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2024年04月16日20:55

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ZARDの坂井泉水が育った丹沢山麓秦野市を中心に旅する 〜Season〜 2024年第2回目3月17日(日)第3回目4月7日(日)4月14日(日)東京都立川市昭和記念公園(チューリップ畑)日野市八重桜と夜景

<丹沢山麓秦野市を中心に旅する 〜Season〜 2024年第2回目3月17日(日)第3回目4月7日(日)4月14日(日)東京都立川市昭和記念公園>

 前回1回目 3月3日(日)テーマ曲「この愛に泳ぎ疲れても」
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 前年同期 2023年3月30日(木)テーマ曲「Teen age dream」
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 2024年2度目の丹沢山麓秦野市を中心とした旅、3月17日は、ハルメキザクラの開花に合わせて、足柄市と秦野市を訪れた。続いて3回目となる4月7日、ソメイヨシノが満開になるタイミングで、再び秦野市を旅した。主役のソメイヨシノの開花前にも、早咲き桜がバトンリレーのように、複数の品種が続々と開花する。ソメイヨシノが散ると、最後に八重桜が咲き出す。

 早咲きのハルメキザクラとは、南足柄市で園芸家によって生み出された品種である。発祥の地南足柄市から、近接する秦野市でも植栽された。

 旅のテーマ曲は、ZARDの「Season」、1993年7月10日に発売された4thアルバム「揺れる想い」に収録された。爽やかなポップナンバーは、寒い冬から、温かい春を迎える様子を表現している。失恋から立ち直りつつある若者目線に立って、語っていく。
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第1章、 狩野川のハルメキザクラ

朝7時代、小田急線の開成駅で降り立った青年は、まっすぐ西へ伸びる開成南通りをひたすらまっすぐ歩いた。途中高校生を追越し、信号で立ち止まると、ふと考える。季節は春、暖かい陽気に誘われ、新芽が芽吹くと共に、鳥達がさえずりをあげる。野鳥の世界では、繁殖期だった。自分も人並みに恋をして、将来家庭を築きたかった。でも未来がある。先のことを考えながら、今は初めて訪れた南足柄市を散策する。狩野川では、まだ蕾も残っていた。太陽が雲に隠れると、灰色っぽく見えてしまう。時折雲が切れて、太陽の光が差し込むと、白色が引き立つ。光の当たり具合により、異なる表情を見せてくれる。

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 狩野川沿いの春めき桜並木を「春木経」という。名前は、南足柄市勢の発展に寄与した富士フイルムの創始者、春木榮(はるきさかえ)氏に由来する。西暦2000年10月25日に101歳で天寿を全うした同氏は、良質な水と新鮮な空気が入り込む環境を好み、箱根の麓に位置する南足柄市に、写真感光材料工場を建設した。同氏を偲び、年齢と同じ数となる101本の桜が植えられたのである。カンヒザクラ(寒緋桜)とシナミザクラ(支那実桜)の交雑種の一つとされ、西暦2000年に品種登録された。現在隣接する秦野市寺山へと持ち込まれ、並木を形成する。南足柄市発祥の桜としてアピールされた。

 ZARDの坂井泉水のSeasonの歌詞には、春のさわやかな空気が感じられる。

 全詞掲載
 
 「ポプラの並木をくすぐる。風は春色きらめいているね」

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 朝方狩野川では、ひんやりと冷たい空気が吹き込んだものの、正午に近づくにつれて、気温は上昇の一途を辿る。続いて向った一ノ関・ハラネは、丁度見頃だった。土手に植えられた木から枝が横に張り出していた。びっしりと花びらが覆い尽くす様からさわやかな春風を誘っているようだった。
                    写真=メジロ
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 地元の採れたての野菜を売っていた人と、来場者の会話を聞いたところ、今年は寒暖差が激しく、川霧が立つ狩野川では開花状況が遅れたという。一ノ関・ハラネは、川から離れている分、日差しを受けて、順調に開花したと答えていた。

