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2021年04月04日23:54

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ヒビノキ716(3月28日〜4月3日までの1週間/週後半)

2021年3月28日〜2020年4月3日までの1週間分の日記です。この日記は先週の木曜日〜土曜日までの週後半の日記です。

■2021/4/1/Thursday
本当に春の新番で忙殺されるときは来週の木〜土か。

『ゆるキャン△ SEASON2』 第13話 「ただいま」
https://yurucamp.jp/second/
最終回。ED「はるのとなり」は作品全体をまとめるアンサーソング。この演出自体はだれもがわかる計算。でも「計算」はじつにうまくはまっている。原作が変化していったように、2期は静岡・伊豆が舞台の観光地アニメになってしまった。作品の延命にはしょうがないけど、1期より夢中になれなかったのは事実。同時に2期は本作のファンニーズへと集中。より洗練され完成していた。

写真流用など一部問題はありましたけれど、協力してもらった観光スボットを丁寧に描写。作中のキャラクターを訪問させることによって魅力を引き出すことに成功している。リンが一行と分れ、1人で家に戻る道中、旅の終りに感じる「さびしさ」の心地よさ。この感傷が本作の真骨頂だよな。この本質をふまえ『ゆるキャン△』はもはやキャンプ作品ではなく、旅行作品としてとらえたほうがいいのかもね。

『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』 第1話 「はるかなるいえじ」
https://godzilla-sp.jp/
2016年の劇場作品を皮切に開始した「アニメゴジラ作品」の第2弾。今回はテレビアニメ。制作がボンズ × オレンジ。監督が劇場版ドラえもん「のび太の南極カチコチ大冒険」の高橋敦史。シリーズ構成・SF考証・脚本が芥川賞受賞者の円城塔。初回はダブル主人公の神野銘と有川ユンの紹介をかねて、2人が所属する旧嗣野(つぐの)地区管理局「ミサキオク」とオオタキファクトリーを紹介する。

謎が謎を呼ぶ展開で1話は「もっているが」引きは弱い。ゴジラは白骨化して登場。でも怪獣と怪獣、あるいは怪獣と作品が押し出すJJ(ジェット・ジャガー)の対決はなくて人目を引き辛い。衒(げん)学的な用語と学術的な用語が乱発する台詞まわしがいかにも円城作品。この部分も好き嫌いありそう。ネトフリは1話先行配信だが、これ2話同時放送1時間SPのほうがよかったね。とってはおきます。

■2021/4/2/Friday
今年の桜は3月が4月5月なみの陽気ですし散るの早いな。

『SSSS.DYNAZENON』 第1話 「怪獣使いって、なに?」
https://dynazenon.net/
2018年に放送した『SSSS.GRIDMAN』の続編。位置づけとしては「GRIDMAN」ユニバースの中核を成す作品だという。タイトルにも登場するDYNAZENON(ダイナゼノン) = ダイナレックスは、原作特撮のドラゴンフォートレス = ダイナドラゴンからインスパイアされたんでしょう。作中のダイナレックスはアシストメカというよりは、4人が搭乗して動かす合体ロボのイメージが強い。

監督は雨宮哲。制作はTRIGGERでスタッフは前作のスライド。1話は本当に意味不明ですけど「GRIDMAN」がそうだったしな。「GRIDMAN」はヒロイン――六花とアカネのリビドー満載の容姿をふくめ基本男子むけであった。今回はガウマなどの男子も配しユニセックスな作風。……ですけど前作の人気って半分以上ヒロインがもっているので、この全方位的要素が吉とでるか? 凶とでるか? とってはおきます。

『灼熱カバディ』
https://www.tv-tokyo.co.jp/anime/kabaddi/
原作は小学館のスマホ漫画アプリ「マンガワン」で連載している武蔵野創の漫画作品。発祥国がインドのマイナースポーツ「カバディ」を主題に能京高校カバディ部員の活躍を描く。初回は主人公である宵越竜哉が、無理矢理部活の勧誘をうけてカバディに挑戦。カバディのゲームルールと同時に、宵越の非凡な能力、同時にクセの強い部員を紹介する。王道の流れ。スポーツ作品の1話としては及第点である。

制作はトムス・エンタテインメント。協力はドリメカ。監督はドリメカ代表の市川量也。正直なところ、市川量也はほぼ名義貸しに近く、近年の作品で監督が直接制作に関与した場合はすくない。ドリメカの参加自体、以前トムスがタッグを組む「爆丸」での制作体制のスライド。市川量也は今期3本監督を兼任するので不安要素がかなりあり。作画はととのっているが1話の時点であまり動かないな。

『ましろのおと』
https://mashironooto-official.com/
原作は「月刊少年マガジン」で連載する羅川真里茂(まりも)の漫画作品。(津軽)三味線をテーマにした青春群像。既刊27巻の長期連載。初回は最初から。祖父をなくし自身の“音”に迷う主人公の澤村雪が上京。夜の街で働くユナの世話になったことをきっかけにステージで自身の三味線を披露する。ユナの彼氏でバンドボーカルのタケトが動揺するほど聴衆を魅了する雪の腕を表現。非凡さを見せる。

