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2023年04月10日15:34

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童心に還って「レジェンド・オブ・ドラゴン」を楽しむ

 7日(金)に一昨年2021年7月公開の外国映画「サムジンカンパニー1995」を観る。

「サムジンカンパニー1995」(イ・ジョンビル)
高卒で殆どが寿退社するのが慣例の1995年の韓国OL、能力はあっても与えられる仕事は書類整理とかお茶くみばかり。キャリアでバリバリ働けるのはほんの一部の女性という80年代あたりのどこぞの国みたいである。TOEICに合格したら役職「代理」につけるのが一縷の望み。そんな中で1人のOLが、会社の有害廃液を目撃してしまう。そこからは、3人のOLが手を携えて闘う社会派の内部告発物と思いきや、事態はミステリアスにサスペンスフルに二転三転と展開し、韓国大企業を米国に転売する陰謀が浮き上がってくる。OL達が団結し、検察・株主まで動かしてついに陰謀を粉砕する顛末が痛快の限りだ。OL達の英語力上達が陰謀暴露に連動していくあたりも、実に上手い創りである。日本の社会派映画が「すべて保守反動が悪いのよ」とゴマメの歯軋りに終始するのに対し、個の力と庶民の団結で権力を倒すあたり、ここでも日本映画と日本人は韓流に完敗だ。何たって庶民のパワーで軍事独裁政権を崩壊させた韓国だもんね。実話に基づいているそうだが、どこまで映画的脚色なんだろう。ベストテン級と持ち上げたいが、日本がここまでベタ負けすると悔しくてその気になれない。(よかった)

 8日(土)に一昨年2021年10月公開の外国映画「レジェンド・オブ・ドラゴン 鉄仮面と龍の秘宝」を観る。

「レジェンド・オブ・ドラゴン 鉄仮面と龍の秘宝」(オレッグ・ステプチェンコ)
ロンドン塔にそれぞれのいわくがあり幽閉されている3人、地理学者(ジェィソン・フレミング)、中国人の老師(ジャッキー・チェン)、謎の鉄仮面の男(アーノルド・シュワルツネッガー)。ひょんな経緯からフレミングは地図作成のため、謎の美少年(実は老師の縁に繋がる中国の王妃)とロシアの可愛い妖怪と共にロシアに旅立ち、その婚約者も海賊船を利用して後を追う。舞台は中国にまで延び、竜神の力の争奪戦に至るのを、壮麗雄大な装置・美術・衣装に最新鋭SFXが加わったスペクタクル・ファンタジーで、絢爛豪華に展開する。私の好みもあるが全てのシーンを堪能した。米・露・中の合作で、いわゆるハリウッド調とも一味ちがう素晴らしさがある。子供の頃にこんなのを観せられたら狂気乱舞したろう。いや、今でも狂気乱舞したい。ジャッキーは老師の貫禄にカンフー技もタップリ魅せたが、シュワルツネッガーは凝り過ぎた鉄仮面で印象が薄かったのは残念。変にヒネらずに2大格闘スターの競演を表面からブチち上げてほしかった。でも、理屈抜きに堪能し、こういうのは単純にベストテン末席に連ねても良いと思う。(よかった。ベストテン級)

 本映画は一昨年10月「のむコレ,21」の中の1本としてひっそりと公開されたみたいだ。同じ枠で「レジェンド・オブ・フォックス」も公開されているが、これも私好みのスペクタクル・ファンタジーだった。「ムービープラス」で連続放映されたので、さして期待もせずに続けて録画観賞したが、これが悉く大当たり!映画館を飛び回っていた健康な頃でも、ここまでは手を伸ばすことは無かった気がする。CS放映あてがいぶち録画観賞も意外とオツなものである。

 そんなこんなで子供の頃に狂気乱舞したスペクタクル・ファンタジーを懐かしく思い出した。アレクサンドル・プトゥシコのソ連映画「豪勇イリア/巨竜と魔王征服」だ。公開は昭和34年で私は中学生だった。「レジェンド・オブ・ドラゴン」とは「竜」と「ロシア」繋がりだが、ロシアのこのテの映画は実にセンスがいい。ロシアで悪いのはプーチンだけだから、偏見なくロシアン・ファンタジーを楽しみましょう!

 同日8日(土)にピンク映画「福マン婦人 ねっとり寝取られ」を観る。

「福マン婦人 ねっとり寝取られ」(関根 和美)
江波りゅうが仕事多忙で夜は御無沙汰の夫なかみつせいじに欲求不満となり男漁りを繰り返すが、最後はなかみつの心の広さに感激しラフラブ復活となる。そこに至るまでの浮気相手は、二人の仲人代りとなったスナックのマスター那波隆史、そこで出会った実業家の竹本泰志、行きずりの医師の卵(?)山本宗介。那波の妻は明里ともか、竹本のセフレに原美織と、人気セクシー女優揃い踏みでしっかりカラませ、要は濡れ場を男女優の順列組み合わせでカラませる凡ピンクの典型的一篇であり、4人の芸達者男優も単なるカラみ相手で芝居場も無く勿体なき限り。でも、今は亡き65歳で早逝したピンクの職人の関根和美・監督作品(脚本も)だと思うと、何だか愛おしくなってくる。(まあまあ)

 同日8日(土)に一昨年の令和3年12月公開の日本映画「衝動」を観る。

「衝動」(土井 英生)
殺人者で服役中の兄との確執で福島から渋谷に家出してきた少年と、父親にレイプされ失語症になった少女との、意味ありげな陰々滅々の関係を追っていく。時空を錯綜させ、少女の父が以前の通り魔事件被害者だったあたりを匂わせたりして、衝動殺人の深層に迫ったものなのか?サブキャラに興味深い人間像も散逸するが、全体的にはよく判らずド暗い気分に落とし込まれるだけの映画だった。(あまりよくなかった)

 前回日記から9日(日)までに観た映画は次の6本。

「相撲道 サムライを継ぐ者たち」「勝利と敗北」「サムジンカンパニー1995」
「レジェンド・オブ・ドラゴン 鉄仮面と龍の秘宝」
「福マン婦人 ねっとり寝取られ」「衝動」

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