都路のパワースポット

一昨日の夕方、福島中央テレビの企画で都路のパワースポットが紹介された。案内したのは都路町観光協会会長の武田義夫さん。都路村時代の最後の助役である。３年ほど前に法事の席で「都路が村を捨てないで義夫さんが村長になっていれば都路はもっと平和だったのに」と私がささやいたら、「いやいやいや」と謙遜されていた。でも、人望が厚かったことは確かだ。

もう８０歳とは驚いたが、テレビでは開き直ってお笑い路線に応じていた。パワースポットとは都路町岩井沢地区にある五十人山の山麓にある巨石のこと。「亀石」は私も何度か撮影に訪れているが、その以外は画面を通して初めて見た。それもそのはず。そこはもともと国有林で立ち入りできず、数年前に市へ無償譲渡されてテレビカメラも入れるようになったという。「耳にしただけだけど、２年前に送別会をした林野庁の加藤さんにお世話になったらしいよ」とわが妻。へー、そんな裏話があるとは知らなかった。

私が初めて見た巨石の中でいちばん驚いたのは「大岩観音」である。義夫さんの話によると、昔の落ち武者を弔うために刻んだものという話だったが、お隣の葛尾大尽屋敷跡の近くにある磨崖仏に何となく似ているのだ。時代背景が違うので、両者に共通点があるかどうかは不明。ただ、都路の地名の由来の１つは「みやこおぢ」という落ち武者伝説であり、それとは接点がありそうな話。こんな遺跡もあったのかと新鮮な発見にはなった。