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2021年03月12日11:43

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風化させないために

昨日、3・11は双葉町の「東日本大震災・原子力災害伝承館」へ出かけた。館長を務めている高村先生には早くからお声がけいただいていたので、まさに遅まきながらなのだが、この半年は私も個人的に直面している問題があり、この日になってしまった。申し訳ないの一語である。事前に地図で場所を確認していたので、私はすんなり現地へ辿り着けたが、国道6号線からの入口は眼の弱い人にはちょっとわかりにくい気はした。

伝承館ですぐ目についたのはマスコミの数。県内のあらゆるテレビの取材クルーが来ている。この場所が福島の新しいシンボルになっているのがよくわかった。県民なら知っていることだが、双葉町はまだ帰還した住民がおらず、そのスタートラインは来春と報じられている。10周年を経て未曾有の大震災も過去のものとなり、世代交代も進めば、風化が進むことは避けられない。伝承館のまわりに住宅が建ち並ぶようになれば、なおさらだろう。

でも、地震、津波、原発事故、風評被害,水害など10年で多くの災害を体験した福島県は,それを後世に伝えていかなければならない。伝承館はその最前線に位置づけられる施設である。当初は原発事故の教訓が乏しいという指摘もあったが、原発事故の検証や東電の社員が土下座する写真の展示もあり、報道と違うなという印象。帰宅して新聞に目を通すと、「もともと展示替えは想定していたが、物足りないといった意見も採り入れて反映した。行くたびに違った顔を見せる施設にしたい」という内堀知事のコメントが載っていた。原爆資料館に展示されたオバマ元大統領の折り鶴のように、この伝承館でも行くたびに新しい発見がありそうだ。

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