１月２７日（土）に２０２１年１２月公開の外国映画「マトリックス レザレクションズ」を観る。
「マトリックス レザレクションズ」（ラナ・ウォシャウスキー）
驚愕の傑作ＳＦアクション「マトリックス」シリーズ１８年ぶりの第４弾。もはやＡＩが人類支配を目論んでの仮想社会「マトリックス」と人類社会との対決との世界観は目新しくないし、複数の仮想ＡＩ同士の対決が絡んでくるのが新味と言えば言えるが、それよりもそういう自由奔放なＳＦロジックが破天荒なアクションを展開できるのが強味になってきたと思う。その点でのスケール感は充分、今後の続編への拡大も期待できよう。キアヌ・リーブスが救世主と信じられたが、実はキャリー・アン・モスに逆転するオチがやや楽しい。オット！ネタバレかな。（まあまあ）
１月２８日（日）に昨年の令和５年５月公開の日本映画「静かなるドン 前編」を観る。
「静かなるドン 前編」（山口健人）
人気ヤクザ漫画を令和の時代で新たに描くとのふれこみだが、組織同士の思惑とかそれにハングレグループとかが絡み、問答無用の力による押しまくりと古来からの任侠道が対峙するとか、昔ながらのヤクザ映画の王道でさして新味は無い。唯一のユニークさは、主役の若い総長がカタギのデザイン会社社々員との二股生活に、徹底して拘るあたりか。ただ、髪型と着る物を変えただけで周囲に全く気付かれないあたりはかなり無理があり、その面白さはあまり活きていない。筒井真理子の和服の姐さんぶりが意外とハマっているところはちょっと見物だった。（まあまあ）
１月２９日（月）に２０２１年８月公開の外国映画「ワイルド・スピード ジェット・ブレイク」を観る。
「ワイルド・スピード ジェット・ブレイク」（ジャスティン・リン）
カーチェィスが売りのシリーズであるが、そのエスカレートぶりが何とも楽しい。「ＥＵＲＯ ＭＩＳＳＩＯＮ」では戦車とのチェイスに至り、以後チェイスとは公道で展開するだけでなく山道・山腹ｅｔｃの道ならぬ道を疾走し、ついには「ＳＫＹ ＭＩＳＳＩＯＮ」の空中から「ＩＣＥ ＢＲＥＡＫ」の氷原で潜水艦とのチェイスに至る。そしてついに今作ではとうとう宇宙空間がチェイス場になってしまった。しかし、さすがに宇宙チェイスでは変化に乏し過ぎると思ったか、強力マグネットによるチェイス相手の吸着排除に加え、主役ヴィン・ディーゼルの弟に幼い頃から父親との確執があり久々に再会した新顔にＷＷＥスーパースターのジョン・シナを起用など、またまだやってくれている。エンドクレジット後にジェイソン・ステイサム再登場も匂わせ、シナも加え今後も楽しみなシリーズである。（よかった）
１月３０日（火）に２０２１年７月公開の外国映画「ジャングル・クルーズ」を観る。
「ジャングル・クルーズ」（ジャウム・コレット・セラ）
ガイドのユーモア溢れる案内が楽しいディズニーランドを代表する人気アトラクションの一つ、「ジャングル・クルーズ」の実写映画化である。しかし、それだけでは一本の映画はもたないので、駄洒落連発のガイドにＷＷＥスーパースターのロック様ことドウェイン・ジョンソンを起用して、ヒロインにエミリー・ブラントを競演させ、ストーリーにアギーレ伝説を絡めるなど、仕掛けが込んでいる。アマゾンの秘境を背景によくぞ撮ったと思わせる大スペクタクルだが、「ジャングル・ブック」「ライオン・キング」が総てＣＧだったことに鑑みるとこれもやはりオールＣＧかと思えば驚きも半減だが、それはそれでＣＧ進歩に驚嘆すればよいのだろう。（よかった）
１月３１日（水）に一昨年２０２２年８月公開の外国映画「Ｌ.Ａ.コールドケース」を観る。
「Ｌ.Ａ.コールドケース」（ブラッド・ファーマン）
９０年代の伝説的ヒップホップラッパーの二人「２パック」暗殺事件を執念で追い続けたが、汚職まみれのロス市警の壁に阻まれ、捜査から外されて退職後も真相を１８年も追い続けた刑事をジョニ・デが熱演する。これに架空の協力記者フォレスト・ウィテカーを加えて、ギャングと警官の癒着・ラップの所属ラーベル同士の報復合戦などが複雑に絡むロスの不気味な闇の深さが、鮮やかに浮彫りになる。しかし、実話だから致し方ないとはいえ、モデルとなった元刑事の死去 と共に、全てが闇の不気味さの中に消えていくエンディングはもう一つ釈然としなかった。（まあまあ）
前回日記以降２７日（土）から１月末までに観た映画は次の５本。
「マトリックス レザレクションズ」「静かなるドン 前編」
「ワイルド・スピード ジェット・ブレイク」「ジャングル・クルーズ」
「Ｌ.Ａ.コールドケース」
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