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2024年01月09日22:25
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天文関連情報 Ｘ線天文衛星ファーストライト エンケラドスにシアン化水素の存在が示唆される その他能登地震情報
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1月9日（火）
能登地震の震源域付近では、急ピッチで救助作業が続く。全国ニュースで、発生時から124時間後の1月6日の夜、90代になる女性を救助した45歳になるひとりの警官が取り上げられている。瓦礫を取り除いた末に、布団に包まって仰向けに倒れている女性を見つけ出した。一般的に健康な人間が、水を飲まずに我慢できる限界は72時間といわれている。震災による行方不明者を捜索するにあたって「72時間の壁」が立ちはだかる。
124時間ぶりに救い出された90代の女性は、布団に包まっていたおかげで、低体温症を防ぐことができ、体力の低下は避けられたという。すぐに病院に運ばれ、命に別状がないことが確かめられた。
救助隊は、使命感を持って、全力で倒壊した建物から、行方不明者の捜索にあたる。現地では夜を徹して、作業が続く。
<2024年初頭 天文関連ニュース＞
前回天文関連日記 2023年11月3日（金・祝）JAXA相模原キャンパス一般公開レポート
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関連日記 輝線スペクトルについて
�� 2023年7月29日付 夏の花火大会 金属の炎色反応から花火の仕組みを説明する
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�Ｂ斥曠侫譽△肇�ーロラについて イタリア統一160年(2）首都ローマの歴史を振り返る 2021年10/31(日）衆議院選挙関連
第2章� ‖腟�模な太陽フレアとオーロラの関連性で輝線について説明
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１．JAXAのＸ天文衛星で、未知の銀河団ガスに迫る
詳細記事 画像掲載元 マイナナビニュース 2024年1月6日付
著者：小林行雄
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宇宙航空研究開発機構（ＪＡＸＡ）は1月５日、2023年9月5日に打ち上げたＸ線天文衛星「ＸＲＩＳＭ（クリズム）」のファーストライト（初観測画像）を公開した。多彩な機能を持つ衛星は、軟X線撮像装置(Xtend:エクステンド)および軟X線分光装置(Resolve:リゾルブ)の2つの特殊機能を駆使して、撮影をする。10月7日から観測装置の機能をテストし、最終調整が進められてきた。運用方法は、2つの装置ごとに分かれる。Xtendは、2023年10月14日から10月24日にかけて約7億7000万光年の距離にある銀河団「Abell 2319」の観測を実施し,X線画像の取得に成功した。
写真 Abell2319の画像 可視光とX線の観測を重ねたもので、紫色で表した部分がXtendで取得されたX線画像 (C)X線(JAXA)、可視光(The Digitized Sky Survey)
もうひとつのResolveは、2023年12月4日から12月11日にかけて大マゼラン星雲にある超新星残骸「N132D」に焦点を合わせて、X線スペクトルを取得した。Ｘ線のスペクトル観測は、従来の同じ波長で観測する[すざく]
では、難しかった。XRIMS(クリズム）に搭載されたＸ線撮影装置によって、複数の輝線スペクトルの分離に成功した。
写真 大マゼラン雲にある超新星残骸「N132D」のスペクトル
解説：白色で示したスペクトルがResolveで取得したもの。灰色で示したスペクトルがX線天文衛星「すざく」で取得したもの(出典:Bamba et al., 2018, ApJ, 854, 71)。グラフの背景画像はXtendが撮影したN132D (C)JAXA
