカを支配した。
しかし自分では元の姿に戻れないので、半魚人の要求を聞いて魚を100トン捕ることに・・・。
そもそもいじめているのではなくて食べようとしているのに、カメを助けるのが納得いかない。
そして魚なら言いなりに捕まえまくるのも納得いかない。
それはいいとして(笑)、半魚人が鬼太郎に捕らせた魚でかまぼこを作って大儲けして喜んでいる様が可愛い(笑)
その後は邪魔になった鬼太郎大イカをダイナマイトで爆破してまたかまぼこにするなど、よくある展開(笑)になるが、ラストのオチはこれまでになかった斬新なもので興味深かった。
コマ妖怪
人間に汚されていない深山でなめくじを捕って食べていたねずみ男は、木の上の奇妙な小屋のようなものを見つける。
中には妖怪あまめはぎが眠っていた。
80年の眠りから目が覚めたあまめはぎは町に行って子どもの足の皮を食べようとするが、ねずみ男が鬼太郎がそんなことはさせないだろうというので、まずは鬼太郎を片付けることにする。
あまめはぎにコマ対決を挑まれた鬼太郎だったが、目玉のおやじがコマのふりをして勝つ。
ねずみ男と相談したあまめはぎは鬼太郎をある場所におびきよせ・・・。
あまめはぎのキャラが立っていてなかなかいい感じ。
また最後の鬼太郎のジャッジが男前。
笠地蔵
雪の中山ごもりをしていたざしきわらしは食料が底をつき、近くの爺さんと婆さんの二人暮らしの小屋に忍び込むが、そこにも食べ物はなかった。
爺さんは作った傘を町で売って正月を迎えるための餅などの食料を買ってくるつもりだったが全然売れず・・・。
ちうか笠地蔵である。そのまんまなのである。
違うのはざしきわらしから話を聞いた鬼太郎たちが地蔵の代わりをするだけである。
しかし雪の山村の背景が素晴らしいできなのでOK(笑)
妖花
両親のいない花子の安アパートには、今年も南国の奇妙な花が咲いていた。
ねずみ男に脅されて鬼太郎に花の調査を頼むことになるが、ハマグリ船に乗って花の出どころである南方の島に行くと・・・。
前に読んだ「ゲゲゲの鬼太郎2 妖怪まんが集5」に収録のものと同内容。
切ないお話。
花子ちゃんがとても可愛く、絶対に先生は描いてない(笑)
姑獲鳥(うぶめ)
ねずみ男が姑獲鳥石に神社で見つけた羽毛をかぶせ、姑獲鳥を復活させる。
その後おねしょをしたプライドの高い市会議員の息子が、近くに来ていた鬼太郎に相談すると、鬼太郎は最近多発する赤ん坊の行方不明事件を調査していたのだが、おねしょも関係ありそうだと少年の家を見張る。
果たしてやってきたのは姑獲鳥だった。
姑獲鳥は地下の迷宮のようなところに連れ去った赤ん坊を隠しているのだが、まずねずみ男がなんのために姑獲鳥を復活させたのか不明(笑)
そして強力な姑獲鳥の倒し方があまりにもおざなりで、1コマで全部説明してしまっており、姑獲鳥が気の毒(笑)
さらに姑獲鳥のデザインだが、バリ島の鳥の彫刻がモデルらしい。
姑獲鳥は元々中国の妖怪なのだが、あんまりそういう細かいことは気にしていなかったらしい(笑)
髪の毛大作戦
毎年子どものいけにえを出している島で、今年はみなしごの花子の番となった。
花子がカラスのカー坊にそれを話すと、カー坊はねずみ男に助けを頼むが、鬼太郎は正月の用意に残飯を漁りに行っていた。
仕方がないのでねずみ男が島に向かい、捕まっていた花子を助け出すが、そこに目玉のおやじに毛を生やしたような毛目玉が現れ・・・。
毛目玉は髪さまのつかいであり、髪さまはいけにえが来ないのに業を煮やし、村人たちの頭髪をすべて奪う。
自衛隊まで出動するが、隊員たちまで髪の毛を奪われてしまってどうしようもない。
てな感じでストーリーラインが変化に富んでいてなかなか面白く、最後近くの町で暴れる髪さまの様子も怪物感があってよい。
相変わらずどれも面白いが、本巻ではやはり「陰摩羅鬼」が出色だと思う。
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