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2022年12月01日22:49
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ZARD坂井泉水が育った丹沢山麓秦野市を旅する 2022年第9回目 〜新しいドア 冬のひまわり〜 11月27日（日）寒川町 秦野市 紅葉めぐり JR相模線と冬のひまわり その他野鳥達
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12月1日（木）
毎年恒例のユーキャン「新語・流行語」の年間大賞が発表された。大賞をとったのは、プロ野球のヤクルトスワローズに所属する村上宗隆選手にちなんだ「村上様」だった。彼はセリーグの三冠王に輝くと共に、プロ野球本塁打の日本人最多記録となる年間55本を記録している。
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ZARD坂井泉水が育った丹沢山麓秦野市を旅する 2022年第9回目 〜新しいドア 冬のひまわり〜 11月27日（日）寒川町 秦野市 紅葉めぐり
11月下旬、紅葉のピークを迎えた座間市谷戸山公園、神奈川県高座郡寒川町と秦野市を訪れた。テーマは、秋の終わりに芽を出す冬のヒマワリである。寒川町では、2016年頃から、町が管理する畑で種をまいてからよそ60日で芽を出すヒマワリを育てた。2018年以降、順調に生育した結果、観光の目玉としてアピールした。ヒマワリといえば、夏の季語になるほど、古くから日本人に身近な植物だった。花が好きだったＺＡＲＤの坂井泉水は、冬に咲くヒマワリを、失敗から立ち上がる青年と重ね合わせて、歌詞を発表した。未来へ突き進む若者を主人公にした作品、1998年12月2日に発表された26ｔｈシングルの表題曲「新しいドア 〜冬のヒマワリ〜」である。ＺＡＲＤのシングル曲の演奏時間では、最長となる6分5秒にのぼる。彼女自身寒川町の西隣に位置する平塚市で産まれ、小学校4年生の新学期に当たる1976年に、北西隣の秦野市に移り住んだ。デビュー5年後の1996年頃まで、都市部から離れた秦野市で暮らしていたのである。今回、11月27日（日）に訪れた神奈川県西部地域の座間市、寒川町、秦野市のたびを振り返る。
写真 左側 26thシングル「新しいドア 〜冬のヒマワリ〜」ジャケット 掲載元 ORICON NEWS https:/
写真 右側 寒川町川とのふれあい公園に咲く冬のヒマワリ 掲載元 2022年12月1日付 一般社団法人寒川町ツィッターより https:/
前回2022年11月3日の旅を綴った日記 11月11日付け 11月3日（木・祝）ZARD坂井泉水が育った丹沢山麓秦野市を旅する〜Just for you〜 2022年第8回目 文化財ウィーク バラの花 他生田緑地バラ園 生田配水地夜景 https:/
写真＝上記の日記から渋沢丘陵・今泉町からのトワイライト夜景
前年同期の日記
2021年11月27日（土）の旅を振り返る日記 2021年12月2日付け ZARD坂井泉水が育った秦野市を中心に丹沢山麓を旅する 2021年3度目 11月27日（土）厚木市、伊勢原市、足柄上郡松田町、生誕地平塚市 紅葉と夜景 その他オミクロン株について
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写真＝上記の日記より1枚 厚木市ぼうさいの丘公園の夜景
2021年11月28日（日）の旅を振り返る日記 2021年12月6日付け ZARD坂井泉水が育った秦野市を中心に丹沢山麓を旅する〜遠い日のNostalgia〜 動画アリ！2021年4度目 11月28(日）生誕地平塚市 松田町 2020年、2021年の丹沢山麓の旅を振り返る 12/6(月）オミクロン株国内3例目
写真＝上記より1枚 足柄上郡松田町西平畑公園より
訪問地一覧
�〆卒峪埣�戸山公園 午前7時台
日本シェアリングネイチャー協会 紅葉が育つ園内の伝説の丘
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��高座郡寒川町 午前8時20分ごろから午前11時ごろ
寒川観光協会ホームページ さむかわ冬のひまわりより https:/
・寒川神社
・寒川中央公園
・寒川駅相模線沿いにある冬のヒマワリ畑
・川とのふれあい公園
��秦野市 正午頃から午後5時30分頃
・神奈川県立秦野戸川公園 正午から午後1時40分頃
・秦野駅から今泉町の高台を経て、震生湖 午後2時ごろから3時半ごろ
・蓑毛町緑水庵 ライトアップ 午後4時30分から午後5時30分
写真＝寒川町冬のヒマワリ畑の地図 掲載元 http://
第1章 座間市谷戸山公園 寒川町 冬のヒマワリ
