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2024年01月09日22:03

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駄作請負人コンビによる、マリリン・マンソン誕生譚!「禁じられた遊び」

今、最もプロフェッショナルという言葉の似合う人は誰でしょう。
それはもちろん、ハシカンこと橋本環奈さんです。
千年に一度の美少女と謳われた彼女も、今や千年女優。
来る仕事は拒まず。
それがどんな内容であろうが、依頼されたら応じるのみのスタンスは、現代のサムライと言えるでしょう。

何より、その強靭なメンタルです。
出演した作品が信じられないほど駄作で、公的なサンドバッグとして老人も中年も少年少女も赤ちゃんも、なんなら犬猫にさえ罵倒されても構わない。
出演した作品が信じられないほど大コケして、公開されている劇場がもっとも人のいない場所として、不倫カップルの逢引や特殊詐欺グループの密談が行われていても構わない。
公開された映画はもう、自分には関係ない。
そんな、木枯らし紋次郎の様なクールさを持っているのです。

もう一人のプロフェッショナルと言えば、中田秀夫監督です。
「リングの一発屋」、「逆転しないイッパツマン」と呼ばれる彼ですが、どれだけ駄作を量産しても、どれだけ映画が大コケしても、ちゃんと次々と仕事が来るのです。
映画で長く飯を食う秘訣は、クライアントの要望には100%応え、観客の要望には1ミリも応えない事なのだ、と言わんばかりの快進撃。

面白くしようとするからダメなんだ!
気持ちの良い現場でみんながダラダラしている内に、いつも間にか出来上がっているくらいがちょうど良い。
酷いくらいが話題になるので、適当な気持ちが一番大事。
そんな有り難いメッセージが、お金を払ってつらい時間を過ごす観客にはビンビン伝わるのです。

こんな2人がタッグを組んだウルトラ話題作、それが「禁じられた遊び」です。
ふざけたタイトルじゃないですか。
この映画の製作自体が「禁じられた遊び」だからです。
お前ら、これでも映画を観たいか!
お金を払って劇場に来るのか!
そんな映画好きへの挑戦状とも言える、暴挙でしょう。

ところが公開されてみると、一部では高評価をする人もいます。
「ミンナのウタ」が面白かったので、もしかして。
劇場公開時には、本当に観に行こうと思ったのは事実です。
もちろん、これは気の迷いだったのですが。

最近、アマプラで無料配信されていたので観てみました。
なんと、「それがいる森」より面白かったです。
いや、あれよりは全然面白かった!
あれよりは、ですが。

当然、怖くはありません。
それは誰も期待していないでしょう。
でも、しっかり笑えます。
なんだ、まあまあ楽しいじゃんか!

まず、ハシカンの全力演技です。
恐怖におびえるシーンでの、全力の変顔は必見で、マニアにはたまらないはずです。
あと、煙草を喫おうとするシーンが何度も出てくるのですが、絶対に喫いません。
これは事務所NGなのでしょうね。
喫うのか?いや喫わない。
今度こそは?やっぱり喫わない。
あなたの観た際には、もしかしたら喫うかもしれませんので、是非ご注目いただきたいです。

まあ、ハシカンはいつもの安定のハシカンです。
彼女はやれる事(変顔)しかやりません。
サムライなので。
でも、この映画の注目ポイントは、化け物役に挑戦したファーストサマーウイカです。
彼女は天才です。
大変な逸材です。

本当かよ!
ユースケ・サンタマリアみたいな名前のくせに!
そんな風に思う人は多いでしょう。
観たらビックリしますよ!
特には美人。
特にはメンヘラ。
しかしてその実態は・・・。
日本のマリリン・マンソンでした!

実際、彼女はメイクでガラリと印象が変わる顔立ちだし、演技も上手いのです。
テレビの印象とは全然違うので、言われないと気付かない人も多いと思います。
そして、渾身のマンソン・コスプレ!
まるで新春かくし芸大会(昔のお正月番組)の様な華やかさと楽しさですので、お正月にはピッタリでしょう。

あと、ちょっとだけ真面目に魅力を語ると、この作品にはミステリー的なオチがあります。
荒唐無稽な内容なので何でもアリなんだ、と思っていると、実はちゃんとしたある法則がある。
終盤は一気にそこが明かされて、なかなか面白い展開へとなっていきます。
ウ〜ン、なるほど。
イサーク・エズバン監督の「ダークレイン」を思い出しました。
途中で寝なかった人への、ちょっとしたご褒美でしょうかね。

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