Primeにて、プライム中になんとか『未来少年コナン』を最後まで観ることができた。
まさに大団円。
面白かったし、観る価値があったね。なつかしさと新鮮さ、両面から楽しむことができた。
コナンがダイス船長たちにジムシーの分まで尻たたきされ、パンツを下ろしたら赤く輝くくらいはれあがっているシーンとか、覚えていたよなぁ。子ども時代に観たら、面白いと同時に、自分もコナン側なものだから、怖さもあって記憶に刻まれたのだと思う。
あと、レプカがラナを脅して焼き印をベッドのシーツにつける場面。あれもよく覚えていた。そのあと、囚人みたいにされた人たちのおでこに、みんな焼き印がついていて、ものすごく怖かったのだと思う。
中学か高校くらいの頃、原作の『残された人々』を読んでさ。
未来少年コナンのコナンは、ある意味超人なんだけど、原作の方はもっとおだやかな、普通の少年から青年になる時期の若者だった。原作だと、コナンは焼き印、おでこにおされるんだよなぁ、たしか。
児童書寄りの本だったと思うけど、表紙に描かれたコナンのおでこにはたしかに十字の焼き印があって、ひどく重く感じたものだった。
当時怖かったものが、今はある程度受け入れられる部分もあった。また当時気づかなかなかったこと、たとえばたぶん宮崎駿や高畑勲が込めていたのだろう「働く」ことの大切さとか、あとに残った。
観てよかったね。
Primeの見放題が終わるということで慌てて観ることになったけど、でも見放題が終わるという締め切りがなければ、たぶん観ることはなかっただろう。
いつでも観られる、はいつまでも観ないになるんだよね。
で、コナンが終わってたのでしばらくPrimeから離れようと思っていたのだけれど、GAFAの一角は、なかなか甘くない(笑)。
本日締め切りの映画があるんだよね、月曜日あたりから、なぜか俺のプライム画面のトップにでてきて、関心を惹こうとしていたものだけど。
昔の映画『怪談』。
ぜんぶで3時間もある。
観れねーよ、と思ったけど、どうせ最後までは観ないと思って観始めたら、オムニバスの一話を観てしまった。
『黒髪』
雨月物語の『浅茅が宿』かな、と思って観ていたのだけど、表にあがっている原作はハーンの『怪談』。話はすごく似ているから、ハーンが雨月物語から採録したということかもしれないし、もともとそういう怪談の昔話が日本全国に会って、ハーンも上田秋成もそれぞれ取材したのかもしれない。
静かな映画だ。
映画館でがっつり観ようと思っていたなら、今の俺なら退屈したかもしれない。
ただ、模型とかいじりながら観ていたら、だんだん引き込まれていったんだよね。
会話も、BGMすら少ない。
無音で、ただ屋敷の床を歩く音だけがひびく、とか、そんな場面ばかりだ。
映像がきれいなのは、デジタルリマスターというやつか。
でも、それだけじゃない魅力を感じだ。
静かな話だと思い、上田秋成の方で知っている通り、話は進んでいく。まぁ男は戦乱にでたわけじゃないあたり、あちらとはちがうけれど。
疲れ果て、昔の妻のもとに戻ってきた男。
静かに夜は更け、眠るのは惜しい、と男と妻は一夜を明かす。
そして朝。
目を覚ました男がみたのは、まぁ浅茅が宿を知っていればねぇ、という話なんだけど、でも迫ってきたのは百八十度ちがう想いだった。
この話は、復讐譚だったのか。
残酷なまでに男は・・・。
効果音もBGMも、言葉もなくクライマックスが描かれる。
そこでタイトルに思い至るんだね。
これは浅茅が宿ではなく『黒髪』だったのだ、と。
見放題は今日いっぱいだけど、帰ってから観られるところまで、観たいと思った。
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