前日の昼間まで降り続いた雨が止み、晴天に恵まれた。朝7時台に、11月3日に次ぐ、座間の谷戸山公園を訪れた。敷地内の伝説の丘では、紅葉が色づいているとの情報を得た。朝早い時間帯、地元の人々が、ジャンバー姿でウォーキングに励んでいた。高低差のある園内は、ほとんどが人工林である。
写真＝伝説の丘のお地蔵さん 写真＝里山体験館前の田んぼ
伝説の丘は、かつて府中街道の一部を成していた。お地蔵様が、海沿いの東海道から、武蔵国の府中へと向う旅人を見守っていた。今では、住宅開発により、古道は途切れてしまっている。里山の風情が残る公園には、遠い昔の旅人たちの足跡が残っていた。
続いて訪れたのは、高座郡寒川町である。日本の町では、茨城県阿見町についで人口が多い。2020年時点で人口は4万8000人と発表された。
詳細 寒川町の人口 https:/
相模線の宮山駅で降りて、寒川神社、寒川中央公園、寒川駅南側のヒマワリ畑、川とのふれあい公園の順に向った。
午前9時前、寒川中央公園の広い芝生には、子供たちの姿がなく、地元の住民らしき人が、時折芝生を横切っていた。
写真＝遊具と紅葉 写真＝公園の片隅で
開けた公園で子供時代に遊具を使ったことや、クラスメートとサッカーをした経験が蘇ってくる。人間誰しも日々の生活に追われると、過去のことには見向きもしなくなる。ふとした拍子に、子供の頃の経験を思いだす。ＺＡＲＤの坂井泉水は、1998年12月3日にリリースした26ｔｈシングル「新しいドア〜冬のヒマワリ〜」の歌詞で、次のように表現している。
Ａメロの冒頭の一節：通り雨の中で 抱きしめた君の体温（ぬくもり）、まだこの胸に 今も残っているよ。波に 揺られながら 泣いているだけの 夜にサ・ヨ・ナ・ラ」
恋人と過ごした日々を思い出す主人公の姿が見える。作詞者は、波のようにふわり、ふわりと、ただぼんやり浮かれていては、先へすすめない、泣いているだけの夜にサヨナラしようと、問いかけている。
失恋だけではない、学生時代、クラスメートから心無い中傷を浴びて、塞ぎ込むこともあった。一日を終える前に、悔しさがこみ上げると、寝つきも悪くなる。人間、誰しも一度は失敗を犯す。そのまま引きずるのか、または未来への教訓としていかすのか、その人次第だった。
中央公園から、寒川駅を経て、線路沿いのヒマワリ畑へと向う。背丈は低いものの、短い間隔で所狭しと咲き誇っている。ヒマワリ畑を前景に、JR相模線の205系を撮影できる。時刻表を確認したところ、9時35分前後、寒川駅にて、上下線が待ち合わせを行う。ヒマワリ畑と線路の背後に並ぶ住宅地を背景に入れることを踏まえると、橋本から茅ヶ崎へ向う下り列車が通過するタイミングでシャッターを切る。
すぐ脇の農地では、耕運機を動かす小学生らしき子供と両親の姿があった。車と歩行者が通る道を挟んで反対の東中学校では、部活動に励む生徒達の掛け声が響きわたる。
一戸建て住宅と黄色のヒマワリ畑の間を駆け抜ける相模線は、地方路線らしく、全線単線で車内アナウンスは肉声だった。背景に間隔が短い一戸建て住宅と、真南を向いている5階建ての建物が写ることにより、郊外の住宅地を想起させる。首都圏では、秋の終わりにまとまって咲くヒマワリ畑は数少ない。今地域おこしに役立っているという。
ZARDの坂井泉水は、冬に咲くヒマワリを、力強く前に進む青年像と重なったのか、Ａメロのさびでは次のように表現している。
Ａメロのさびの一節：はるかな未来へと 新しいドアを開け 動き始めた 直感が道を行く あの冬の向日葵 まだ一人でやれそうだよ
寒い冬にも力強く咲く向日葵のように、我々人も新しいステージへと突き進もうとメッセージを送った。四季を移り変わる景色のように、我々の生活も変化が必要なのである。
さて、相模線沿線沿いで冬のひまわりの撮影を終えると、川とのふれあい公園に向った。ドッグラン会場脇の花壇で、確かに咲いていた。向日葵といえば、夏の季語にもなる。背丈が大きくて、手のひら大サイズの花を咲かせる。冬にも咲く向日葵は、さすがに陽差しを浴びる時間が短い分、一株あたりは小さい。
緑の葉っぱ同士が触れ合うことにより、一つの集合体のようになる。我々人も、たった一人で新しいことを始めると勇気がいる。仲間の助けを得ると、力を発揮しやすい坂井泉水も、友情や愛情をテーマに取り上げていた。
第2章 故郷秦野市へ
昼から11月3日（木・祝）以来、24日振りに坂井泉水の故郷秦野市に向った。早速向ったのは、今年8回目となる神奈川県立秦野戸川公園である。園内で育っていた赤色の紅葉、オレンジのクヌギやコナラはしっかりと色づいていた。11月3日に、一部咲いていた菊については、遅咲きが見頃を迎えている。
写真＝バス停側の紅葉の並木 写真＝風のつり橋と紅葉 写真＝菊花壇
舗装されたつづら折の道を下りながら、風のつり橋を背景にしたショットを狙う。
写真＝サザンカの木の中からのショット 写真＝川の対岸からのショット
