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2024年04月04日20:53

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台湾地震の続報!地質学から検証する 国内最高峰玉山からの絶景 太魯閣国立公園

首都東京の中央区豊海で建設中の地上53階のタワーマンションが、最新の耐震基準を満たせるほどの強度に達しないことがわかり、販売中止された。東京湾岸沿いの軟弱地盤は、地震の揺れが伝わり安い。日本では、想定される大地震の被害を抑えるべく、建物の耐震化は急務である。防災・減災を目指して、街づくりを進めていく。

■コンクリート検査で「強度不足」判明 東京・豊海に建設中の地上53階建てタワマン 販売休止
(TBS NEWS DIG - 04月04日 17:25)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=266&from=diary&id=7813733

 4月4日(木)

 気象庁から、東京23区内で桜の満開が発表された。雨混じりの天気の中、人々は外へ繰り出し、それぞれ思い思いに花見を楽しんでいた。今回、4月3日に台湾の花蓮県を襲った地震と共に、同国の地質について紹介する。

発生から一夜明けて、被害状況が明るみにでると、各国の政府が声明を発表した。日本の岸田総理大臣もお見舞いの言葉を述べると共に、救助隊の派遣を検討しているという。ミュージシャン兼実業家のYOSHIKIは、2024年1月1日に発生した能登地震に続き、一千万円を寄付する意向を示した。今なお現地では余震が続いている。

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 2023年10月9日付け 杭州アジア大会 男子・サッカー 決勝 日本 対 韓国戦レポート アフガン地震について マラソンで2時間切りが目の前
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目次
・ 第1章 2024年4月3日、台湾の花蓮県で突然の地震
・ 第2章 台湾島の成り立ち 太魯閣国立公園の景観
・ 第3章 玉山からの絶景や食性、地質
・ 第4章 921大地震後出現した滝

   第1章 2024年4月3日、台湾の花蓮県で突然の地震

 日本列島の南西に位置する台湾島でのこと、大きな地震があった。日本時間午前8時58分頃、台湾島東部花蓮県沖で大きな揺れを伴う地震が観測された。地震の規模を示すマグニチュードは7,2 最大震度は花蓮県で記録した6強、震源の深さ15kmと推定される。幅広い範囲にて、震度5以上の揺れに見舞われた。

 詳細 写真掲載元 地震で倒壊したビルhttps://www3.nhk.or.jp/news/html/20240403/k10014411141000.html
 フォト

 同日にはマグニチュード6,5を観測する余震も起こっていた。台湾当局によると、日本時間午後6時までに、死者9人、けが人882人と明らかにした。瓦礫の中に閉じ込められ救出を待っているのは131人だという。北東部の宜蘭県烏石で82センチ、東部の台東県成功で54センチの津波がそれぞれ観測された。

 台湾といえば、地質学的にも、複雑である。ユーラシアプレートとフィリピン海プレートがせめぎあい、過去にも大きな地震を起こしていた。台湾島には少なくとも36の断層が確認されている。

 国の防災に対する意識が高まったのは、1999年9月21日に中部の台中市を襲ったマグニチュード7,7の地震である。首都台北にかけて、広範囲に被害が及んだ。死者2413人、負傷者1万人を越えた。発生した日付から「921大地震」と呼ばれている。

  第2章 台湾島の成り立ち 太魯閣国立公園の景観

 2024年4月3日の花蓮県を襲った地震において、太魯閣国立公園では、地殻変動により、600人以上が、狭い渓谷に閉じ込められたという。岩の崩落により、峡谷を流れる川がせき止められ、水が干上がっている。住民に必要な物資は、ヘリを使って運んでいるという。観光地化された渓谷内では、垂直に切れ込んだ谷底を一本の橋が結ぶ。

写真 左 太魯閣国立公園の位置 掲載元 公園のサイト https://www.taroko.gov.tw/ja/cp.aspx?n=8044
写真 右 VELTA-べ 掲載元 https://www.veltra.com/jp/asia/taiwan/taipei/a/164453
フォトフォト

