いわゆる不名誉記録についてはDH制の取り扱いや対応などで大した問題ではないと思うが何より今年は2試合とも投手戦になっていることに注目したい。それほど両チームとも投手のレベルの高さに驚いている。
近代野球においては打高投低と言われるようにどうしてもフィジカル面で投手不利であったが現時点では両チームの投手の投球技術でここまで打者を凌駕できることを証明したのではないかと思う。
メジャーのように力と力の勝負は確かに魅力的であるが今回の両投手のようにパズルのような心理戦とそれを裏付ける投球術に基づく緻密なやりとりは見ているだけでスリルがあって面白い。
両者とも今シーズンになってその才能を開花させた選手であることもあり、監督がどこまで引っ張るのかも含め回を追うごとに試合に引き込まれた。
総じてこの2戦ともポイントは四球を出したことから失点につながっている。もちろん結果論であることは認めるが、そこがきっかけとなって野手の心理面や打者のモチベーションが大きく変わることがよく分る。
オリックスの先発投手がパーフェクトで打者を封じてきたのに対しヤクルトは安打を打たれながらも微調整しながら粘り強く要所を封じてきた中、先にしびれを切らして交代に至ったオリックス。片や継投に不安を抱えたヤクルトは0封を続ける先発に試合を預けることに腹をくくった。
取り敢えずまるで手が出なかった投手が目の前から去っただけで打者は勢い付いたに違いない。ここから先はリズムは完全にヤクルトに移りオリックスの野手も集中力を欠き、打球から眼を切ることによる失策を呼んだ。
普段ならやらないようなミスがそのまま失点につながって結果試合を決定づけることに至ったのは素人目にもよく分る。
ハデで豪快なメジャーの試合も魅力的だが緻密な日本野球の真髄がこのシリーズの面白さだ。
正直、両チームとも馴染みのない選手が多い中その分新鮮で楽しめるのも事実。3戦以降も目が離せないな。
■日本S第2戦はヤクルトが制し1勝1敗 高橋が完封、セ球団の不名誉記録止める
(ベースボールキング - 11月21日 21:14)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=212&from=diary&id=6748974
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