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2022年01月20日11:22

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違和感と共感の狭間で楽しむのも一興

高校生時代にませた友人に連れられて渋谷のジャズ喫茶に行ったものだ。いわゆるモダンジャズ全盛でサッチモがかかることはなかった気がするが、コーヒー一杯でどのくらい粘れるかが翌日のクラスでの話題だったような気がする。

部活がハワイアンだったので、派生形としてジャズのコード進行などに触れることもあり、タバコの煙を我慢して長時間聴きまくったものだった。

片やニューオリーンズジャズは幼少期、父親が好きでよくレコードがかかっていた環境からか耳馴染んでいたせいもあり違和感なく楽しめた。

このドラマは1回見ただけだがミュージシャン像のイメージが当時とは若干違うような気がする。当時のジャズマンってもっと不健全でダーティーな印象があって、うまく言えないが若い役者さんにこのデティールを求めることに無理があるにしても、監修に工夫してもらう余地はあったように思う。

北千住のうらぶれた飲み屋にふらっと入ってきた「流し」のおじさんに酔いに任せて「ウェス・モンゴメリーとかやってよ!」と場違いなリクエストをしたところ、「お客さん。すみませんね。あっしは演歌か歌謡曲しかできねえもんでそちらでお願いできませんかね?」とやんわり断られたのだが・・・

外の客からのリクエストで演奏が始まったのだがイントロでいきなりオクターブ奏法が入って(あれれ・・)と触りという言うには巧みなフレージングでこの人ただ者ではないなと思ったわけで・・・

歌に入る前にチラッと僕の方を見てニヤッと笑ったのにはシビレたね。同じテーブルの同僚も店内の誰もが気が付かない一瞬の出来事だったがジャズでは食えないミュージシャンだったに違いないと今でも思っている。

父のレコードは引っ越しの際大部分が割れてしまい、途方に暮れた父の姿を今でも覚えているが、それにしてもエボナイト素材のレコードは重いしよく割れた。仕事が忙しくなるにつれ父の興味はスキーやアウトドアに移行していったこともあり我が家の音楽は僕に主導権が移っていくことになった。

そんなわけで自分で当時の音楽に針を落とす機会は失われたわけだけど、新たに買い求めたCDを通じて幼少期のシーンを今にして思い出すきっかけにもなっている。

敗戦後、日本人の生活の中に根付いたジャズがこうしたドラマの中で描かれることはとてもありがたい。当時を懐かしむと同時に若い人の心にどう響くかとても興味深いところだ。



「カムカム」効果でジャズ人気急上昇 るい命名由来サッチモベスト再生58倍
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