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2021年09月20日17:25

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銀河辺境シリーズ8 遥かなる旅人

を読んだ。A・バートラム・チャンドラー著。野田昌宏訳。
 監察宇宙軍を辞職したグライムズだったが、行く宛があるわけでもなく、ボタニー・ベイで港長をしていたが、住民の殆どに恨まれており、散々な日々を送っていた。
そこにやってきたのはエル・ドラド船籍の黄金の宇宙船ファー・トラベラー号だった・・・。
 ファー・トラベラー号の雇われ船長になって星々を旅するグライムズだが、船主がエル・ドラドの貴族の美女であり、しかも宇宙船にはHAL9000を越える能力を持った人工知能が組み込まれており、結局やることもなく、男爵家令嬢も「見るのはOKだけど触るのは駄目」で欲求不満がたまるばかり(笑)
これは読者も同じで延々とジリジリさせられるのだが、ファー・トラベラー号の行き先が、ロスト・コロニーの疑いのある惑星2つ、そして元ロストコロニーであるモウロヴィア、更には遺棄された太古の戦闘宇宙艦と、バリエーションに富んでいるので飽きることはない。
また本作の最大の見所は超高性能AIであるビッグ・シスターの存在で、グライムズとの微妙な距離感から、最後のHAL9000もびっくりな展開まで、非常に興味深い。
また「彼女」の操るエル・ドラド製ロボットたちも相変わらずの高性能さで、警察を襲ったターミネーターみたいな見せ場もある。
しかしやはり全編主人公たるグライムズが欲求不満のままなので、どうしても作品全体のトーンもそれに影響される。
展開上致し方ないが、少々残念だった。
 関係ないがこの本の表紙のイラストの美女が、宇多田ヒカルか優香みたいで昔からお気に入りである。
描かれた当時には2人とも存在していないが(笑)
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