水無川沿いのバス停側では、テントを張って、キャンプをする子連れの家族の姿があった。50haになる公園のシンボルは、風のつり橋である。橋を挟んで、水無し川の両岸に跨る園内は、春から夏にかけて、花の種類が少しずつ入れ替わる。早春を告げる梅の開花に始まり、河津桜が続く。春先はチューリップや八重桜が咲き出す。新緑の季節には藤棚にハチが集る。梅雨時のアジサイ、真夏に咲くひまわりまで多岐にわたる。秋には、畑からコスモスの花が顔を出すと、やがて菊の花が咲き出す。冬を前に、モミジが赤色、クヌギやコナラがオレンジに色づく。四季折々装いを変える豊かな自然は、丹沢登山に挑戦するハイカーを出迎えてくれる。大きな山の懐に抱かれると、日々の生活から開放され、リラックスできる。まさに癒しのスポットだった。
第3章秦野駅から震生湖へ
秦野戸川公園に隣接したバス停大倉から、路線バスに乗り、渋沢駅まで戻った。小田急線に乗り換え、上り方面に一駅先の秦野で降りて、構内の観光協会に立ち寄った。職員との会話の中で、イソヒヨドリが、市内で定着していることを教えてくれた。私が聞いたのは、夜景撮影のために度々訪れる渋沢丘陵だった。春になると、畑には菜の花がいっせいに育つという。私が2022年の春に訪れた際、まとまって咲く場所は限られていた。菜の花は、手入れに手間がかかる分、近年面積は縮小傾向にあるという。空高く舞うヒバリがさえずる春は、野菜の収穫時期でもある。里山が最も華やぐ季節といえる。
写真＝秦野駅南口から震生湖へいたる2,6ｋｍのルート 掲載元 水辺遍路 2022年2月4日 今泉湧水地 https:/
写真＝2017年4月16日（日）の渋沢丘陵 掲載元 山の散歩道 渋沢丘陵・頭高山（標高303ｍ）より 開設2003年7月21日 （渋沢丘陵各地の春を紹介）
http://
さて、駅から北へ300ｍの今泉名水桜公園にいったん訪れた。湧水池の辺に植わっていた桜の葉は、赤く色づく。モミジやイチョウよりも落葉が早く、ほぼ散ってしまっている。冬の装いが漂う園内の片隅では、白色のカラーが花を咲かせていた。
花期は6月から7月、8月16日（火）に訪れた際、既に枯れてしまっていたのである。温室で育てられた株は、冬にも咲くという。彼女が発表した歌詞「新しいドア〜冬のひまわり〜」のＢメロの歌詞では、人の心を花にたとえている。
Bメロの一節：冬に咲かせる花があるなら それは帰らぬ 思い出の片隅 （略）ぬくもりのかけらさえ何も残さず、冬のひまわり
冬に咲く花は、日差しを受けられない分、どうしても小さくなりがちだった。我々人は、枯れ木が立ち並ぶ殺風景な冬にも色鮮やかな植物や葉っぱを求めたくなる。品種改良を施して、チューリップも冬に咲き始めた。関東地方で、観光の目玉と化している場所は、神奈川県藤沢市江ノ島のウィンターチューリップだった。
写真＝2018年12月24日（月・祝）江ノ島のサムエル・コッキング苑で撮影 掲載元日記 2018年12月25日付け 12/24(月・祝）神奈川県平塚市・江ノ島旅行 野鳥のタゲリ、湘南の宝石江ノ島夜景＆イルミネーション https:/
確かに寒い冬に、花のイメージは程遠い。我々人も外出に億劫になりがちな冬場、冷たい風にふきさらされても、一部の花は確かに根を下している。見方によっては、力強く生きる姿に映る。
坂井泉水自身は、カラーの花が好きだったという。透明感のある彼女の姿と、白色の花は、実に重なる。渋沢駅南口に設置された彼女の写真入りプレートの根元には、カラーの花壇が置かれていた。6月19日（日）の梅雨の晴れ間、カラーの最盛期にしっかりと白色の花が顔を出していた
水際に咲くカラーを眺めているとき、水面を矢のように飛ぶカワセミの鳴き声が響く。水色の光沢とオレンジが合わさった体色から、宝石にもたとえられる。今では、住宅地の身近な池にも確認できるようになった。池の中には、全身灰色のオカヨシガモの一団が互いに身を寄せ合っていた。小さな湧き水池は、旅路の途中に一時的に羽を休める場だという。しばし休憩をすると、河川や小沼の方へと移動する。
今泉名水桜公園でオカヨシガモを撮影した様子を書いた日記 日付2020年11月22日（日）11/26(木）コロナ最新情報！11月22日（日）秦野市・伊勢原市観光 オカヨシガモ 大山の阿夫利神社下社で夜景撮影
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必 作中の写真、カワセミ、オカヨシガモ、モズは、知人の週末写真愛好家より提供を受ける。
カワセミの撮影地 2022年3月 埼玉県狭山市
オカヨシガモとモズは、2018年に撮影
週末写真愛好家から提供を受けた写真を掲載した日記の一例
8/30(火）ZARD坂井泉水が育った丹沢山麓秦野市を中心に旅する〜翼を広げて〜 2022年第6回目 8月16日（火）大磯のアオバト 平塚市立博物館特別展「野鳥愛」狭山湖の夜景 ガールズバンドランキング https:/
カワセミ オカヨシガモ
住宅地の中の道を進み、何度も夜景撮影をしている渋沢丘陵・今泉町の高台を登った。秋の終わり、縄張り争いで忙しいモズの鳴き声が響き渡る。