 すぐ隣の開成町の古民家「瀬戸屋敷」の敷地でも、春めき桜が植林されていた。木造母屋を背景に、ピンクの花びらが写った一枚は、旅立ちの春を想起させる。

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ハルメキザクラの花言葉は、「精神的な美しさ」という。そのとおり、ハルメキザクラが添えられた写真は、凛とした趣を成している。敷地の外に咲いていた真黄色の絨毯を成す菜の花も、幸せを象徴するかのように、華やかで、気品に富む。

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気候の変わり目となる春は、気持ちも揺れ動く。

 歌詞:「あの日と同じ道行く制服達、ふと懐かしく 胸に藍い時」

 田園風景の中に木造の家々が点在する広々とした空間に身を置くと、過去が蘇る。学生時代は、夢を追い、友達にも囲まれ、恋もした。その思い出は、真っ青な空のように澄み渡っていた。


南足柄市、足柄上郡開成町へと市町村を徒歩で跨いだ青年は、松田町の小田急線新松田駅から、上り方面へ2つ先の秦野駅で降りた。バスに乗り、標高300m代の終点蓑毛から急峻な山道を登った。隣の伊勢原市大山からの下山客とすれ違いながら、ミツマタの群生地を目指す。植林された杉林の一角に、白と黄色が混じったミツマタが咲いていた。静けさに包まれた山中、空は小さくみえた。車の音さえ聞こえず、沢のせせらぎに耳を澄ませながら、鑑賞する。幹は細いとはいえ、しっかりと房状の花びらを支えている。冬でも葉を付ける人口の杉林に、春の使者としての役割を果たしていた。

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 静かな山奥で、昔の自分に思いを馳せていた。その心境はAメロの歌詞に表れている。

歌詞:「切なくて 出しそびれた手紙 いつも遠くから君を思い oh」

 昨年の春に新居へ旅立った際、新しい生活に手一杯で、故郷に残していた彼女へ連絡をすることがなかった。

歌詞:「言えなくて 悩んでいた あの season いつの日か卒業したね」

 進学や就職するということは、前の自分と断ち切ること、今の自分が大事なのである。

 蓑毛バス停から秦野駅へ向う道中、寺山町のお蕎麦屋「石庄庵」のそばに咲くハルメキザクラも鑑賞した。風を受けて、やさしくゆれる様子に、ドライブがてらに立ち寄った人々の視線をひきつけていた。

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古くから人々は、ソメイヨシノの開花に伴い、本格的な春の到来を感じていた。殺風景な冬場に彩を添えるべく、品種改良が進む。2月に河津桜の開花に始まり、オカメザクラ、ハルメキザクラなど、複数の品種が咲く。植物を観察することにより、季節の変化を感じられるようになった。

第2章 そしてソメイヨシノの季節へ

4月7日(日)、青年は3週間ぶりに秦野を訪れた。朝5時、前日から続いた雨が残っていたものの、6時代には止み始めた。午前7時50分、秦野駅に到着した頃には、雲間から太陽が顔を出し、日差しも降り注いだ。開館したばかりの駅構内の観光案内所で情報収集し、出発する。目的は、お花見と共に、スタンプラリーである。既に昨2023年3月30日(木)ソメイヨシノの季節に、1度鶴亀めぐりと題したスタンプラリーを行った。地元秦野市観光協会は、かつての南はだの村の文化を受け継ぐため、「南はだの村七福神と鶴亀めぐり」と題した仏閣巡りを主催する。全9場所10箇所のスタンプをご朱印マップに押して、駅観光案内所を含め、所定の場所に提出すると、ストラップをもらえる。

 写真 掲載元 出雲大社相模分祠からのお知らせ 2023年9月4日付
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初めに訪れたのは、駅から徒歩5分の距離に位置する今泉名水公園、隣接する大岳院の前で2つのスタンプを押す。公園内の池では、越冬していたオカヨシガモの居残り組と留鳥のカルガモが羽を休めていた。池を取り巻く散歩道を覆い尽くすかのようにソメイヨシノの木が伸びる。水際には真っ白のカラーが咲いていた。透明感のある薄いピンクの花びらのアーチを潜り抜けると、なぜか幸せな気分になる。

