さきほど放送されたテレ朝『題名のない音楽会』で、スタインウェイ社が約90年ぶりに発売した新製品“spirio”という自動演奏ピアノが紹介されました。最新の技術を活用して、歴史的なピアニストの演奏を、タッチの加減やニュアンスなどかなりの精度で、自宅で再現できるということです。ヤマハあたりだったらやりそうなことですが、あの保守的なスタインウェイがそれをやるとはビックリです。
番組では、グレン・グールドが弾いたバッハの平均律第一巻のハ長調のプレリュードの再現演奏に、ピアニスト藤田真央氏が連弾するようなかたちで即興演奏をするシーンがありました。こういうピアノがあったら、確かに音楽を聴く楽しみ方が広がるような気がしますね。コロナが収まったら、東京のスタインウェイのショールームに行って、聴いてみたいものです。
聴くことができなかった伝説的なピアニストの演奏、疑似的であっても、私は再現演奏で聴いてみたい気持ちは強いです。たとえば、グルダ、ミケランジェリ、ギレリス、ケンプなど。あるいは存命ですが飛行機嫌いなので来日してくれないソコロフ。
ただミケランジェリのような特殊なピアノの音の再現は、難しいでしょうね。あの硬質な美音や倍音の響きは、特殊な調律に依るところが大きいからです。ピアニスト本人と100%とはいかなくても、80%ぐらいの再現率だったら満足できるかな…w。
https://www.youtube.com/watch?v=H_XPRAiy9Y4
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