オスは、背の高い木や植物の葉に止まり、縄張り宣言をする。春の訪れと共に、薮の中で営巣し、平均数個の卵を産む。桜の花が咲く4月には、新しい命が誕生する。
写真＝畑の中から1枚
今泉町の高台の標高はおよそ190ｍ、さらに南側の震生湖まで、坂道を下っていく。関東大震災に伴い、沢がせき止められた産まれた湖は、紅葉スポットでありながら、釣りの名所でもある。湖畔沿いを散策しながら、撮影をした。紅葉は、若干見頃前の段階だった。他の場所よりも色づきは遅いという。周囲一帯崖に囲まれ、陽が当たりにくい。関東の平地では、最も遅くピークを迎える。
写真＝震生湖の入り口付近
人里離れた湖で季節の移ろいを感じることができた。
第4章 蓑毛町 緑水庵ライトアップ
秦野駅までの距離は2,6ｋｍ、下着た道を戻り、北口から午後4時5分に発着する蓑毛行きのバスに乗った。
終点から二つ手前の青年橋停留所で降り、すぐ脇に位置する緑水庵を訪れた。午後4時30分から、古民家がライトアップされる。
入り口と共に、納戸は空けられていた。靴を脱いで、室内に入ったところ、職員から「用意したお菓子をどうぞめしあがりください」と声をかけられた。
インスタンドのコーヒーやワカメスープが用意されている。ポットのお湯も沸かしてあった。私は、募金箱に100円玉と10円玉をいくつか入れて、戴いた。朝からうごきっぱなしなうえに、昼食は予め用意した特大サイズのおにぎり二個のみだった。午後4時30分に訪れたわけは、午後4時45分から55分までの10分にわたるトワイライトタイムに、撮影するためである。空が青みを帯びた段階では、手振れの影響もうけにくく、古民家周辺の木々も写りやすい。私のほかには、2人組みの若者と30代とおもわれる地元民らしき一人の女性が訪れていた。部屋の中で用意されたスープやコーヒーを飲んでいたのは私一人だった。
トワイライトタイムだと、古民家を覆うように生える紅葉が、一段と栄える。後にもう一人の係員も加わり、三脚を設置して、一眼レフで撮影した。スローシャッターを切ることにより、カメラの前を人が通っても、写らなかった。室内の傘の位置なども好きなように調整してもよいと、積極的に声をかけてくれた。
写真＝午後4時56分
午後５時5分を超えると、空は真っ暗闇に包まれる。わずか10分余りのトワイライト後、緑と赤のコントラストを成す紅葉の葉っぱが鮮やかに浮かび上がった。2人の係員は、古民家の背後に聳えるひときわ大きな木が、ジブリ映画となりのトトロに出てくる神木のようだと、印象を語った。古民家に照明が当たることにより、裏側の木々は影絵のように見える。大昔から、人々は森の中の植物や木に不思議な力を感じていた。
傾斜地に位置する蓑毛町は、標高740ｍのヤビツ峠の玄関口である。さらに奥には、標高1252ｍの大山だった。大山の山岳信仰の拠点として、信者向けの茶店やお堂が残る。お堂の一つが、毎月第一日曜日に、文化財を公開している「大日堂」だった。
詳細 NPO法人 はだの大日堂保存会より http://
午後4時30分に声をかけてくれた係員によると、イノシシは度々出没しているという。農作物を守るため、山には罠を仕掛けてある。東京の青梅市の人里近くまで姿を見せるウシ科のニホンカモシカはみた事がなく、山の奥にいるのではないか、と推測していた。タヌキやハクビシンは、朝方見たことがあると、教えてくれた。
1時間の滞在時間で、インスタンド食品を頂きながらライトアップを撮影し、地元蓑毛町の文化を学んだ。
午後5時34分の青年橋から秦野行きの下りのバスに乗った。昼間の古民家は、質朴で荘重さを感じる。日没と共に、ライトアップされると、一味違う。緑と赤のコントラストを成す葉っぱに縁取られた木造建築物の輪郭がくっきりと浮かび上がる。凛とした風格の中から、人々の生活観さえ漂う。窓からもれる明かりに、温かさやぬくもりが感じられる。ライトアップ期間は12月7日（水）、毎晩午後7時まで、紅葉の見頃は12月第1週の週末まで続くと予想される。
9回目の秦野市の旅で、また新しい夜の古民家の世界を体感することができた。坂井泉水が発表した歌詞「新しいドア〜冬のひまわり〜」は、未来への希望を託している。迷ってばかりでは、何も始まらない。ＡメロとＣメロのサビの歌詞では「動き始めた直感が行く道を決める」のフレーズを繰り返している。続くＣメロの歌詞「あの冬の向日葵、一人でやれそうだよ」と、冬にも咲く向日葵のように、新しい道を頑張って突き進む若者像を描いていた。
写真＝坂井泉水 掲載元 新しいドア〜冬のヒマワリ〜のイメージ映像 掲載元 You tube https:/
赤く色づいたモミジの葉っぱが散ると、いよいよ季節は冬へと向う。大きな山々に囲まれた標高300ｍ台の蓑毛町は、小田急線の駅周辺の秦野盆地よりも寒い。夜になると、家々の明かりや、外灯が少なく、あたりは真っ暗闇である。寒い冬に気温の低下によって、雪が降っても、ヒマワリは耐え抜く。我々人も、冬を乗り越える強さがあるとメッセージを残していた。坂井泉水の世界観は、故郷秦野市の一角蓑毛町からも感じることができる。永遠のスタンダードナンバーとして、歌い継がれていく。