もともとレディースコミック出身の作者の線描はリアルな劇画調で昨今はめずらしい。テレビアニメは原作の作風を汲み取りマイルドな映像に仕上げ好感。制作はシンエイ動画。監督は『からかい上手の高木さん』の赤城博昭。シンエイは今期「すばらしきこのせかい」とかけもち。監督は「戦闘員、派遣します!」とかけもち。 今期新番70本の異常事態ですからしょうがないが、シンエイだし大丈夫だろう。

■2020/4/3/Saturday
『ノマドランド』――。

まったく盛り上がってない今年オスカー作品賞で最有力。車中泊で旅を行うノマドは、ある意味ではアメリカの格差の象徴。でも不思議ですがマクドーマンドがふんしたファーンは孤高で誇り高い。
スタインベックが描く「日雇い労働者たちの」食い扶持の「葡萄収穫」が、Amazonの仕分けに変わる様子に戦慄する。けど各地をめぐるノマドたちの旅路は西部時代の開拓者たちを思わせる。物語ではなく全体が詩的な印象。

『ホリミヤ』 第13話 「せめて、この大空を。」
https://horimiya-anime.com/
最終回。想像するけどこの作品の人気って「背伸びしない当たり前」なんだろうな、もちろん結婚宣言したホリミヤの最後は物語的/創作的。ですけど現実に有得ないわけでもない。卒業式は高校生の最後の時間。特別なことは何も起きないし、いたって普通。もちろん登場人物の関係は卒業したあとも継続する。でも学生生活の節目。宮村視点では「きらきら」して、かつ自分が大きく変った1年の終り。

宮村が思う様に、もし1話冒頭で堀の落すケータイを彼が拾い上げる「ささいなきっかけ」がなかったら、まったくちがった高校3年だったのかもしれない。それまでは真っ暗な学生生活。「if」で独白するよう「あってもなくても一緒の高校生活」になったかもしれない。ですから「世界」は自身の行動で確実に変化する。ささやかですけど。地味で普通だろうと「地に足が付く」ホリミヤの関係に実感する。

『SK∞ エスケーエイト』 第12話 「オレたちの無限大」
https://sk8-project.com/
最終回。ランガとアダムの最終決戦。アダムは従来の衣裳を捨て「ツイステッドワンダーランド」みたいな死者を連想する衣裳で登場。ビーフの舞台は危険度が高く廃止となったコース。人間離れしたレースに2人はゾーンへ突入する。ほぼ予想どおりの展開。アダムがほしかったものは「仲間」。ランガはなによりも、レキが彼へと教えた「FAN」ではなく「FUN」――「たのしい」でアダムを光の面に引き戻す。

冬期作品で一番おもしろかったのは本作。ベタなんですけど、とにかくストーリーラインの完成度/満足度/納得度が1番であった。ランガとレキの相棒関係――彼氏と彼女の絆を強く感覚できたし、以外のサブキャラクターも不要な人物がいない。あつかいも均等で全員必要であった(なかなかできない)。このあたりが円盤セールス好調の理由だと思うし、女子むけ作品も毛嫌いしちゃダメだとあらためた。

『Vivy -Fluorite Eye’s Song-』 第1話 「My Code-歌でみんなを幸せにするために-」
https://vivy-portal.com/
『Re:ゼロから始める異世界生活』の長月達平と、 同作の脚本を一部担当した梅原英司が原案・脚本・構成のオリジナルアニメ。制作はWIT STUDIO。監督はエザキシンペイ。梅原英司がIG出身で、WIT STUDIOもIGグループ。実質IGの企画・製作といえるかも。100年後に発生するAIの叛乱。松本博士は過去にAIマツモトを送る。目的は100年後も現存する「ヴィヴィ」を利用してAIを壊滅することであった。

初回は1話2話一挙放送の1時間SP。この方法は成功している。すくなくとも1話で区切れば、物語全体の説明/目的/進め方が“わからず”引きの弱い初回になっていただろう(最後の衝撃の展開をふくめ)。クマのぬいぐるみの見た目のマツモトと、ベタなヴィヴィの融通のきかない会話がたのしい。作画は良好。それよりコンピュータのUIや未来世界の美術がうつくしくて印象に残る。2話へ続く。

『Vivy -Fluorite Eye’s Song-』 第2話 「Quarter Note-百年の旅の始まり-」
https://vivy-portal.com/
マツモトの目的は、AIと人間が未来に築く「親和性」と「親近性」から発生した破滅の回避。このためAIと人間の“距離”と“友愛”を否定する。最初の目的はテロの犠牲となった結果、死後、提出した「AI命名法」が成立されることになる議員・相川ヨウイチの救出。反AI主義のテロ組織「トァク」が登場。議員救出に向うヴィヴィのアクションシーンをたっぷり披露して物語に緩急をつける。

AI制御を行う中央コントロール施設「アラヤシキ」の増築具合で「AIの社会的影響力がわかる」といった作品的ルールを打ち出す/持ち出すなどユニーク。マツモトは100年後の目的達成のためにヴィヴィの保存が必要。彼女に無闇で危険な行動はさせない。ですから歌い手としての彼女の最初の客で友達――霧島モモカが死亡するだろう飛行機事故で救出へとむかわせない。おもしろいな。とってはおきます。
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