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 写真=同じ場所で3月17日に撮影したウグイス
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 Bメロの歌詞

 「記念のアルバム 今でも 時々は開いて見るけれど」

 旅する青年は、アルバムのページをめくるたびに、過去と今を比べてしまう。写真においては、昨年、一昨年と同じ時期を振り返ることにより、季節を感じることができる。昨2023年の同時期、ソメイヨシノはすっかり散り、八重桜がほぼ満開だった。2024年は、3月中旬以降寒の戻りにより、ソメイヨシノの満開時期は、入学シーズンに合わさっていた。公園から離れ鶴亀めぐりをスタートし、秦野桜道の東端に位置する八幡神社、嶽神社を経て、北の高台に位置する立野緑地へと向う。住宅街の中に位置する高低差のある緑地の麓はスポーツ広場だった。

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さらに北の緑地の天辺の先は、遊歩道が整備された南が丘団地、逆に南側は、農地の合間に住宅街が並ぶ。住民が駅まで出ずに日用品を買い足せるスーパーやドラッグストア、医療機関も存在する。休日のお昼前、親子連れや熟年の夫婦まで、スポーツ広場と緑地の間にかかる桜並木を潜り抜けていた。花びら越しに、底に位置するグラウンドでサッカーをする少年・少女の姿に、昔の自分の姿と重なった。

 歌詞:「薄れゆく 君への憧れに 青春の意味を知らされた」

ボール遊びをする、また駆けっこをする、子供の頃の経験を経て、今の自分がある。無邪気に遊びまわるうちに、気になる異性がいて、そして恋に落ちる。何気ないきっかけから、恋が芽生える。それが青春だったと気付かされた。

昔の自分に語りかけながら、緑地内の階段を登り、南が丘から西の震生湖へかけて、尾根沿いを歩く。

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田畑の合間から、白い雲の合間にうっすら浮かび上がる富士の頂を望める。空高く舞い上がるヒバリのさえずりから春を感じられた。地元の農家の方により、北の秦野盆地の町並みを望む休耕田を中心に、菜の花を育てている。急峻な傾斜地の一角に、一本だけ大島桜が育っていた。発祥の地は、名前の由来となった東京都の伊豆大島である。同じ時期に咲くピンク色のソメイヨシノとは対照的に、薄く透き通るかのような白色の花びらをつける。香りが良いことから、桜餅を包む塩漬けの葉としても重宝された。花言葉は「心の美しさ」と「純粋」である。人々の澄んだ心が、汚れのない真っ白な花びら例えられた。丘陵地の麓秦野桜道との間を挟む農地には、ピンク色の花をつけたハナモモの木が等間隔で並ぶ。花を育てることにより、視覚・触覚・聴覚・味覚・嗅覚の五感が刺激される。メンタルケアの一つ「園芸療法」によると、体調を整え、健全な心を育む効果があるという。自分自身も、花を通して、季節の移ろいを感じ、気持ちが変わっていることに気付かされた。

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 サビの歌詞:「切なくて 淡い夢を抱き 輝いた景色には 帰れない」

確かに好きな人と別れは、長く尾を引く。当時いつか一緒に将来を歩もうと、未来を描いた。無邪気にはしゃぐ子供を見て、自然の中を散策すると、郷愁に浸るようになる。

 歌詞:「言えなくて 唇噛んだseason 心に刻み込んで」

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一方で、仲むつまじいカップルを見ると、僻んだ気持ちになることもあった。あの人と自分は別。人一人、歩む道は違うのである。