毎年恒例のユーキャン「新語・流行語」の年間大賞が発表された。大賞をとったのは、プロ野球のヤクルトスワローズに所属する村上宗隆選手にちなんだ「村上様」だった。彼はセリーグの三冠王に輝くと共に、プロ野球本塁打の日本人最多記録となる年間55本を記録している。
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ZARD坂井泉水が育った丹沢山麓秦野市を旅する 2022年第9回目 〜新しいドア 冬のひまわり〜 11月27日（日）寒川町 秦野市 紅葉めぐり
11月下旬、紅葉のピークを迎えた座間市谷戸山公園、神奈川県高座郡寒川町と秦野市を訪れた。テーマは、秋の終わりに芽を出す冬のヒマワリである。寒川町では、2016年頃から、町が管理する畑で種をまいてからよそ60日で芽を出すヒマワリを育てた。2018年以降、順調に生育した結果、観光の目玉としてアピールした。ヒマワリといえば、夏の季語になるほど、古くから日本人に身近な植物だった。花が好きだったＺＡＲＤの坂井泉水は、冬に咲くヒマワリを、失敗から立ち上がる青年と重ね合わせて、歌詞を発表した。未来へ突き進む若者を主人公にした作品、1998年12月2日に発表された26ｔｈシングルの表題曲「新しいドア 〜冬のヒマワリ〜」である。ＺＡＲＤのシングル曲の演奏時間では、最長となる6分5秒にのぼる。彼女自身寒川町の西隣に位置する平塚市で産まれ、小学校4年生の新学期に当たる1976年に、北西隣の秦野市に移り住んだ。デビュー5年後の1996年頃まで、都市部から離れた秦野市で暮らしていたのである。今回、11月27日（日）に訪れた神奈川県西部地域の座間市、寒川町、秦野市のたびを振り返る。
写真 左側 26thシングル「新しいドア 〜冬のヒマワリ〜」ジャケット 掲載元 ORICON NEWS https:/
写真 右側 寒川町川とのふれあい公園に咲く冬のヒマワリ 掲載元 2022年12月1日付 一般社団法人寒川町ツィッターより https:/
前回2022年11月3日の旅を綴った日記 11月11日付け 11月3日（木・祝）ZARD坂井泉水が育った丹沢山麓秦野市を旅する〜Just for you〜 2022年第8回目 文化財ウィーク バラの花 他生田緑地バラ園 生田配水地夜景 https:/
写真＝上記の日記から渋沢丘陵・今泉町からのトワイライト夜景
前年同期の日記
2021年11月27日（土）の旅を振り返る日記 2021年12月2日付け ZARD坂井泉水が育った秦野市を中心に丹沢山麓を旅する 2021年3度目 11月27日（土）厚木市、伊勢原市、足柄上郡松田町、生誕地平塚市 紅葉と夜景 その他オミクロン株について
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写真＝上記の日記より1枚 厚木市ぼうさいの丘公園の夜景
2021年11月28日（日）の旅を振り返る日記 2021年12月6日付け ZARD坂井泉水が育った秦野市を中心に丹沢山麓を旅する〜遠い日のNostalgia〜 動画アリ！2021年4度目 11月28(日）生誕地平塚市 松田町 2020年、2021年の丹沢山麓の旅を振り返る 12/6(月）オミクロン株国内3例目
写真＝上記より1枚 足柄上郡松田町西平畑公園より
訪問地一覧
�〆卒峪埣�戸山公園 午前7時台
日本シェアリングネイチャー協会 紅葉が育つ園内の伝説の丘
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��高座郡寒川町 午前8時20分ごろから午前11時ごろ
寒川観光協会ホームページ さむかわ冬のひまわりより https:/
・寒川神社
・寒川中央公園
・寒川駅相模線沿いにある冬のヒマワリ畑
・川とのふれあい公園
��秦野市 正午頃から午後5時30分頃
・神奈川県立秦野戸川公園 正午から午後1時40分頃
・秦野駅から今泉町の高台を経て、震生湖 午後2時ごろから3時半ごろ
・蓑毛町緑水庵 ライトアップ 午後4時30分から午後5時30分
写真＝寒川町冬のヒマワリ畑の地図 掲載元 http://
第1章 座間市谷戸山公園 寒川町 冬のヒマワリ
前日の昼間まで降り続いた雨が止み、晴天に恵まれた。朝7時台に、11月3日に次ぐ、座間の谷戸山公園を訪れた。敷地内の伝説の丘では、紅葉が色づいているとの情報を得た。朝早い時間帯、地元の人々が、ジャンバー姿でウォーキングに励んでいた。高低差のある園内は、ほとんどが人工林である。
写真＝伝説の丘のお地蔵さん 写真＝里山体験館前の田んぼ
伝説の丘は、かつて府中街道の一部を成していた。お地蔵様が、海沿いの東海道から、武蔵国の府中へと向う旅人を見守っていた。今では、住宅開発により、古道は途切れてしまっている。里山の風情が残る公園には、遠い昔の旅人たちの足跡が残っていた。
