mixiユーザー(id:462499)

2023年11月22日20:34

59 view

犬神家の一族

を読んだ。横溝正史著
 信州の製糸産業の巨人である犬神家の当主が、莫大な遺産を残して他界したが、出征したままの孫、佐清が帰ってくるまで遺言状が公開されないというミステリアスな状況が、全国的に注目されていた。
そんな時に金田一耕助のところに犬神家に関わる法律事務所の関係者からの手紙が届く。
それには犬神家で恐ろしい殺人事件が発生するのを防いでほしいと書かれていた。
起きてもいない殺人事件をなんとかしろという奇妙な内容に、差出人の正気さえ疑った金田一だったが、一応現地に足を伸ばす。
現地信州那須市に着き、さっそく差出人に会おうとしていたところで、若く美しい女性が乗ったボートが転覆しそうになっているのを目撃し、急いで救出に向かう。
ところがその間に差出人が殺されてしまう。
その後犬神家にとうとう佐清が帰還したが、彼は不気味な仮面を被っていた・・・。

 あまりにも有名な横溝正史の代表作の1つだが、これまたなかなか変わった内容だった。
ミステリーには違いないものの、そう言われて思い浮かぶ内容とはあまりにも乖離がある。
 まず「八ツ墓村」の感想で金田一耕助がなにもしないと書いたが、本作では輪をかけてなにもしない(笑)
それどころか犯行の予告の手紙を受け、動機まみれの容疑者たちを前にしているのに、連続殺人事件が起きるのをオロオロして見ているだけ(笑)
しかも対応によっては(要所に警備員を配置するとか)殺人を未然に防ぐことは十分に可能だったのだ。
それで全てが終わってからの種明かしだけはビシッと決めるのは流石にどうかと思うところもあった。
本作では視点となるもう1人の登場人物を配置して、最後に金田一が呼ばれて種明かしをするという展開にした方が良かったような気がする。
 というわけで不甲斐ない金田一だが、事件や物語に関してはとてもおもしろく読めた。
あの人があの人なのはなんとなく予想がついたり、ある程度想像していたカラクリ通りだったところもあるが、一番びっくりしたのはある仮定のもとでは最も動機が強いと思われる人物がまさにそのまま犯人だったところで、まさに一周回って予想外だった(笑)
 それと相変わらずややこしい家庭環境と一族の面々が冒頭から出てきて混乱しそうになるが、それは著者も認識していたらしく、大きく関わる三姉妹の名前が松子竹子梅子に設定されている(笑)など、わかりやすくする工夫も垣間見れるのが面白かった。
 そうそう本作は何度も映像化されているが、読んでみて非常に映像的に見栄えのするシーンが多く、それも宜なるかなと思った。
ちうか本作はむしろ映像の方が面白いかもしれない。
2 4

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2023年11月>
日 月 火 水 木 金 土
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  

最近の日記

もっと見る