高性能を追求するうえで、鏡の冷却が必要だった。温度を下げることにより、熱による震動からくるノイズも抑えられる。Xtendの検出器(X線CCD）は、所定の-110℃に冷却した。すべての観測モードで画像の取得に成功した。Resolveも検出器(X線マイクロカロリメータ)を-273.1℃(0.05K)に冷却して安定的に制御することが可能になった。テストを終えた今、研究者の追求どおりの観測が可能だと判断された。銀河団ガスの温度は数千万度から1億度、高エネルギーにより、ほとんどの元素が原子から電子がはぎとられる。いわゆる電離状態となる。外に飛び出した電子が、元の位置に戻る際、「輝線」を放つ。輝線は、短い方からガンマ線、Ｘ線、可視光線、赤外線、電波の順になる。可視光線の望遠鏡を銀河団に向けると、星が放つ明かりにより、一つ一つの銀河を割り出しやすい。一方、Ｘ線で観測すると、高エネルギーのガス雲がクリアに写る。波長ごとに見えてくる世界が変わる性質から、望遠鏡の種類が多いことに越したことはない。天文学者は、異なる波長の望遠鏡で撮影した画像を組み合わせて、一つの写真として公開している。
写真＝銀河団エイベル383の可視光画像（左）とX線画像（右）
掲載元 宇宙科学研究所 https:/
波長が短いＸ線は、大気中に吸収され、地上からの観測は難しい。全てのＸ線望遠鏡は、宇宙空間に打ちあがっている。高温ガスに含まれる元素の種類やガスの温度,
運動速度まで割り出すことにより、星が生まれ、銀河が誕生する道筋まで見えてくる。運動速度は、ドップラー効果を利用する。ドップラー効果は、我々の日常生活において、救急車のサイレンにたとえるとわかりやすい。救急車が、けが人が待つ現場へ近づくにつれて、音が高くなる。逆に、けが人を救助して、病院へ向う際、現場から遠ざかるにつれて、音が低くなっていく。音の高さと波長には相関関係がある。音源が近づいてくるとき、波長は短くなる。逆に音源が離れていくにつれて、波長が伸びていく。スペクトル観測は、波長の強度分布を示す。したがって、銀河団に含まれるＸ線スペクトルを解析することにより、移動速度が明らかになる。2024年2月から本格的に運用し、元素の種別まで特定する。
第2章 エンケラドスのプルームからアミノ酸の源となるシアン化水素を検出
参考記事 写真掲載元 sorae 2023年1月4日付
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2017年9月15日に、土星の大気圏に突入して、任務を終えた探査機カッシーニが残したデーターの分析が続いている。カッシーニが、土星の衛星の一つであるエンケラドスにフライバイ（接近観測）した際、搭載機器の一つである「INMS（イオン・中性質量分析器）」で、プルームに含まれる成分を採取した。
JPL（NASAジェット推進研究所）のJonah S. Peter氏とTom A. Nordheim氏、およびKevin P. Hand氏の研究チームは、INMSのデータ解析から、生命誕生を紐解く鍵について、有力な説を発表した。検出された分子から、アミノ酸の源となる「シアン化水素」の発見に至った。
エンケラドスは、土星の方をむいている南半球には、氷が溶けた跡となる幾筋も亀裂が走っている。トラの縞模様に似ていることから「タイガーストライプ」という。表面温度はマイナス180度、タイガーストライプの温度は平均マイナス80度、最も高いところはマイナス20度にとどまる。従って、内部に熱源があり、火山の存在が指摘されている。
今回、JPLの3人のメンバーの分析結果によると、その他にアセチレン、プロピレン、エタンなど、いくつかの有機化合物が同定された。その他、ブタノールと思われる大きな分子の有機化合物や、アルゴン40、硫化水素、ホスフィンなど、地質活動に関連しているいくつかの分子が含まれていた可能性も示唆されている。
エンケラドゥスのプルームに関する分析初期の段階では、二酸化炭素・メタンの存在が特定されていた。地球の海底の熱水噴出穴には、二酸化炭素やメタンが大量に含まれている。地球を参考にすると、エンケラドスにも、海底の熱水噴出孔のような、継続的に化学反応が起きている可能性もある。もちろん、火山活動が起きている証拠は見つかっていない。断続的に南半球から吹き出すジェットから、内部に膨大なエネルギーを蓄えているとみられている。
