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2025年02月13日20:56

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宇宙への序曲

を読んだ。アーサー・C・クラーク著/山高昭訳
 歴史学者のダーク・アレクスンは未知の仕事に不安を覚えていた。
というのも彼の仕事は人類が初めて有人ロケットで月に挑戦する様子を、後世のために記録に残すというものだったのだ。

 本書で描かれる月への初の挑戦は1970年代に行われ、使用されるハードウェアも巨大な多段式ロケットではなくスペースシャトルに近い再利用可能なシステムが採用されている。
というのも本書は1947年頃に書かれているのだ(汗)
にも関わらず技術的な内容がほとんど古びておらず、描写そのままのシステムで月に行けそうなところは流石のクラーク。ただし真空管はまだ頑張っている(笑)
また視点の選び方が渋く、メインの開発者でもなく搭乗員でもない歴史学者という門外漢にすることで読者の視点に近寄せつつ、リアリティのある描写を積み重ねて説得力を生み出す老練さはやっぱりクラークだなあと思ったりしたが、実は本作はクラークの処女長編だった(汗)
そのクラークにも予測できなかったのは冷戦のエスカレートと、その結果月への挑戦が巨大な使い捨てロケットによって想定よりも10年近く前倒しになるというまさに予想外な展開であり、逆に当時そんな予想をしていたら周りにバカにされていただろうとも思う(笑)
技術的な未来は予測できても、世界情勢による物事の加速は予測できないのだった。
 月への挑戦のあとの展開も出てくるのだが、そこはやっぱりクラークらしく人類愛に満ちた幸福なもので、やっぱり現状と比べて切なくなるのだった・・・(汗)
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