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2024年03月29日05:04

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戦後の日本画について鑑賞し学ぶため,平塚に足を運ぼうと思います

 是非足を向けてみたい,興味深い展覧会です。

 日本画というのは,僕が今もっとも興味関心を向けている美術ジャンルの一つです。そしてこれは,美術鑑賞に対する僕のスタンスの成功例ではないかとも感じております。
 美術に興味を持ち始めた頃,僕は絵画といえば洋画のほうに圧倒的に強い関心を持っておりました。今となってはその理由は全く判りませんが,或いはそれまでの乏しい美術体験ではまだしも洋画のほうに触れる機会が多かったからかもしれません。しかし以前にも申し上げたとおり僕は美術鑑賞を始めたときに「今現在の興味関心に関わらず,あらゆるジャンルの美術作品を鑑賞して見識を広げよう」と心掛けていたので,それまであまり馴染みの無かった分野,具体的には日本画・テキスタイル・コンテンポラリーアートなどを含めて積極的な鑑賞に努めました。今ではこれら全てが大好きになりましたが,特に日本画の展覧会には頻繁に鑑賞に赴くようになっており「僕の拙い心掛けはどうやら成功だったようだ」などと,些か思い上がったことを日々感じております。

 一方,僕は日本画を「素敵だな」と楽しむことが出来るようになった反面,その歴史や発展・特徴については殆ど何も知りません。せいぜい「明治以降,西洋画の影響を受けて発展した絵画」「日本伝統の岩絵具を使う」程度のことを知っているだけでしょうか。具象画が多いということも感じますが,それが日本画の特徴なのかについても曖昧なままですし,この程度では「知っている」などと言えるものではありません。高名な日本画家の名前を挙げよと言われても横山大観・下村観山・菱田春草の名前が辛うじて思い浮かぶ程度です。いくら僕にとって美術鑑賞の最大の目的が楽しみであるからといっても,それ以外に「勉強・人格陶冶」といった目的をも併せ挙げている以上,ここまで無知なのではお話にならないでしょう。これほど無知なのでは,むしろその知識不足が「観て楽しむ」という面にも悪影響を及ぼしていないかを深く懸念すべきレベルです。世の中には美術に限らず「知識ゆえに面白さを感じられる」という事柄も多く,また知識があればこそ「この作品は誰某の作品を彷彿とさせる。次は誰某の作品を鑑賞してみよう」などと楽しみを広げることも出来るのですから。

 そんな僕にとって,こちらの記事で紹介されている「1950〜60年代の日本画−造形への挑戦」は自らを啓蒙するためにも是非観賞すべき展覧会なのではないかと感じます。記事によると「戦後まもなく、それまでの伝統的な日本画のあり方に危機感をつのらせた画家たちが新たな表現を模索するようになった」「日本画の革新運動は、新興の美術団体のみならず既存の団体を含む日本画壇全体におよび、戦後に台頭してきた若い画家たちを中心に、1950年代から60年代にかけてさまざまな試行錯誤が重ねられた」ということで,僕はそもそも戦前と戦後の日本画にそうした断絶があることも存じませんでした。具体的には西洋画の堅牢な造形や油絵具のようなマチエール(材質感)・抽象表現などの採用で1950年代から60年代にかけて洋画に近い日本画の作品が制作されたのだということです。そういえば以前,様々な専攻を持つ美大生のグループ展に御呼ばれした際に岩絵具を盛り上げた洋画のような作品に出会い驚いた経験がありますが,それはこうした運動を踏まえた技法だったのですね。こちらの展覧会ではそうした日本画を同時代の洋画と並べて展示することで新たな日本画の特徴を観る者に判り易く伝えてくれるということで,記事を読んでいるだけで好奇心を掻き立てられる思いです(⁎˃ᴗ˂⁎)

 こちらの展覧会は2024(令和6)年4月6日〜6月2日という日程で,平塚市美術館での開催です。平塚というと東京から電車で約1時間強,週末のお出掛けにはちょうど良い距離ですし,休みの日に是非足を運んでみようと思っております♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪



1950〜60年代の日本画−造形への挑戦
https://artexhibition.jp/exhibitions/20240320-AEJ1928846/
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