続いて訪れたのは、高座郡寒川町である。日本の町では、茨城県阿見町についで人口が多い。2020年時点で人口は4万8000人と発表された。
詳細 寒川町の人口 https:/
相模線の宮山駅で降りて、寒川神社、寒川中央公園、寒川駅南側のヒマワリ畑、川とのふれあい公園の順に向った。
午前9時前、寒川中央公園の広い芝生には、子供たちの姿がなく、地元の住民らしき人が、時折芝生を横切っていた。
写真＝遊具と紅葉 写真＝公園の片隅で
開けた公園で子供時代に遊具を使ったことや、クラスメートとサッカーをした経験が蘇ってくる。人間誰しも日々の生活に追われると、過去のことには見向きもしなくなる。ふとした拍子に、子供の頃の経験を思いだす。ＺＡＲＤの坂井泉水は、1998年12月3日にリリースした26ｔｈシングル「新しいドア〜冬のヒマワリ〜」の歌詞で、次のように表現している。
Ａメロの冒頭の一節：通り雨の中で 抱きしめた君の体温（ぬくもり）、まだこの胸に 今も残っているよ。波に 揺られながら 泣いているだけの 夜にサ・ヨ・ナ・ラ」
恋人と過ごした日々を思い出す主人公の姿が見える。作詞者は、波のようにふわり、ふわりと、ただぼんやり浮かれていては、先へすすめない、泣いているだけの夜にサヨナラしようと、問いかけている。
失恋だけではない、学生時代、クラスメートから心無い中傷を浴びて、塞ぎ込むこともあった。一日を終える前に、悔しさがこみ上げると、寝つきも悪くなる。人間、誰しも一度は失敗を犯す。そのまま引きずるのか、または未来への教訓としていかすのか、その人次第だった。
中央公園から、寒川駅を経て、線路沿いのヒマワリ畑へと向う。背丈は低いものの、短い間隔で所狭しと咲き誇っている。ヒマワリ畑を前景に、JR相模線の205系を撮影できる。時刻表を確認したところ、9時35分前後、寒川駅にて、上下線が待ち合わせを行う。ヒマワリ畑と線路の背後に並ぶ住宅地を背景に入れることを踏まえると、橋本から茅ヶ崎へ向う下り列車が通過するタイミングでシャッターを切る。
すぐ脇の農地では、耕運機を動かす小学生らしき子供と両親の姿があった。車と歩行者が通る道を挟んで反対の東中学校では、部活動に励む生徒達の掛け声が響きわたる。
一戸建て住宅と黄色のヒマワリ畑の間を駆け抜ける相模線は、地方路線らしく、全線単線で車内アナウンスは肉声だった。背景に間隔が短い一戸建て住宅と、真南を向いている5階建ての建物が写ることにより、郊外の住宅地を想起させる。首都圏では、秋の終わりにまとまって咲くヒマワリ畑は数少ない。今地域おこしに役立っているという。
ZARDの坂井泉水は、冬に咲くヒマワリを、力強く前に進む青年像と重なったのか、Ａメロのさびでは次のように表現している。
Ａメロのさびの一節：はるかな未来へと 新しいドアを開け 動き始めた 直感が道を行く あの冬の向日葵 まだ一人でやれそうだよ
寒い冬にも力強く咲く向日葵のように、我々人も新しいステージへと突き進もうとメッセージを送った。四季を移り変わる景色のように、我々の生活も変化が必要なのである。
さて、相模線沿線沿いで冬のひまわりの撮影を終えると、川とのふれあい公園に向った。ドッグラン会場脇の花壇で、確かに咲いていた。向日葵といえば、夏の季語にもなる。背丈が大きくて、手のひら大サイズの花を咲かせる。冬にも咲く向日葵は、さすがに陽差しを浴びる時間が短い分、一株あたりは小さい。
緑の葉っぱ同士が触れ合うことにより、一つの集合体のようになる。我々人も、たった一人で新しいことを始めると勇気がいる。仲間の助けを得ると、力を発揮しやすい坂井泉水も、友情や愛情をテーマに取り上げていた。
第2章 故郷秦野市へ
昼から11月3日（木・祝）以来、24日振りに坂井泉水の故郷秦野市に向った。早速向ったのは、今年8回目となる神奈川県立秦野戸川公園である。園内で育っていた赤色の紅葉、オレンジのクヌギやコナラはしっかりと色づいていた。11月3日に、一部咲いていた菊については、遅咲きが見頃を迎えている。
写真＝バス停側の紅葉の並木 写真＝風のつり橋と紅葉 写真＝菊花壇
舗装されたつづら折の道を下りながら、風のつり橋を背景にしたショットを狙う。
写真＝サザンカの木の中からのショット 写真＝川の対岸からのショット
水無川沿いのバス停側では、テントを張って、キャンプをする子連れの家族の姿があった。50haになる公園のシンボルは、風のつり橋である。橋を挟んで、水無し川の両岸に跨る園内は、春から夏にかけて、花の種類が少しずつ入れ替わる。早春を告げる梅の開花に始まり、河津桜が続く。春先はチューリップや八重桜が咲き出す。新緑の季節には藤棚にハチが集る。梅雨時のアジサイ、真夏に咲くひまわりまで多岐にわたる。秋には、畑からコスモスの花が顔を出すと、やがて菊の花が咲き出す。冬を前に、モミジが赤色、クヌギやコナラがオレンジに色づく。四季折々装いを変える豊かな自然は、丹沢登山に挑戦するハイカーを出迎えてくれる。大きな山の懐に抱かれると、日々の生活から開放され、リラックスできる。まさに癒しのスポットだった。
