を観た。昨日。ヤン・シュヴァンクマイエル脚本・監督(1988年チェコスロバキア)
学生の頃に見て非常に印象的だった映画で、当時はビデオに撮って何度も見返したはずだがすっかり忘れていたのを、ホームページの掲示板で話題に上がったのを機に見直すことに。
川に石を投げているアリス。隣で母親(?)が本を読んでいるのを邪魔して手を叩かれる。
雑多な物が置かれている部屋で、今度はティーカップに石を投げ入れているアリス。
物音がするので見てみると、剥製のウサギが動き出し、引き出しから派手な服を出して着ると、懐から懐中時計を出して見、遅刻すると言って慌てて荒野に走り出ていく。
それを追うアリス。
ウサギは荒野の真ん中にある机の中の引き出しの中へ・・・。
東欧の映画といえばなんとなく想像されるイメージがあると思うが、本作はその代表格の一つだと思う。
陰鬱としていて意味があるような無いような。
ちなみに上記の冒頭部分以降は全て室内のシーンで、それというのもアリス以外は全て人形が演じている(ほぼ人形アニメ)ので、その合成の都合もあるのだと思う。
この人形がどいつもこいつも可愛くなく(笑)、ウサギも目玉の飛び出した剥製で腹の破れ目からおがくずが出てるし、イモムシは靴下に義眼と義歯を組み合わせたものだし、いかれ帽子屋は古びた木製の人形だし。他にも原作に登場するキャラクターの多くが登場するが、どいつもこいつも気色悪い(笑)
そして主役のアリスはちゃんとした人間の少女なのだが特別美少女というわけでもなく(まあまあ可愛いが)、終始キリッとした表情で行動に迷いが一切ない(笑)
そこに効果音のみでBGMは一切なし。アリス以外のセリフは全部アリスが朗読という徹底で変なテンポを生み出しており、見始めたらやめられない魔力のようなものがある。
そこに超微妙なコミカル要素(引き出しの取っ手は必ず「キュポン」という音を立てて抜けてしまうとか)と、全然予想できない画と展開(エレベーター内部の壁の陳列棚とかアリスの頭に杭を刺して火を炊いて料理を始めるネズミとか)が合わさってとにかくクラクラさせられる。
なにがすごいってこの内容の映画を最初から最後まで丁寧に作りきった監督やスタッフがすごいと思う。
そういうところこそが東欧っぽさなのかもしれない(笑)
ところでチェシャ猫が出てこなかったのはなぜだろう・・・???
ログインしてコメントを確認・投稿する