11/24(木)
今回のテーマは、ワールドカップの日本 対 ドイツ戦の試合レポートと共に、ロッカールームの様子、また勝利の立役者GK権田修一である。
サッカー関連日記
・2021年東京五輪 決勝戦 ブラジル 対 スペイン戦 レポート
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1980026031&owner_id=32437106
写真=上記の日記より 前半終了間際 ブラジル代表クーニャの先制ゴール
・2021年東京五輪 準決勝 日本 対 スペイン戦 レポート
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1979988620&owner_id=32437106
写真=上記の日記より 延長後半 スペインのアセンシオのゴールシーン
・2021年6月から7月開催 UEFA EURO2020 決勝 イタリア 対 イングランド戦レポート
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1979784984&owner_id=32437106
写真=上記の日記より 優勝したイタリアのメンバー
目次
・第1章 決戦から一夜明けて、海外メディアの報道 日本代表のロッカールーム
・第2章 勝利の立役者GK権田修一
・第3章 日本 対 ドイツ戦 試合レポート
第1章 決戦から一夜明けて、海外メディアの報道 日本代表のロッカールーム
FIFAワールドカップ・グループE 初戦 日本 対 ドイツ戦から一夜明けた。2大会連続初戦を勝利した日本代表は、ヨーロッパのメディアからも予選突破へ大きく前進と報じられた。対して2大会連続初戦を落としたドイツは、決勝トーナメント進出へ厳しいスタートとなった。
海外メディアは、日本代表の逆転勝利について、同じスコアと展開でアルゼンチンを下したサウジアラビアとも比較している。日本とサウジアラビアは、アジア最終予選で同組になり、直接対決の成績は1勝1敗の5分、グループ内の順位は日本が首位、サウジアラビアは2位である。チームの状況は全く異なっていた。日本の主軸は、こぞってヨーロッパのリーグでプレーし、日々ハイレベルな戦いを繰り広げている。対してサウジアラビアは、全員が国内組みで編成された。大会1ヶ月前にはリーグ戦を中断し、事前キャンプを長く張り、練習を重ねてきたのである。チームの主軸を担うのは、2019年と2021年にAFCチャンピオンズリーグを制覇したアルヒラルのメンバーである。同クラブから代表チームに12名選ばれた。アルヒラルは、日本の浦和レッズと縁がある。ACLは、準決勝まで東西2つのブロックに別れて戦う。東ブロックは、東アジアから東南アジア、また2006年にAFCに転籍したオーストラリアのクラブが属する。対して西ブロックは、インドを含めて南アジア、旧ソ連諸国が集る中央アジア、アラブ諸国の西アジアから成る。東西に幅があるアジア大陸は、移動距離が長い。時差と共に気候が異なる国まで移動すると、体調不良に陥りやすい。主催するAFCは、2013年以前準々決勝以降の組み合わせ抽選会において、東西のブロックに関係なく、平等に行っていた。2014年以降、準決勝まで東西のブロックを完全に分けて戦うように設定した。2017年のACLの決勝は、浦和レッズが、アルヒラルに対して、1勝1分0敗、合計スコア3対1で勝利、2年後の2019年にも対戦した。アルヒラルがリベンジを喫し、2戦2勝、合計スコア3対0で勝利した。2020年のACLは、一カ国短期集中開催に変わる。アルヒラルは、大会途中コロナの感染者が出たことにより、失格扱いを受けた。再起を喫して望んだ2021年大会は、2大会振り2度目の優勝を果たした。
写真=2021年度ACLで優勝したアルヒラルのメンバー 掲載元 The Away End 2021年11月24日付
https://theawayend.co/2021/11/24/afc-champions-league-2021-final-al-hilal-sfc-win/
2022年大会、東アジアブロックの戦いは10月に終了し、浦和レッズが決勝へ勝ち進んだ。西アジアの方は、ベスト16で進行がとまったまま中断に入っている。2023年2月に東西のブロックの代表者が顔を合わせるホーム&アウェー方式の決勝戦が行われる。
2022年のFIFAワールドカップ・カタール大会の初戦で大金星を上げたアルゼンチン戦の翌日となる11月23日は、急遽祝日に指定された。日本と共に、サウジアラビアが今大会のアジア勢を引っ張るのか、注目されている。
日本代表のサプライズは、試合結果ばかりではなかった。ゲームを終えた後の、代表チームが使用したロッカールームが、FIFAの公式ツィッターで公開されると、世界から賞賛の声が上がった。一室はスポーツの試合の後とは思えないほど、汚れていなかったのである。チリやゴミなどは取り除かれ、ハウスクリーニングをしたかのように、綺麗だったのである。