いかにして、地球外から生命を見つけ出すのか、研究は飛躍的に進歩している。
■「絶対に救い出す」と決意＝珠洲市の９０代女性救助で隊員―能登地震・警視庁
(時事通信社 - 01月09日 21:00)
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能登地震の震源域付近では、急ピッチで救助作業が続く。全国ニュースで、発生時から124時間後の1月6日の夜、90代になる女性を救助した45歳になるひとりの警官が取り上げられている。瓦礫を取り除いた末に、布団に包まって仰向けに倒れている女性を見つけ出した。一般的に健康な人間が、水を飲まずに我慢できる限界は72時間といわれている。震災による行方不明者を捜索するにあたって「72時間の壁」が立ちはだかる。
124時間ぶりに救い出された90代の女性は、布団に包まっていたおかげで、低体温症を防ぐことができ、体力の低下は避けられたという。すぐに病院に運ばれ、命に別状がないことが確かめられた。
救助隊は、使命感を持って、全力で倒壊した建物から、行方不明者の捜索にあたる。現地では夜を徹して、作業が続く。
<2024年初頭 天文関連ニュース＞
前回天文関連日記 2023年11月3日（金・祝）JAXA相模原キャンパス一般公開レポート
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関連日記 輝線スペクトルについて
�� 2023年7月29日付 夏の花火大会 金属の炎色反応から花火の仕組みを説明する
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�Ｂ斥曠侫譽△肇�ーロラについて イタリア統一160年(2）首都ローマの歴史を振り返る 2021年10/31(日）衆議院選挙関連
第2章� ‖腟�模な太陽フレアとオーロラの関連性で輝線について説明
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１．JAXAのＸ天文衛星で、未知の銀河団ガスに迫る
詳細記事 画像掲載元 マイナナビニュース 2024年1月6日付
著者：小林行雄
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宇宙航空研究開発機構（ＪＡＸＡ）は1月５日、2023年9月5日に打ち上げたＸ線天文衛星「ＸＲＩＳＭ（クリズム）」のファーストライト（初観測画像）を公開した。多彩な機能を持つ衛星は、軟X線撮像装置(Xtend:エクステンド)および軟X線分光装置(Resolve:リゾルブ)の2つの特殊機能を駆使して、撮影をする。10月7日から観測装置の機能をテストし、最終調整が進められてきた。運用方法は、2つの装置ごとに分かれる。Xtendは、2023年10月14日から10月24日にかけて約7億7000万光年の距離にある銀河団「Abell 2319」の観測を実施し,X線画像の取得に成功した。
写真 Abell2319の画像 可視光とX線の観測を重ねたもので、紫色で表した部分がXtendで取得されたX線画像 (C)X線(JAXA)、可視光(The Digitized Sky Survey)
もうひとつのResolveは、2023年12月4日から12月11日にかけて大マゼラン星雲にある超新星残骸「N132D」に焦点を合わせて、X線スペクトルを取得した。Ｘ線のスペクトル観測は、従来の同じ波長で観測する[すざく]
では、難しかった。XRIMS(クリズム）に搭載されたＸ線撮影装置によって、複数の輝線スペクトルの分離に成功した。
写真 大マゼラン雲にある超新星残骸「N132D」のスペクトル
解説：白色で示したスペクトルがResolveで取得したもの。灰色で示したスペクトルがX線天文衛星「すざく」で取得したもの(出典:Bamba et al., 2018, ApJ, 854, 71)。グラフの背景画像はXtendが撮影したN132D (C)JAXA