                   Cメロの歌詞は 第3章以降へ

 写真=3月17日(日)18時13分に渋沢丘陵から撮影したトワイライト夜景
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震生湖を経て、小田急線の線路沿いに位置する出雲大社相模分詞に向った。住宅街の中のこんもりと緑が生い茂った空間には、岩の間から湧き水が流れていた。敷地内には、自由にペットボトルで湧き水を汲む蛇口がある。太古の昔から、環境は変わらず、聖域と化す。

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青年は、静かに手を合わせ、スタンプを押して、東へおよそ数百メートルに位置する浄園寺へ向い、スタンプラリーを完成させた。出雲大社から続く一戸建て住宅街の合間に位置するお寺は、一般開放され、気軽に立ち寄れる。日陰には、石楠花が咲いていた。

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かつて存在した南秦野村は、盆地と丘陵地に跨り、高低差に富む。人々は沢から水を汲み入れ、農作物を育てていた。出雲大社相模分祀は、当時の面影を残している。秦野駅構内の観光案内所にて、完歩賞としてストラップをもらい、西隣の渋沢駅へと移動した。北口と南口には、秦野市制定60周年となる2015年にZARDの曲が駅メロに採用されたことを記念したプレートが設置されている。北口は、上り方面のプラットフォームに流れる「負けないで」、一方、南口は下り方面のオルゴールメロディー「揺れる想い」のシングルCDのジャケット写真が使用されている。南口には、プレート前にウコン桜が植えられていた。遠めからカメラのファインダーをのぞくと、坂井泉水の功績を称えるかのように、ウコン桜の花びらが写った。

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坂井泉水は、レコード会社を背負うアーティストになっても、都市郊外の秦野市で両親と共に暮らしていた。山肌を感じ、季節感が漂う環境に身を置くことにより、感性を養った。今も後世のアーティストに歌い継がれている。

 渋沢駅から北へ4,1km、バスの終点「大倉」に隣接する戸川公園に足を運んだ。チューリップフェアの期間、ソメイヨシノがしっかりと花びらをつけている。昼時、ファミリー世帯や散歩客、若いカップルまで、お気に入りの株の前で足を止めていた。ソメイヨシノの木の下でお花見をする家族を背景に、チューリップを主役とした写真から、春らしい穏やかな空気が漂う。園内の水無川を挟み、対岸でもところどころソメイヨシノが咲いていた。凛とした趣を成す石造りの風のつり橋が、水無川の両岸を結ぶ。園のシンボルとして、吹き抜ける風にも揺れることなく、安定感がある。

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北は標高1000m級の搭の岳を始めとした山岳地帯、一方の南側は渋沢丘陵の町並み、180度見渡すと、急峻な山岳地帯に、佇んでいるような感覚を抱く。古くから村に住む人々は、山に神様が住むと信じ、畏敬の念を抱いていた。山岳信仰は、今もひっそりと息づいている。橋を渡り、公園よりさらに高いところに位置する白仙寺に向った。ひっそりとたたずむ寺院に、ピンクの花びらをつけたしだれ桜が聳え立つ。すぐ脇には、菜の花も咲いていた。人の出入りが激しい戸川公園から離れ、車の通りもまばらになる。一体は人口の杉林、繁殖期を迎えたメジロのオスの鳴き声が心に染みとおっていく。山の神に抱かれ、、邪念がなく、澄み切った湧き水のように、穢れなく、活力がみなぎった。

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 続く午後3時代に訪れたカルチャーパーク前の水無川沿いの芝生広場では、シートを広げて話に花を咲かせるグループ客で混雑していた。アニメのコスプレをした若者らは、桜の木の前で足を止めて、記念撮影をしている。公園の中でも、ソメイヨシノが花を咲かせていた。坂井泉水が中学時代に活躍の舞台となった陸上競技場の周囲も、イロハモミジとイチョウ、ソメイヨシノが林立する。桜のはなびらごしにグラウンドを撮影すると、懐かしい記憶が呼び起こされる。