写真 掲載元 FIFA 公式ツィッター
https://twitter.com/FIFAcom/status/1595541243354042368
一室の真ん中には、選手達の手製の折鶴が11羽添えられ、日本語、アラビア語、英語でそれぞれ「ありがとう」のメッセージが書かれていた。日本人は、海外からみても「勤勉で真面目で、礼儀正しい」と評価を受けている。代表チームのメンバーも、日本人らしく、丁寧に控え室を利用し、おもてなしの心を体現するかのように感謝の言葉を記した。立つ鳥跡を濁さずの言葉通り、海外の皇族を迎える応接間のように、綺麗に整理整頓して、引き上げていった。
写真 掲載元 FIFA 公式ツィッター
https://twitter.com/FIFAcom/status/1595541243354042368/photo/1
第2章 勝利の立役者GK権田修一
敗戦国となったドイツメディアからGK権田を称える声があがっている。2対1での逆転勝利に貢献した権田は、試合後「マン・オブ・ザ・マッチ」に選ばれた。1失点したとはいえ、セーブ数は「8」を記録している。
写真掲載元 ツィッター 2022年11月23日付 日本代表ホームページ
https://twitter.com/jfa_samuraiblue/status/1595554160803401728/photo/1
1989年3月3日生まれの権田修一は、原則23歳以下で行われるロンドンオリンピック2012の代表メンバーだった。予選リーグ3試合から準々決勝を含め、4試合連続無失点を続けていた。最終的に、準決勝でメキシコに1対3、3位決定戦で韓国に0対2で敗れ、メダル獲得を逃した。彼自身は、国際舞台で大きく実力をアピールできた。
A代表では、2014年のブラジルワールドカップの代表メンバーに選ばれるものの、出番はなかった。20代半ばを迎え、円熟期を迎えるはずの彼は、オーバートレーニング症候群などにかかり、代表から遠ざかった。2018年のロシアワールドカップの代表から漏れた。同年秋に、ヘッドコーチから監督に昇格した森保監督から招集され、3年ぶりに代表チームの一員として、試合に出場した。2019年1月に開催されたAFCアジアカップ・UAE大会では、正GKに抜擢され、カタールに次ぐ、準優勝の成績を残した。森保監督から信頼を寄せられ、継続的に代表チームに呼ばれるようになる。所属するJリーグ1部の清水エスパルスでは、2022年シーズン、18チーム中17位となり、J2降格が決まった。J1で下位に低迷したクラブのゴールキーパーを、代表チームに抜擢することに、懐疑的な見方も強かった。Wカップ初戦の勝利を期に、人々の不安は払拭された。国際大会に初出場となった2012年のロンドンオリンピックから10年、一時は代表チームから外された彼は、今代表チームのメンバーの信頼を勝ち得て、安心してゴールマウスを任されている。関東日ビデオリサーチの調べによると、視聴率は世帯35.3%、個人22.1%だった。
続いては、昨日の日本 対 ドイツ戦の模様を振り返る。
第3章 日本 対 ドイツ戦 試合レポート
11月20日に、22回目にして初の冬開催となった男子・サッカー FIFAワールドカップ・カタール大会が始まった。大会4日目に登場したグループEの日本代表は、初戦のドイツ戦を迎えた。前評判では、圧倒的にドイツが有利とみられている。対する日本は、守備を意識しながら、カウンターを狙う戦術をとると予想された。
必 リンク無記載の写真はスポーツナビ テキスト速報より
https://soccer.yahoo.co.jp/wcup/category/2022/game/2022112302/text?gk=18
キックオフ時間は、11月23日(水・祝)午後4時(日本時間午後10時)、ハリファスタジアムで行われた。
前半のボール支配率は、ドイツの72%に対して、日本は28%、左から右に攻めるドイツが、リズムよくサイドから中央へとショートパスを繋ぎながら、スペースを探す。後手に回った日本は、ワントップの前田が孤立気味だった。前半33分、ドイツは、PKを得ると、キッカーのギュドアンが、GK権田の動きを見て、冷静に右足で左ネットに蹴り込んだ。狙い通り、権田の逆を突き、ゴールネットを揺らした。1対0.ドイツは先制を期に畳み掛けるように攻めていく。日本は慌てずに、トップの前田をセンターサークル付近に置き、守備ラインを整える。
試合中、ツィッターでは、試合に関する言葉が飛び交っていた。センターバックのリュティガーが、トレンド入りをする。リュティガーは、前半17分に、コーナーキックからヘディングシュートを放っていた。守備面においては、ワントップの前田を厳しくマークしていた。
