娘が友達から借りた「竜とそばかすの姫」は、ベストテン級の傑作だった。そして５月が終わる。

　５月２７日（金）に昨年の令和３年７月公開「竜とそばかすの姫」を、娘が友達から借りて来たＤＶＤで観る。

「竜とそばかすの姫」（細田　守）
幼い頃に母を事故で亡くし、人前で歌えなくなって、父との関係もギクシャクしてしまったそばかすの多い内気な女子高生が、仮想空間のアバターでは、歌姫に変身し大成功してしまう。高校生活のリアルなアニメ描写は細田守の自家薬籠中の物で素晴らしいが、さらに眼を瞠るのはバーチャルイメージの圧倒的な世界表限で、ＣＧ時代ならではの成果だ。勿論、優れたアニメーターの手によればセル画でも可能かもしれないが、この美しいビジュアル発想はＣＧ時代あってこそだと思う。ただ、仮想空間のロマンチックな部分を、「美女と野獣」のパクリ風に委ねたのは、オマージュの意味合いもあるのかもしれないが、ややいただけない。細田守ならば、オリジナリティあるイメージを構築できたはずだし、そちらの方こそ観たかった。電脳空間で暴挙を働く犯人捜しの高校生世界と、電脳空間での危機に陥った歌姫の復権との、二重ミステリー構成なので、具体的記述はネタバレになり避けたい。ただ、前者は二組の父子関係の決着、後者はＳＦロジックならではのハッピーエンドに納め、どちらも素敵なエンディングであった。（よかった。ベストテン級）

　前回日記から５月末（日）までに観た自宅観賞映画は次の１３本。

「ラスト・ホールド！」「コントラクト・キラー」「トスカの接吻」
「テイキング・ライブス」「ハンナだけど、生きていく！」「リアリティ・バイツ」
「ウェルカム トゥ コリンウッド」「アメリカン・スリープオーバー」
「竜とそばかすの姫」「Ｔｈｕｎｅｒｂｏｌｔ Ｆａｎｔａｓｙ　西幽玹歌」
「幸せへのまわり道」「ブルータル・ジャスティス」
「山猫は眠らない ８　暗殺者の終幕」