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心理学においても花は人々に良い影響を及ぼすことが分かっている。 脳からドーパミン、オキシトシン、セロトニンの3つの分泌物が出されることにより、ストレスが緩和される。積極的な気持ちが沸き起こることにより、ネガティブな気持ちが消えていくという。いわゆる「フラワーセラピー」の一環として、人々は窓際や机に花瓶を置くようになった。坂井泉水も花が好きで、カメラを持ち歩き、植物の写真を撮っていたという。中学時代は、花瓶をスケッチする習慣があった。花を通して、四季を感じる豊かさが、日本列島にはある。坂井泉水も秦野市内で静かな日常を過ごしていた。

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 水無川へ沿って、秦野駅へと戻り、バスにて、ヤビツ峠の麓に位置する標高300m台の蓑毛へと向った。終点蓑毛の一つ手前の「蓑毛中」バス停の脇から、個人宅が公開している淡墨桜を鑑賞した。奇しくも前日の6日(土)にTVK(テレビ神奈川)で取り上げられたことにより、午後5時前にも人々が集っていた。山の麓に一本聳え立つ桜の木を引き立てるのは、真黄色の菜の花だった。空が明るければ、桜のピンクの花びらが程よく日光を反射し、「峻厳古雅の極み」とたたえられるほど、品格が漂う。

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あいにく雲が覆った影響により、背景の一部となり、菜の花の絨毯が強調される。秦野駅から距離にして6km、過疎化が進む蓑毛町で、淡墨桜は、地域おこしのために、一般公開された。夜間ライトアップされると、異彩を放つ。峠の麓で、我々の暮らしを見守り続けていた。

 午後6時過ぎ、カルチャーパークへと戻った。水無川沿いの桜の木々は、開花シーズンに、ライトアップされる。日中とは異なる光景にひきつけられ、市外からも沢山の人が押し寄せる。日没20分から30分までのトワイライトタイム、空が青みを帯びていると、背景の山並みや、手前の草木なども映り込む。

写真=18時33分撮影       写真=18時36分撮影
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一方で、トワイライトタイムが過ぎて、陽が完全に落ちると、照明が当たった桜の花びらが強調される。我々人が作り上げた光のショーは、心ときめく瞬間でもある。

 写真=18時52分撮影      写真=19時7分撮影
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年度が変わる春先、昼夜を通して、花が織り成す優美な空間に身を置き、期待感が沸き起こった。最後の訪問地出雲大社・相模分詞の方は、ほんのりと提灯の明かりに照らされていた。桜の木は、赤っぽく写った。

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縁結びの神様が宿る出雲大社にて、心の中で幸せが訪れるように祈り、秦野駅へと戻った。

第3章 4月14日(日)日野市ヤエザクラと夜景 立川・昭和記念公園チューリップ

 首都圏の最高気温が20度を越す中、先週蕾だったヤエザクラの開花が進んだ。東京都日野市の多摩川との合流地点に位置する程久保川沿いでは、ヤエザクラの花びらが、歩道までせり出していた。午後2時代、散歩客やサイクリストも足を止めて、花びらにスマホをかざす。薄い花びらのソメイヨシノと比べて、名前のとおり花びらの数が多く、重厚感がある。周囲の住宅を背景に入れることにより、桜の木と人々の生活が密着しているように感じる。休日、人々は、桜の木の下で、思い思いの時を過ごしていた。
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 昭和記念公園は、立川口の自転車ゲートから入った。自転車コースと歩道がきっちりと分けられ、ルールを遵守するかぎり、接触する心配はない。