第3章秦野駅から震生湖へ
秦野戸川公園に隣接したバス停大倉から、路線バスに乗り、渋沢駅まで戻った。小田急線に乗り換え、上り方面に一駅先の秦野で降りて、構内の観光協会に立ち寄った。職員との会話の中で、イソヒヨドリが、市内で定着していることを教えてくれた。私が聞いたのは、夜景撮影のために度々訪れる渋沢丘陵だった。春になると、畑には菜の花がいっせいに育つという。私が2022年の春に訪れた際、まとまって咲く場所は限られていた。菜の花は、手入れに手間がかかる分、近年面積は縮小傾向にあるという。空高く舞うヒバリがさえずる春は、野菜の収穫時期でもある。里山が最も華やぐ季節といえる。
写真＝秦野駅南口から震生湖へいたる2,6ｋｍのルート 掲載元 水辺遍路 2022年2月4日 今泉湧水地 https:/
写真＝2017年4月16日（日）の渋沢丘陵 掲載元 山の散歩道 渋沢丘陵・頭高山（標高303ｍ）より 開設2003年7月21日 （渋沢丘陵各地の春を紹介）
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さて、駅から北へ300ｍの今泉名水桜公園にいったん訪れた。湧水池の辺に植わっていた桜の葉は、赤く色づく。モミジやイチョウよりも落葉が早く、ほぼ散ってしまっている。冬の装いが漂う園内の片隅では、白色のカラーが花を咲かせていた。
花期は6月から7月、8月16日（火）に訪れた際、既に枯れてしまっていたのである。温室で育てられた株は、冬にも咲くという。彼女が発表した歌詞「新しいドア〜冬のひまわり〜」のＢメロの歌詞では、人の心を花にたとえている。
Bメロの一節：冬に咲かせる花があるなら それは帰らぬ 思い出の片隅 （略）ぬくもりのかけらさえ何も残さず、冬のひまわり
冬に咲く花は、日差しを受けられない分、どうしても小さくなりがちだった。我々人は、枯れ木が立ち並ぶ殺風景な冬にも色鮮やかな植物や葉っぱを求めたくなる。品種改良を施して、チューリップも冬に咲き始めた。関東地方で、観光の目玉と化している場所は、神奈川県藤沢市江ノ島のウィンターチューリップだった。
写真＝2018年12月24日（月・祝）江ノ島のサムエル・コッキング苑で撮影 掲載元日記 2018年12月25日付け 12/24(月・祝）神奈川県平塚市・江ノ島旅行 野鳥のタゲリ、湘南の宝石江ノ島夜景＆イルミネーション https:/
確かに寒い冬に、花のイメージは程遠い。我々人も外出に億劫になりがちな冬場、冷たい風にふきさらされても、一部の花は確かに根を下している。見方によっては、力強く生きる姿に映る。
坂井泉水自身は、カラーの花が好きだったという。透明感のある彼女の姿と、白色の花は、実に重なる。渋沢駅南口に設置された彼女の写真入りプレートの根元には、カラーの花壇が置かれていた。6月19日（日）の梅雨の晴れ間、カラーの最盛期にしっかりと白色の花が顔を出していた
水際に咲くカラーを眺めているとき、水面を矢のように飛ぶカワセミの鳴き声が響く。水色の光沢とオレンジが合わさった体色から、宝石にもたとえられる。今では、住宅地の身近な池にも確認できるようになった。池の中には、全身灰色のオカヨシガモの一団が互いに身を寄せ合っていた。小さな湧き水池は、旅路の途中に一時的に羽を休める場だという。しばし休憩をすると、河川や小沼の方へと移動する。
今泉名水桜公園でオカヨシガモを撮影した様子を書いた日記 日付2020年11月22日（日）11/26(木）コロナ最新情報！11月22日（日）秦野市・伊勢原市観光 オカヨシガモ 大山の阿夫利神社下社で夜景撮影
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必 作中の写真、カワセミ、オカヨシガモ、モズは、知人の週末写真愛好家より提供を受ける。
カワセミの撮影地 2022年3月 埼玉県狭山市
オカヨシガモとモズは、2018年に撮影
週末写真愛好家から提供を受けた写真を掲載した日記の一例
8/30(火）ZARD坂井泉水が育った丹沢山麓秦野市を中心に旅する〜翼を広げて〜 2022年第6回目 8月16日（火）大磯のアオバト 平塚市立博物館特別展「野鳥愛」狭山湖の夜景 ガールズバンドランキング https:/
カワセミ オカヨシガモ
住宅地の中の道を進み、何度も夜景撮影をしている渋沢丘陵・今泉町の高台を登った。秋の終わり、縄張り争いで忙しいモズの鳴き声が響き渡る。
オスは、背の高い木や植物の葉に止まり、縄張り宣言をする。春の訪れと共に、薮の中で営巣し、平均数個の卵を産む。桜の花が咲く4月には、新しい命が誕生する。
写真＝畑の中から1枚