前半立ち上がりに、ドイツはディフェンスラインの裏を突かれ、オフサイドラインを意識した前田をフリーにして、ゴールネットを揺らされた。微妙に前田の位置が、相手最終ラインの後ろにいたことにより、ラインズマンの旗が上がった。
先制ゴールを免れたドイツは、きっちりと守備ラインを修正していた。後半18分に、交代出場の浅野(前田と交代)が右サイドを突破すると、リュディガーは肩を当てて、スピードを殺した。結果的に浅野のドリブルが大きくなり、ボールはゴールラインを割った。
ドイツは着々と2点目を狙い、後半20分に攻勢をかけた。前半のようにサイドを使いながら、中央のスペースを作る。GK権田が、4連続セーブで凌ぎ、追加点を阻止した。
写真=好セーブをする権田 掲載元 日経新聞 2022年11月24日付け
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODH235IC0T21C22A1000000/ 撮影者:目良友樹
ピンチを脱した日本は22分、右サイドバックの酒井がヘディングで落としたボールを浅野が受けた。エリア内でリュティガーがきっちりとコースに入る。浅野のシュートは、リュティガーに当たって、コーナーキックに変わっていた。前半孤立気味だった前田に対して、浅野は積極的に飛び出して、スペースを狙う。
森保監督が投入したフレッシュな交代選手は、ゲームの流れを変えつつある。28分、エリア内で伊東が胸でトラップし、落ちていくボールを右足でシュートした。リュティガーに当たって、微妙にコースが変わったボールを、重心を左に倒したノイアーがはじき出した。
リズムを掴んだ日本は30分、左サイドを三苫がドリブルで切り裂き、南野にショートパスをだす。南野は、ゴール前に上がる浅野を狙ってクロスを送った。ニアサイドをカバーしたノイアーが、重心を倒しながら、左手の指先でボールに触れた。前にこぼれたボールを、交代出場の堂安が左足で蹴りこんだ。ボールをふかすことなく、きっちりとゴールネットを揺らした。1対1.交代出場の選手達が、リズムよくパスを繋ぎ、同点ゴールを決めた。
続く38分、ゴールラインより大きく後ろの右サイドから得たFKを、センターバックの板倉がキッカーをつとめる。板倉は、高いDFラインを確認して、右足で大きくボールを蹴りこんだ。狙い通り右サイドを飛び出した浅野がトラップして、シュロッターベックのチャージを受けながら、右足でゴール前にボールを持ち込む。前に飛び出たGKノイアーの位置を見ながら、フィニッシュした。ノイアーの肩口を抜けたボールは、ゴールネットに突き刺さった。2対1.逆転!浅野はボールを胸でトラップすると、足元でのコントロールが上手くいき、実に正確にシュートを打っていた。
写真 掲載元 読売新聞オンライン
https://www.yomiuri.co.jp/pluralphoto/20221123-OYT1I50182/ 松本拓也撮影
ゲームは、日本が、ドイツを相手に2対1で逆転勝利を飾った。交代選手を投入した日本は、スピード勝負に持ち込み、形成を大きく変えた。ドイツはリズムよくパスを回した前半から後半の半ばまでは、一方的にゲームを優位に進めていた。森保監督が投入したドリブラーの三苫、テクニシャンの南野、同じくテクニックのある堂安、スピードのある浅野の動きをつかめず、後手に回った。日本の戦術の高さが発揮された試合だった。
写真=逆転ゴールを決めた直後の浅野 掲載元 読売オンライン 2022年11月24日 13:06分付け 松本拓也撮影
https://www.yomiuri.co.jp/pluralphoto/20221124-OYT1I50111/
FIFAによると、ボール支配率はドイツの65%に対し、日本は24%、互いにボールを巡る攻防は、残りの11%になる。試合に負けたドイツの選手達は足早にロッカーへ引き上げる一方、日本の選手達は、ピッチに残り、仲間達と肩を抱き合い、サポーターの前で挨拶した。
過去1998年フランス大会から2018年ロシア大会までの6大会で、日本の初戦の成績は2勝1分3敗である。初戦で引き分けた日韓大会(2002年)、勝利をした南アフリカ大会(2010年)、ロシア大会(2018年)は予選リーグを突破した。対照的にフランス大会(98年)、ドイツ大会(2006年)、ブラジル大会(2014年)は予選最下位で敗退している。つまりは、初戦で勝ち点をあげると、トーナメントへの進出確立は100%である。過去の成績から、2大会連続ベスト16入りなるか、一段と期待が高まっている。
「どうもありがとう」…FIFA、日本のロッカールームの綺麗さ称賛! 折り鶴も話題に
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=138&from=diary&id=7198797
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