有史以来シルクロードの要所であることから様々な国や勢力に翻弄され続け、今にあっても大国や武装勢力に蹂躙され続けていては発展のきっかけさえ掴むことができない不幸。
長年医療を通じてこの国の民衆に尽くしてきた中村哲氏が殺害された事件も時の流れの中に埋もれがちであるが彼の残した功績や発展へのヒントは今も地元に生き続けているという。
彼を襲撃した犯人は彼が何者であるかも知らず殺害したと聞いているが、これこそ長く続く貧困と基本的な教育の欠如に起因する悲劇である。
旧ソビエト、米国もそうであったように大国の覇権と軍事産業がこの国を滅茶滅茶にしてしてきた。
その過程で生まれたタリバンとその過程で生まれたアルカイダにより米国はテロの脅威にさらされ、駐留に際し巨大な経費と人命を費やしてきた。
実に長い間世界の経済発展から取り残され、今もなお多くの国民が貧困に喘がなければならない現実は決して看過してはならない問題である。
とかく大国の思惑が絡む案件にはまるで無力な国連はこの状況を見て見ぬふり。撤退にあわせて千載一遇のチャンスと見て勢力拡大を現実のものとしたタリバンはまた一つこの国の将来に暗雲をかざした。
どうせ日本は及び腰で国レベルの具体的な支援は行わないだろうしすべては民間に委ねられるのだろうがこのままでは人道支援さえ危険な環境がそれを許さない状況になっていくだろう。
中村氏は医療だけでなくその手で灌漑事業にまで活動を広げ現地の人に身をもって体現して見せた。教育のシステムが崩壊した地域においてはこうした方法をとることしかないということを悲しいかな思い知らされた。
五輪もいいけどもういい加減こうした地域紛争の解決に目を向けないと手遅れになることに気付かないといけないよな。
■アフガン、31州に夜間外出禁止令 タリバーン抑え込み
(朝日新聞デジタル - 07月25日 14:58)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6604292
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