周囲のがけを削るのは、立霧渓と呼ばれる川である。数百万年をかけて、岩が研磨され、崩れ落ちた結果、深さを増していく。最大深度1000mを越える。川の淵の大理石は、水をかぶり、縞模様を刻んでいる。橋の上から周囲を見回すと、大理石の壁にはところどころ凹みが生じていた。この凹凸のある大理石が、地形の成り立ちを教えてくれる。

台湾島の形勢まで、実に複雑なプロセスを経ていた。今から600万年から900万年前、堆積物を乗せたユーラシアプレートに、フィリピン海プレートが衝突した。フィリピン海プレートの方が、ユーラシアプレートよりも軽く、上に乗っかったまま、堆積物をどんどん押し上げた。ユーラシアプレートの上に乗っかった堆積物こそが、今の台湾島だ。フィリピン海プレートは、一年で7cmの速度で進み、台湾島に圧力を加え続けている。東方面からの圧力に従い、台湾島は徐々に盛り上がり、高さを増す。一方圧力が弱い西側は、海の中に沈んでいる。圧力を加えるフィリピン海プレートも、徐々に盛り上がり、地上に顔を出した。フィリピン海プレートと堆積物の衝突地点は、海底から地上へと姿を現した。

 写真 左 掲載元 まっぷる TRAVEL GUIDE 2024年1月23日付
https://www.mapple.net/articles/bk/25913/
 写真 右 掲載元 西田進のホームページ
http://www.nishida-s.com/main/categ2/56-taiwan/index.htm
フォトフォト

 周囲には、熱帯特有のさんご礁が育ち、化石化した状態で海岸線に打ちあがっている。隆起速度はヒマラヤ山脈に匹敵する年間2mmから4mmになる。かつて海底で育った石灰化したサンゴが地上で発見されている。島北端の野柳には奇岩地帯として観光スポットかされた。根元が深くえぐられ、キノコ型をした岩石が有名だ。下の岩が柔らかい分、波風によって深くえぐられ、奇妙な形になった。特に際立つのは、女王の頭と名づけられた岩だ。火の灯ったキャンドルの形をした岩は、海岸線に並んでいる。大自然が作った野外美術館は、国内外を問わず、人々の目をひきつけて止まなかった。

 写真=女王頭となづけられた奇岩 掲載元 ゆみみの旅ブログ 2014年1月18日付
https://yumimiblog.com/yehliu-geopark/
 フォト

 第3章 玉山からの絶景や食性、地質

国の最高峰となる標高3952mの玉山は、プレートの破壊力を肌で感じられる。一時台湾島を支配した中国・清王朝の書物では、玉山をたたえる一説がある。
「玉山は万山の中にあり、その山は独り高く、遠くからも見えないところはない。皆この山を美しい玉のようだという」

 。森林限界は3600m、亜熱帯気候では、高知でも樹木が育つ。標高2500mから3200mにかけて、最大高さ30mになるタイワンツガの密集地帯がある。高さ30m以上の木が高地で育つ場所は、アジア大陸でも数少ない。玉山の山頂付近に限ると、低温と風の影響により、高い木は育たない。山頂へ向う道中、プレート衝突による傷跡を残す地層が露出している。山が形成される際、両側のプレートの圧力により、地層は押し曲げられる。リップルマークというわずかな凹凸模様が刻まれていた。波のように海水が揺れ動く様が、垣間見える。かつて海底だった地層が、3000mも持ち上げられた。時を経ても、波の動きをとどめている。周囲の森には、高さ30mを越えるニイタカトドマツが聳え立つ。玉山を含め、中部の山岳地帯のみに根を下ろす。

 写真 左 タイワンツガ 掲載元 玉山国家公園
https://www.ysnp.gov.tw/Jp/RecreationArea/1fbfec62-e8ce-4916-a902-a6c28c9dd33e?Tab=3&ID=c31e2b78-1e16-4348-9199-4ef369b31429
 写真 右 ニイタカビャクシン 掲載元 玉山国家公園
https://www.ysnp.gov.tw/Jp/StaticPage/PlantJp
フォトフォト

