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2023年05月10日15:32

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和製SF特撮ファンを徹底的に擽るジェームズ・ガン「ザ・スーサイド・スクワッド 極 悪党、終結」。私はノレたオバカ映画「映画 おそ松さん」。

 5月1日(月)にピンク映画「団地妻 白昼の不倫」を観る。

「団地妻 白昼の不倫」(サトウトシキ)
葉月螢・沢田夏子・長曾我部容子がそれぞれ妻を演じる3組の夫婦が、葉月が長曾我部の夫と、沢田も長曾我部の夫と、長曾我部が葉月の夫と、それぞれ不倫(未遂も含む)に至るという男女優が順列組み合わせでカラむ典型ピンクではあるが、そこはサトウトシキ・小林政広の名監督・脚本家コンビで、倦怠期の夫婦の感情をヒネリのあるストーリーと、フィックスを効果的に活かした演出で、的確に描写しきって魅せる。葉月の夫を本田菊雄、長曾我部の夫を川瀬陽太と男優陣も充実していた。平成9年作品だが、この頃になると結婚10年前後でも子供のいない夫婦が当たり前になってきたんだなと、時代の空気を感じる。人口減少社会も必然であろう。(よかった)

 同日1日(月)に一昨年2021年8月公開の外国映画「ザ・スーサイド・スクワッド 極 悪党、終結」を観る。

「ザ・スーサイド・スクワッド 極 悪党、終結」(ジェームズ・ガン)
ヒーローが不在となった世界で、ジョーカーの恋人ハーレイ・クインを筆頭に、ほぼ全員が終身刑のヴィラン(ヒーローの敵)が終結した特殊部隊スーサイド・スクワッドが、世界の危機を救うシリーズの新作。無名キャラが総出演で痛快な活躍を魅せた「カーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の監督ジェームズ・ガンを起用したのだから、これはもう適材適所・水を得た魚だ。ハーレイ・クインに加えてWWEスーパスターのジョン・シナ以下の総勢7人。「カーディアンズ・オブ・ギャラクシー」同様に、ここでも人を越えたキャラで半人半鮫のキング・シャークなる人間もどきが加わる楽しさだ。R15指定らしく血みどろスプラッタも交え、ジェームズ・ガンの美学は満開で、ハーレイ・クイン演じるマーゴット・ロビーのキレキレのアクションでは血しぶきが花びらとなって散るセンスは最高だ。「ウルトラマン」ファンらしく、クライマックスの巨大宇宙生物大暴れの図は怪獣映画の乗りだが、このヒトデ型デザインが「宇宙人東京に現わる」のパイラ星人そっくり(オールドファンでなきゃこの楽しさは判るまい)で、さらに「エイリアン」風のスパイスを加え、ネズミ使い女のネズミ襲撃あたりは「ガメラ レギオン襲来」まで連想させて、和製SF特撮ファンを徹底的に擽る。今作限りと思わせておいて、ギリギリのエンド近くで、イタチ人間やジョン・シナ再登場まで匂わせるあたり、ジェームズ・ガンによるパート2への期待は高まるばかりだ。(よかった。ベストテン級)

 7日(日)に昨年の令和4年4月公開の日本映画「劇場版 ラジエーションハウス」を観る。

「劇場版 ラジエーションハウス」(鈴木雅之)
医療検査技師を中心に据えた人気TVドラマシリーズ劇場版とのことだが、私はオリジナルの方は未見であまり知らない。短時間ドラマらしきエピソードの累積が多く、ユニークな題材なのでそれなりに感動もあり、医療に対する問題提起も見るべき所が多いが、この類の映画にありがちな慌ただしいゴタゴタ感も否めなかった。(まあまあ)

 8日(月)に一昨年2021年11月公開の外国映画「アイス・ロード」を観る。

「アイス・ロード」(ジョナサン・ヘンズリー)
カナダの鉱山で作業員26人が地下に閉じ込められ、飛行機で運搬不可能な重量の救出装置を、春を間近に控えたギリギリの季節に、氷上の道”アイスロード”で運んでいくサスペンス。こう聞けば、油田火災消火のためにニトログリセリンを運搬するサスペンスの傑作「恐怖の報酬」を思い出す。ただし、「恐怖の報酬」の衝撃で爆発するニトログリセリンというシムプルさに対し、大自然の微妙なバランス上にある“アイスロード”のサスペンスは、二重三重に恐怖が大きい。これに加えて主人公リーアム・ニーソンの弟で相棒の修理工がイラク戦争のPTSDで失語症とか、先住民への差別とか、鉱山会社の手抜き安全対策隠蔽の陰謀とか、サスペンスの要素をさらに二重三重に張り巡らせている。絶対究極不死身オッサンのリーアム・ニーソンでも、こりゃ無理だろうとの危機の連発だ。では「恐怖の報酬」より面白いかとというと、そこまでに至らないのが映画の妙である。シムプルの方が強いということか。先にやった者が勝ちというオリジナリティの問題なのか。いずれにしても、これはこれで充分にハラハラさせられてくれたのは間違いない。(よかった)

 同日8日(月)に昨年の令和4年3月公開の日本映画「映画 おそ松さん」を観る。

「映画 おそ松さん」(英勉)
大ヒットアニメシリーズの実写版であり、六つ子をSnow Manが演じるのが話題(と言っても後期高齢者で爺ィの私はこの人気グループを全く知らないけれど)の一作。勿論,アニメのようにそっくりな六つ子というわけにはいかないので、「そこはそういうことにして」と映画中のセリフで断わりを入れる。要するにオバカ映画なわけで、このテの映画はノレるかノレないかが勝負なのだが、私はこのオバカっぷりに大いにノレた。大富豪が亡き息子と瓜二つの六つ子の一人を養子に迎えたいと申し出、その座を巡ってニート六つ子が骨肉の争い(CGを使っての漫画調そのままの大乱闘が楽しい)を展開する。話は六方向に発散し(「七人の侍」のパロディまでモノクロ映像で出てくる)、お馴染みトト子・イヤミ・チビ太が収拾のために頼るのが、Snow Man残りメンバーの3人が演じるエンド・クローズ・ピリオドの3人。これが何とも頼りなくストーリーは収束どころか発散するばかり。六つ子が実は大富豪の息子のクローン説までに飛び火し、ハタ坊までとんでもない登場をして大混乱に至る。ただ、素晴らしいのは「家族の絆」とか「六つ子どうしの愛おしい兄弟愛」とかの、日本風湿っぽさに落とし込むと見せかけて、ドライにエンディィングしたのは良い。監督は「ハンサム★スーツ」「前田建設フアンタジー営業部」etcの英勉だが、「聖☆おにいさん」他の福田雄一といい、「かぐや様は告らせたい」他の河合勇人といい、時節柄か邦画にオバカ映画の名手が続出しているみたいだ。(よかった。ベストテン級)

 5月に入ってから10日(水)までに観た映画は次の13本。

「団地妻 白昼の不倫」「ザ・スーサイド・スクワッド 極 悪党、集結」「潮来笠」
「トリプル9 裏切りのコード」「タイム・トゥ・ラン」「スクリーマーズ」
「ラン・オールナイト」「スタートアップ!」「ラスト・バレット」
「劇場版 ラジエーションハウス」「大好きだから」「アイス・ロード」
「映画 おそ松さん」

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