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2022年11月22日12:42

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バカバカしくもくだらないけどベストテン級の楽しさ、「地獄の花園」。

 11月16日(水)に昨年2021年7月公開の外国映画「唐人街探偵 東京MISSION」を観る。

「唐人街探偵 東京MISSION」(チェン・スーチェン)
東南アジアのマフィア会長が、日本ヤクザの組長と日本の庭園の一室で、密談中に殺害される。犯人は組長以外に考えようがないが、その無実を証明するために、主人公の「唐人街探偵」が日本に招請される。その密室殺人のカラクリ謎解きがメインだが、何せ2時間16分の長篇、それだけでは納まらないテンコ盛りとなる。日本側のキャスティングだけでも、妻夫木聡・長澤まさみ・三浦友和・浅野忠信・染谷将太・鈴木保奈美・奥田瑛二といったオールスター。真相を巡っての日本・中国・タイの3大名探偵がせめぎ合い、それに絡んでマフィアやらヤクザやらの大抗争、正体不明の「Q」なる暗黒組織も暗躍して、枝葉が膨らみ、中国残留孤児の悲劇も背景に出て来て、大スケールに展開する。これらが作品の厚味と感じられれば良いのだが、私にはトッチラカリ感が強かった。原題によればシリーズ3作目とのことだが、その伏線の面白さがもう一つピンと来なかった一見さんの私にも、責任があるのかもしれない。(まあまあ)

 11月17日(木)に昨年2021年4月公開の外国映画「アンモナイトの目覚め」を観る。

「アンモナイトの目覚め」(フランシス・リー)
少女の頃に化石で古生物を発掘し、大勢の子を生み多くを喪った母の生き方を見て、独身で古生物学者として生きていくと決めた女性。しかし、19世紀の時代、世間に認められること少なく、今はひっそりと、海沿いの町で観光土産物屋を営みながら、細々と発掘作業にいそしむ日々だ。そんなところに、彼女をリスペクトする化石収集家が訪れ、ことのついでに鬱病の妻のセラピーを依頼する。いかにもこの時代の男らしく身勝手で、妻の鬱も彼女を顧みない無神経さに遠因がありそうだ。最初はうとましく感じていた女性学者も、その妻に同類の時代の抑圧に共感したか、二人は女と女の愛情に目覚めていく。女性学者の母のエピソードも含めて、女性人権無視の時代がよく描かれているが、レズも含めて私にはあまり関心を持てない題材だ。私にとっての見所は、この二人をケイト・ウィンスレットとシアーシャ・ローナンという新旧2大スターが、ヌードまで披露して、濡れ場を演じているあたりか。「タイタニック」な元気なお嬢ちゃんもずいぶんとおばさん顔(失礼!素敵な熟年女性)になったなあとか、ピカピカの青春スターも今や人妻役かとか、我が身が年取ったのを棚にあげて感慨に耽った。(まあまあ)

 11月20日(日)に昨年の令和3年5月公開の「地獄の花園」を観る。

「地獄の花園」(関 和亮)
OLが各企業毎にヤンキー集団を構成し、特攻服で抗争を繰り広げるバカバカしくもくだらない一篇。いや、これは褒めているので誤解なきように。この破天荒でハチャメチャなネタは、てっきりコミック原作だと思っていたら、映画オリジナルということに感心した。脚本はTVドラマで向田邦子賞の受賞歴もあるお笑い芸人のバカリズム。なかなか才能あるじゃないか。ツッパリ仲間は普通のOLと一線を画しており、いわゆる堅気衆には迷惑をかけない。私が高校世代の昭和40年前後頃には、ツッパリなりにもそういう仁義があったのを懐かしく思い出した。そう言えばこの映画のOL描写も、コピー作業やらお茶の準備やらペーパーの書類作成やら、一昔前のOL感覚だ。その一線の引き方がこの映画世界に奇妙な映画的リアリティを与え、次第に大企業の1Fロビーでヤンキー女集団の大乱闘に拡大展開しても、遠藤憲一etcのどう見てもOLに見えない男優が登場して演じても、何となく納得させてしまうのはお見事に尽きる。監督はミュージックビデオを中心に活躍している関和亮。日本映画を面白くできる戦力は、様々な所に存在するものだ。仁義に反して真面目なOLを巻き込んだばかりに、意表外にストーリーが転ぶあたりも面白い。永野芽郁・広瀬アリスetcが喜々としてヤンキーぶりを楽しんでいる。こういうハチャメチャ、私は大いに気に入った。(よかった。ベストテン級)

 前回日記から21日(月)までに観た自宅観賞映画は次の5本

「唐人街探偵 東京MISSION」「アンモナイトの目覚め」「地獄の花園」
「それいけ!アンパンマン ぼくらはヒーロー」「デッドマン・ダウン」

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