誰もが鰤の美味を堪能するのに，こちらは最適なお料理ではないでしょうか(๑•ᴗ•๑)
僕が小学校に入る前の頃には刺身というと鮪と鯛ばかりで，それ以外にはたまに鰹を頂く程度でした。それ以外の魚も刺身にすることは自体は勿論知られていましたが，今ほど流通も進んでいなかったのでそういう食材が一般向けに販売されることは少なかったのでしょう。しかし僕が小学校の３年生になった頃から街の魚屋さんやスーパーでもそれまで刺身用としては見たことの無かった魚が販売され始めました。決定的だったのは1985(昭和60)年に筑波研究学園都市での科学万博開催に合わせて地元の駅に本格的な駅ビルがオープンして東京や大阪の有名な食堂がテナントとして入り，我々が食べたことも無かった珍しい料理を出すようになったことでしょう。それに合わせ，街のお店でも僕たちの全く知らなかったような食材を次々と扱い始めました。刺身も例外ではなく，鰯や秋刀魚・サーモン，そして鰤などが普通に売られるようになったものです。
当時から既に刺身の好きだった僕は母に頼んでそれらを次々と頂き，改めて刺身の美味しさを実感させられました。僕だけではありません。当時はまだ若かった僕の両親も｢これは美味しい｣と喜んで食べておりました。しかしその一方で誰もがそれらを好んだかといえば必ずしもそうではなく，当時僕の家の隣に住んでいた祖父母は｢うーん(･ω･｀)｣といった感じになることも稀ではありませんでした。特にサーモンについては｢癖が強いなぁ( ´･ω･)｣と，また鰤についても｢癖は無いが，脂が強過ぎるなぁ(´･_･`)｣などと言っていたのを覚えています。
それから数十年。僕ももう当時の両親よりも年上になりました。僕は今でも脂の強いお魚の刺身は好物ですし，持て余すこともありませんが，それでも｢脂が強くて(´･_･`)｣と言っていた祖父母の言葉が少しは理解出来るようになって参りました。そもそも白身魚にはあまり脂がありませんし，鮪であれば脂の強いトロであってもそれほどくどく感じることはありませんが，特にサーモンは｢確かに癖があるし，これはちょっと脂が強過ぎるかな｣と感じることも無いではなく，食べる量は昔に比べて随分と少なくなりました。また鰤についてはそこまでではありませんが｢とても美味しい魚だが，鮪のトロより更に脂がきついことは間違い無い｣と感じるようにもなりました。或いはさらに歳を取れば，祖父母のように持て余すようになってしまうのかもしれません。
そんな鰤を誰もが美味しく食べられる工夫が｢サッと湯通しする｣という方法です。具体的には牛肉のようにしゃぶしゃぶにすることで，鰤の旨味はそのままで脂だけを適宜落とすことが叶ってしまいます。そのように感じる人は決して少なくないようで，街の割烹や居酒屋などでも｢鰤しゃぶ｣というのはよく見掛けるようになりました。今回はそんな鰤しゃぶを家庭でも気軽に頂けるレシピに出会ったので，是非マスターしたいと早速目を通すことに致します。
まずは下拵え。具材のほうは蕪と軸を落とした椎茸を５�亳�さに，水菜は５〜６�冂垢棒擇蠅泙后ｒ泙牢�に刺身になっていればそのままですが，柵のままなら厚めに切っておきましょう。一方の薬味は万能葱を小口切り，生姜は摩り下ろし，大根は菜箸で穴を開け種を除いた唐辛子を差し込んで下ろし紅葉下ろしにしておきます。それらが済んだら鍋にだし汁を張り沸騰したたらまず野菜を入れて煮，次に鰤をさっと湯通して煮え立野菜とともにポンス醤油と薬味とで頂きます。野菜を食べ終えたら再度野菜を煮こみ，火が通ったら鰤を湯通しして頂きます。なお，だし汁は特に作り方の説明がありませんが，これは和風顆粒出汁を使えば美味しいものが出来るのではないでしょうか。
なお，こちらではシメに蕎麦が推奨されています。鍋に残っただし汁を醤油・酒・味醂などで調味して茹でた蕎麦に掛けるというのはとても美味しそうなので，従うことに致しましょう。
サッと湯通しするだけでも，脂は随分と取れてしまいます。もともと鰤というのはにても焼いても大変美味なお魚ですから，このようにして頂けば誰もが美味しいと感じることでしょう。是非近いうちに試してみたいものです。まして今の時期にはお鍋にすれば体も温まり，大変有り難いことです。きっと祖父母も空の上から｢そのとおり。これは美味しそうだ｣と言ってくれるに違いありません。
ぶりしゃぶ
https://www.sapporobeer.jp/feature/recipe/0000001406/
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