午後2時半くらいに、近所の公園に向かう。
一子shu-2はとっとと自分の自転車で行ってしまい、二子shu-3の補助輪付き自転車を俺がひっぱっていくことになる。
あれこれ遊んでいるのを横目でみつつ、俺はスマホで読書。
ふと顔をあげ、shu-3の姿が見えないことに気がついた。
その前の瞬間、shu-3をみてから、たぶん1分もたってはいない。それくらいちらちらとはみていた。
やれやれ、と思ってshu-2たちの姿を探す。それほど広い公園でもないけれど、死角がないわけじゃないし、段差もあって、そこそこの広さはあるのだ。
shu-2たちはすぐに見つかった。
でも、そこでshu-2は、
「パパぁ。shu-3みなかった?」
やれやれ。
shu-2たちも、みていなかったのか。
それほど心配しているわけでもないんだけど、俺はshu-3を探して公園の中を歩いた。
砂利のグランド側に向かうと、高学年くらいの子たちが、バスケットをしていた。
グランドにshu-3の姿はない。
さらに近づいていくと、shu-3がいた。
土手の草地に腰かけて、じっとバスケをしている大きな子たちをみていた。
俺は声もかけず、足をとめて離れた場所からshu-3の姿をみた。
別に感情的な場面というわけじゃない。
泣いているわけでも、怒っているとかケンカしているという場面ではない。
ただじっと、一人座って、バスケをしている大きいお兄さん、お姉さんをみていた。
5歳のちっちゃな頭の中で、shu-3は何を思っていたのだろう。
なんだろうねぇ。
ちょっと、せつなさに似た気分を味わった気がした。
スマホで写真に残しておきたいな、なんて思ったけど、俺の視線を感じたのか、shu-3はこちらに顔を向け、起ちあがった。
「パパ、ぼくいくから、さきいってて」
そんなことを言って、またニイニやその友だちのところに戻って行った。
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