 写真 掲載元 TABI RIN https://tabi-rin.com/archives/bicycle_info/28514
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原っぱ園の北部では、菜の花とソメイヨシノのコラボレーションにより、来園者の心を一気にひきつける。菜の花畑の一角の踏み切りは、廃線跡を彷彿とさせる。線路沿いを放置すれば、風によって、植物の種が飛ばされ、草木が茂り出す。自然の中に忽然と姿を表すレールに、人々は一昔前に戻ったかのように錯覚する。公園内では、若いカップルや小さい子連れの家族が、互いに譲り合いながら記念撮影をしていた。
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  原っぱ園からさらに北に位置する「花の丘」は、ネモフィラ畑と化している。14日(日)時点で咲き始め、花同士の間隔が広く、瘤状の斜面には、緑の下草が生い茂っていた。丘の上から、丁度園内を走る2つの列車がすれ違う様子を見つめた。通行人は、サイレンを聞くと、脇に退いて、列車を見送った。
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 ネモフィラの「清々しい心」、「あなたを許す」の花言葉から、青年自身恋人への思いを募らせていた。澄んだ湧き水のように、清らかな心を持つことにより、何事にも動じず、冷静に振り、的確に対処することができる。今は、ただまっすぐ前を見据え、次の目的地に向って、出発した。

 詳細 茶道のSWB file:///C:/Users/satoshi/Downloads/jcrc-n11p99-109.pdf

 午後4時代、 原っぱ園の南側の渓流広場に咲く、チューリップ畑に足を向けた。年によって若干増減があるものの、園内に242品種22万球が植えられていた。女性客を中心に、渓流沿いに咲く株を背景に、マスクを外し、スマホを掲げて、ポーズをとる。夏を先取りしたような暑さの中、人々はコートを一枚脱ぎ、身軽な服装で木道を渡り、水際の散策路を進んだ。

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木々の間から、夕日が差し込むことにより、淡い色合いになる。腰をかがめて、主役の株に望遠レンズを向けた。すると、透かし効果によって、主役が浮かび上がる。使用したのはコンデジ、被写界深度は浅くても、光を取り込むことにより、マクロの世界を表現できる。

 既に渓流沿いのソメイヨシノは、葉桜になっていた。落ちた花びらが、淀んだ水にゆったり流されていく。川面に浮かぶ花筏は、季節の進み具合を象徴する光景である。

 グスグスしていると、あっという間に時は過ぎていく。人生は一度しかない。失敗から人生の教訓として、学ぶべきだった。Cメロのサビの歌詞には、悲しくても、前を見据える青年の姿が描かれている。

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 サビの歌詞:「せつなくて 出しそびれた手紙 いつも遠くから君を思い oh」

 ネットが主流になった時代、手紙を書くことに、つい億劫になってしまう。後回しをすることにより、ついタイミングを逃してしまう。

 チューリップ畑でお気に入りの構図を決めて撮影した青年は、心も晴れやかに、昭和記念公園から離れていった。

 最後の舞台は、立川市の南隣に位置する日野市三沢の夜景スポットである。京王線高幡不動駅から南東へおよそ1km、多摩川沿いの町並みを見下ろせる住宅街の1角にある。険しい坂を自転車で上りながら、振り返ること、北の多摩川沿いに立つ建物が見えてくる。ふと足を止めて、町並みを眺めた。

 物音が立たず、静かな住宅街の中、次第に浮かび上がる街の明かりに、思いを募らせていた。

歌詞:「言えなくて 悩んでいた あの season いつの日か 卒業したね」

 写真=18時33分         写真=18時39分
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 自分はこの1年、過去にとらわれすぎていた。小学校、中学校、高校、大学、また社会人と階段を進むたびに、人間関係の変化により、価値観も変化する。昔の自分に決別するべく、「卒業」を意識した。

 歌詞:「心に刻み込んで I’ll remember you and windy season」
                                  <終わり>
今年の春は、桜の代表種ソメイヨシノは開花に足踏みしたものの、続く八重桜の開花までのインターバルが短かった。既に生垣のツツジは、蕾が膨らみ始めていた。人々は、古くから植物を観察することにより、感性を養ってきた。春に咲く花を通して、さわやかな空気を感じられる。気持ちを新たに、自転車で坂を上り、帰途に着いた。

 写真=坂井泉水と花びら 掲載元 ZARD かけがえのないもの 2011年4月27日付
http://izumi19670206.blogspot.com/2011/04/blog-post_27.html
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