高性能を追求するうえで、鏡の冷却が必要だった。温度を下げることにより、熱による震動からくるノイズも抑えられる。Xtendの検出器(X線CCD）は、所定の-110℃に冷却した。すべての観測モードで画像の取得に成功した。Resolveも検出器(X線マイクロカロリメータ)を-273.1℃(0.05K)に冷却して安定的に制御することが可能になった。テストを終えた今、研究者の追求どおりの観測が可能だと判断された。銀河団ガスの温度は数千万度から1億度、高エネルギーにより、ほとんどの元素が原子から電子がはぎとられる。いわゆる電離状態となる。外に飛び出した電子が、元の位置に戻る際、「輝線」を放つ。輝線は、短い方からガンマ線、Ｘ線、可視光線、赤外線、電波の順になる。可視光線の望遠鏡を銀河団に向けると、星が放つ明かりにより、一つ一つの銀河を割り出しやすい。一方、Ｘ線で観測すると、高エネルギーのガス雲がクリアに写る。波長ごとに見えてくる世界が変わる性質から、望遠鏡の種類が多いことに越したことはない。天文学者は、異なる波長の望遠鏡で撮影した画像を組み合わせて、一つの写真として公開している。
写真＝銀河団エイベル383の可視光画像（左）とX線画像（右）
掲載元 宇宙科学研究所 https:/
波長が短いＸ線は、大気中に吸収され、地上からの観測は難しい。全てのＸ線望遠鏡は、宇宙空間に打ちあがっている。高温ガスに含まれる元素の種類やガスの温度,
運動速度まで割り出すことにより、星が生まれ、銀河が誕生する道筋まで見えてくる。運動速度は、ドップラー効果を利用する。ドップラー効果は、我々の日常生活において、救急車のサイレンにたとえるとわかりやすい。救急車が、けが人が待つ現場へ近づくにつれて、音が高くなる。逆に、けが人を救助して、病院へ向う際、現場から遠ざかるにつれて、音が低くなっていく。音の高さと波長には相関関係がある。音源が近づいてくるとき、波長は短くなる。逆に音源が離れていくにつれて、波長が伸びていく。スペクトル観測は、波長の強度分布を示す。したがって、銀河団に含まれるＸ線スペクトルを解析することにより、移動速度が明らかになる。2024年2月から本格的に運用し、元素の種別まで特定する。
第2章 エンケラドスのプルームからアミノ酸の源となるシアン化水素を検出
参考記事 写真掲載元 sorae 2023年1月4日付
https:/
2017年9月15日に、土星の大気圏に突入して、任務を終えた探査機カッシーニが残したデーターの分析が続いている。カッシーニが、土星の衛星の一つであるエンケラドスにフライバイ（接近観測）した際、搭載機器の一つである「INMS（イオン・中性質量分析器）」で、プルームに含まれる成分を採取した。
JPL（NASAジェット推進研究所）のJonah S. Peter氏とTom A. Nordheim氏、およびKevin P. Hand氏の研究チームは、INMSのデータ解析から、生命誕生を紐解く鍵について、有力な説を発表した。検出された分子から、アミノ酸の源となる「シアン化水素」の発見に至った。
エンケラドスは、土星の方をむいている南半球には、氷が溶けた跡となる幾筋も亀裂が走っている。トラの縞模様に似ていることから「タイガーストライプ」という。表面温度はマイナス180度、タイガーストライプの温度は平均マイナス80度、最も高いところはマイナス20度にとどまる。従って、内部に熱源があり、火山の存在が指摘されている。
今回、JPLの3人のメンバーの分析結果によると、その他にアセチレン、プロピレン、エタンなど、いくつかの有機化合物が同定された。その他、ブタノールと思われる大きな分子の有機化合物や、アルゴン40、硫化水素、ホスフィンなど、地質活動に関連しているいくつかの分子が含まれていた可能性も示唆されている。
エンケラドゥスのプルームに関する分析初期の段階では、二酸化炭素・メタンの存在が特定されていた。地球の海底の熱水噴出穴には、二酸化炭素やメタンが大量に含まれている。地球を参考にすると、エンケラドスにも、海底の熱水噴出孔のような、継続的に化学反応が起きている可能性もある。もちろん、火山活動が起きている証拠は見つかっていない。断続的に南半球から吹き出すジェットから、内部に膨大なエネルギーを蓄えているとみられている。
いかにして、地球外から生命を見つけ出すのか、研究は飛躍的に進歩している。
■「絶対に救い出す」と決意＝珠洲市の９０代女性救助で隊員―能登地震・警視庁
(時事通信社 - 01月09日 21:00)
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