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2021年10月23日00:11

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イスラームの世界観―ガザーリーとラーズィー 2005 明石書店 青柳 かおる

https://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=5160461&id=197135

p.207
 (16)イスラーム哲学は、イスラーム外部の古代ギリシア哲学が起源であるし、イスラーム神学と神秘主義は、歴史的背景についてはくわしく扱うことができなかったが、イスラーム内部の思想だけではなく、ムスリムの支配下にあった先行文化圏のイスラーム外部の思想、たとえば古代ギリシャ哲学の思想、東方キリスト教神学思想、グノーシス思想、古代ペルシア思想、インド思想との接触、対話、論争、受容によって発展したものであることは否定できない。しかし三つの思想潮流は、基本的にはイスラーム内部のものである。


今、日本で起きている社会問題と向き合うために、アラブの人々の考え方と暮らしから学びたいこと
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=140&from=diary&id=6587008

“「孤独」、「イジメ」、「自殺」、「セクハラ」、「引きこもり」、「老後不安」など、日本ではすでに社会通念として語られるこうした問題が、世界の他の場所ではまったく存在しない、見たことも聞いたこともない、説明してもなかなか理解してもらえない現象であるのをご存知でしょうか”

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『アラブに自殺、イジメ、老後不安はない ムスリムにならう幸福の見つけ方』(ハムダなおこ/国書刊行会)では、ムスリム(イスラム教徒)の人々の暮らしをもとにして、日本で生きる私たちにヒントを提供してくれる。著者のハムダなおこさんは、UAEに移住し、アラブ・イスラームの生活について勉強会を主宰してきた経験もある。

 資本主義社会は経済成長を追い求めて、富が一部の人たちに独占された側面がある。格差が広がっているなかで、新型コロナウイルスの感染拡大が世界を直撃し、人々の活動が抑制され、経済活動が停滞。職を失い困窮している人も少なくない状況だ。

 一方でイスラム社会では、冒頭にあるように、日本では私たちが日頃から直面している「イジメ」や「自殺」、「老後不安」といった問題が、ムスリムにはないのだという。例えば、イスラム社会では家族をつくり、コミュニティに帰属することが大事な責務と考えられているため、孤独死はほとんどないのだとか。

 また、コロナの感染が拡大した2020年4月から5月にかけて静かに断食が行われ、貧者を救うための「喜捨」が配られていたそうだ。「喜捨」とは、富の公正な循環を促すために、富者が貧者に財産をまわすことをいう。「喜んで捨てること」には、彼らの信仰が強く影響している。「イスラーム」には「絶対服従」という意味があり、万物は個人のものではなく神のものと考えるからこそ、喜んで貧者に財産を提供するのだ。

ハムダさんは、異文化で暮らしてきた経験から、イスラム社会をこう見る。

“アラブ社会では、社会の宝である子どもを自殺に追い込む集団(交友関係、家庭、学校、組織、コミュニティ)があることも、あるいは家庭内暴力で死に至らしめることも想像できません。老人を孤独死するまで家族が放っておくなんて、地獄も怖れぬ所業だと思っています”

 これまで競争社会、格差が激化してきた結果として多くの社会問題を増やし続けている私たちに、内省のきっかけを与えてくれる。私たちが得ている「自由」と、それに伴って「失ってきたもの」は何なのか。価値観を揺るがす一冊を、先入観を持たずに、ぜひ読んでみてほしい。

文=遠藤光太


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