を読んだ。ハリー・ホームウッド著。中原尚哉訳。
第2次大戦の中盤から終戦にかけての、アメリカの潜水艦イールフィッシュとそのクルーたちの様子を描いている。
著者は実際に大戦中に潜水艦に乗り込んでいた経験があり、非常にリアルな雰囲気がある。
ところで潜水艦の物語と言えば、狭い艦内で人間関係が悪化したり、爆雷攻撃の中を水中で耐え忍んだりと、非常に過酷なイメージが強いと思うのだが、この物語はリアルにアメリカの潜水艦を描いているだけあって、そういうイメージと比べるとぬるい(笑)
あくまで他の国の潜水艦と比べればだが、艦内は広いし食事はいいし休暇ももらえるし、敵は科学技術や兵站上で劣っている日本海軍だし、オーストラリアの基地に帰れば若くて美しい女性に超チヤホヤされるし(笑)、フィリピンでも超ラブラブ接待してもらえるし(笑)、ほとんど極楽である。
もちろん戦時の潜水艦にはつきものの苦労はあるのだが、それよりも化夢宇留仁的にはアメリカの国力からくる余裕の方に注意が向いた。
陸上での描写も多く、上陸すると必ず手紙を読みながらリンゴをかじり、オーストラリアの地主に招待されてアボリジニのガイド付きで狩猟を楽しんだり、故郷に帰るために必要な装備を他の船から盗んできたり(笑)、むしろ航海中よりもそっちの方が面白かったかも(笑)
というわけで一般的な潜水艦の物語を期待すると肩透かしを食う確率は高いが、アメリカ海軍の潜水艦のリアルな雰囲気を味わうということであれば楽しめる本だと思う。
ただし忘れてはいけないのが敵は日本ということで、もう日本軍は史実通りひたすら悲惨な目にあっているので、そっちが気になりだすと楽しむどころではない(笑)
そしてタイトルだが、読み終わってもどこが「サイレント」なのかさっぱりわからなかった(笑)
ログインしてコメントを確認・投稿する