今泉町の高台の標高はおよそ190ｍ、さらに南側の震生湖まで、坂道を下っていく。関東大震災に伴い、沢がせき止められた産まれた湖は、紅葉スポットでありながら、釣りの名所でもある。湖畔沿いを散策しながら、撮影をした。紅葉は、若干見頃前の段階だった。他の場所よりも色づきは遅いという。周囲一帯崖に囲まれ、陽が当たりにくい。関東の平地では、最も遅くピークを迎える。
写真＝震生湖の入り口付近
人里離れた湖で季節の移ろいを感じることができた。
第4章 蓑毛町 緑水庵ライトアップ
秦野駅までの距離は2,6ｋｍ、下着た道を戻り、北口から午後4時5分に発着する蓑毛行きのバスに乗った。
終点から二つ手前の青年橋停留所で降り、すぐ脇に位置する緑水庵を訪れた。午後4時30分から、古民家がライトアップされる。
入り口と共に、納戸は空けられていた。靴を脱いで、室内に入ったところ、職員から「用意したお菓子をどうぞめしあがりください」と声をかけられた。
インスタンドのコーヒーやワカメスープが用意されている。ポットのお湯も沸かしてあった。私は、募金箱に100円玉と10円玉をいくつか入れて、戴いた。朝からうごきっぱなしなうえに、昼食は予め用意した特大サイズのおにぎり二個のみだった。午後4時30分に訪れたわけは、午後4時45分から55分までの10分にわたるトワイライトタイムに、撮影するためである。空が青みを帯びた段階では、手振れの影響もうけにくく、古民家周辺の木々も写りやすい。私のほかには、2人組みの若者と30代とおもわれる地元民らしき一人の女性が訪れていた。部屋の中で用意されたスープやコーヒーを飲んでいたのは私一人だった。
トワイライトタイムだと、古民家を覆うように生える紅葉が、一段と栄える。後にもう一人の係員も加わり、三脚を設置して、一眼レフで撮影した。スローシャッターを切ることにより、カメラの前を人が通っても、写らなかった。室内の傘の位置なども好きなように調整してもよいと、積極的に声をかけてくれた。
写真＝午後4時56分
午後５時5分を超えると、空は真っ暗闇に包まれる。わずか10分余りのトワイライト後、緑と赤のコントラストを成す紅葉の葉っぱが鮮やかに浮かび上がった。2人の係員は、古民家の背後に聳えるひときわ大きな木が、ジブリ映画となりのトトロに出てくる神木のようだと、印象を語った。古民家に照明が当たることにより、裏側の木々は影絵のように見える。大昔から、人々は森の中の植物や木に不思議な力を感じていた。
傾斜地に位置する蓑毛町は、標高740ｍのヤビツ峠の玄関口である。さらに奥には、標高1252ｍの大山だった。大山の山岳信仰の拠点として、信者向けの茶店やお堂が残る。お堂の一つが、毎月第一日曜日に、文化財を公開している「大日堂」だった。
詳細 NPO法人 はだの大日堂保存会より http://
午後4時30分に声をかけてくれた係員によると、イノシシは度々出没しているという。農作物を守るため、山には罠を仕掛けてある。東京の青梅市の人里近くまで姿を見せるウシ科のニホンカモシカはみた事がなく、山の奥にいるのではないか、と推測していた。タヌキやハクビシンは、朝方見たことがあると、教えてくれた。
1時間の滞在時間で、インスタンド食品を頂きながらライトアップを撮影し、地元蓑毛町の文化を学んだ。
午後5時34分の青年橋から秦野行きの下りのバスに乗った。昼間の古民家は、質朴で荘重さを感じる。日没と共に、ライトアップされると、一味違う。緑と赤のコントラストを成す葉っぱに縁取られた木造建築物の輪郭がくっきりと浮かび上がる。凛とした風格の中から、人々の生活観さえ漂う。窓からもれる明かりに、温かさやぬくもりが感じられる。ライトアップ期間は12月7日（水）、毎晩午後7時まで、紅葉の見頃は12月第1週の週末まで続くと予想される。
9回目の秦野市の旅で、また新しい夜の古民家の世界を体感することができた。坂井泉水が発表した歌詞「新しいドア〜冬のひまわり〜」は、未来への希望を託している。迷ってばかりでは、何も始まらない。ＡメロとＣメロのサビの歌詞では「動き始めた直感が行く道を決める」のフレーズを繰り返している。続くＣメロの歌詞「あの冬の向日葵、一人でやれそうだよ」と、冬にも咲く向日葵のように、新しい道を頑張って突き進む若者像を描いていた。
写真＝坂井泉水 掲載元 新しいドア〜冬のヒマワリ〜のイメージ映像 掲載元 You tube https:/
赤く色づいたモミジの葉っぱが散ると、いよいよ季節は冬へと向う。大きな山々に囲まれた標高300ｍ台の蓑毛町は、小田急線の駅周辺の秦野盆地よりも寒い。夜になると、家々の明かりや、外灯が少なく、あたりは真っ暗闇である。寒い冬に気温の低下によって、雪が降っても、ヒマワリは耐え抜く。我々人も、冬を乗り越える強さがあるとメッセージを残していた。坂井泉水の世界観は、故郷秦野市の一角蓑毛町からも感じることができる。永遠のスタンダードナンバーとして、歌い継がれていく。
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