玉山は、固有種に恵まれ、植物学の観点からも注目されている。ニイタカコゴメグサやアラゲスミレを含む、高山植物が顔を出す。ニイタカシャジンやニイタカオトギリなどの可憐な花々も咲いていた。他の地点では姿を消しても、玉山では今も根付いている。森を抜け、岩場になると、氷河期の生き残りと呼ばれるニイタカビャクシンという低木が周囲を覆い尽くす。さらに標高が高い地点では、植物が数少ない岩肌が続く。岩が折り重なった道なき道を進むと、粘板岩という薄く割れた岩がある。大地の隆起に伴い地上に押しあがり、ひび割れを起こす。プレート衝突に伴い、一度は熱分解し、板状の剥がれやすい性質に変わった。冬には、裂け目に水が入り込み、夜間凍りつく。春先に氷が溶けると、小さな空間が膨張し、剥がれていくのである。岩の割れた痕跡は数多く見つかった。気温が高くなる春先、岩の崩落が度々起こる。小規模の崩落は度々観察された。

 円錐形の山並みは、標高が上がるたびに、険しさを増す。息せき切りながら、岩肌に張り付くように上った登山者のご褒美として、山頂からは雄大な景色を望める。山頂の山小屋から東へ2km、絶景ポイントがある。夜明けと共に神秘的な光景が出現した。

 写真 左 玉山の山頂の記念碑 掲載元 台湾のサイト https://xaioyue.com/yushan/
 写真 右 玉山からの日の出  掲載元 楽しい日々の防備録 2023年12月10日付 
https://notetoself.tokyo/yu-shan/
フォトフォト
 
朝の淡い光が、山々を照らし、薄紅色に染まる。山の上から下へと赤色のベールは降りていく。赤茶けた粘板岩の霜は太陽光の光を反射する性質を持つ。息を呑むような絶景に、登頂者は言葉もなく立ちすくむ。まさに地殻変動の恩恵である。

        第4章 921大地震後出現した滝


 低地でも地質学的な痕跡を残した。地震の原因となった車籠埔(チェルンプ)断層の北東部では、新たに峡谷が出来上がった。名称は大安峡谷という。

 写真 掲載元 ふろもさキッチン 2009年5月22日付
https://blog.goo.ne.jp/shanlumiho/e/7e795fa57f7871362d36c9c85ae48d4c

川の水に浸食され、崖は崩れ落ちている。峡谷の長さは300m、深さと幅は10m、大地震から8年後の2007年に初めて発見された。大地震前には、二本の断層線が川を横切っていた。大地震に伴い、断層の間の部分が隆起し、一時的に流れを遮断した。その後、すぐに川の流れはよみがえった。熱帯特有の大雨により、川の水嵩が増し、隆起した部分を削った。わずか数年で隆起した部分にくぼ地が形成され、再び川の水が入り込んだ。一日に1000mmを越える雨が降ることもあり、岩を急速に削り取った。

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周囲から岩を取り出して、強く握ると、少しずつ砕けていく。脆くて崩れやすく、すぐに侵食される。渓谷を形作る崖もわずか50年で削られ、平坦地になると予測されている。数千万年かけて形成されたアメリカのグランドキャニオンに比べ、台湾の渓谷ではわずか10数年で完成する。人一人の生涯80年の間で、渓谷が変化する様子を見ることができる。いわゆる天然の博物館だった。

 日本列島のすぐ南西の台湾は、プレートが交わることにより、絶えず地震が起こる。日本の人々が、過去の経験から、震災から復興を遂げ、建物の耐震化を進めた。台湾も、日本を見習い、同じような対応が求められている。実際、揺れを観測すると、緊急地震速報により、テレビやスマホではアラートが鳴る。地震の被害状況を把握するべく、各地の揺れの大きさを示す日本式の7階級の「震度」で表された。現地では、2024年4月3日に起こった地震により、今なお救助活動が続いている。

 
 
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