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2021年01月30日01:12

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新春!映画闇鍋レビュー(後編)

「スモーク」
ビートたけしが出ている「女が眠る時」を録画した際に、同じ監督の作品という事でついでに録画した映画です。
結局「女が眠る時」はまだ観てないですが・・・。
煙草屋の主人やそこに来る作家、彼を救った少年等様々な登場人物による群像劇。
ゆるいコメディー+人情劇ではありますが、彼らの話す「嘘」がポイントになっています。
クライマックスが風変わりで、こんな終わり方あるか!と思いましたが、よく考えるとなかなか味わい深い。
観ている間よりも、観終わってからだんだん滲みてくる映画だと思います。

「ブルーム・オブ・イエスタディ」
この映画をなぜ録画したか、もうまったく記憶がありませんが、これは本当に観て良かったです。
ナチス親衛隊の大佐だった祖父を持つ男性と、ユダヤ人の祖母をナチスに殺された女性の、なんとロマンス映画なのです!
と言っても基本コメディーであり、しかも非常に意地の悪い、大人向けのギャグがたっぷりなので、良識派の人は避けた方が良いです。
なにしろ、男の方は妻がいて養子もいるという設定。
これだけでも素直に楽しめない人も多いでしょうが、可愛いワンちゃんの虐待ギャグまであって、僕は最高でしたが怒る人もいますよね・・・(スタッフロールではフォローあり)。

色々な事が徐々に明らかになっていくという流れなのでドキドキハラハラもあり、楽しい作品ではありますが、終盤はちょっと風向きが変わります。
終わり方も、非常に大人な感じで、すごく良かったです。

「魔法にかけられて」
ここまで書いて気付きましたが、呪怨以外は全部コメディーじゃないですか。
どれだけ笑いに飢えているのか・・・。
いや、観る時はジャンルすら不明だった作品も多いので、たまたまなのです。
ちなみにこれもコメディーです。

ディズニーアニメの中のプリンセスが、魔女の策略により現実世界に放り込まれてサァ大変、というお話です。
序盤はアニメですが、現実世界になると実写映画になります。
ディズニーアニメのパロディ映画なのですが、結構シニカルなギャグが多いため大人でも楽しめます。
ハイライトは序盤の、リアルな鳩とネズミとゴキブリを操って部屋の掃除をさせるシーン!
あと、中盤のミュージカルシーンも圧巻です。
残念なのは取って付けた様なクライマックスと安易なハッピーエンドで、最後まで大人でもグッと来る話にしてくれたら最高でした。

「キリング・フィールド」
カンボジアの内戦に巻き込まれたアメリカ人記者と、現地人助手の友情を描く大作です。
ポル・ポトが率いた武装組織による虐殺が有名ですが、この映画では虐殺を直接描いてはいません。
前半は潜入取材をしている際に生じたピンチをお互いに助け合う様を描き、後半は捕虜になった現地人助手の決死の脱出とアメリカ人記者との再会を描いています。
とにかく迫力満点、生々しく混沌とした映像に圧倒されます。
後半の脱出劇は、結末を知っていても緊張感と絶望感に溢れています。

印象に残ったのは、至る所に存在する子供の姿。
危険な状況であっても家畜の様にあちこちをウロウロしたり、軍に協力して銃を持ったり、もちろん簡単に殺されたりと、戦争における子供の立ち位置を、背景としてしっかり心に
残るように描いています。
これは、映像だからこそ伝わる凄まじさです。

ジェイコブス・ラダー(リメイク版)

オリジナルはホラーゲーム「サイレントヒル」に大きく影響を与えたカルト作であり、それなりに有名な作品だと思いますが、リメイク作が作られていた事はまったく知りませんでした。
ある時ツタヤの棚にこれが置かれていたのを見て、リメイク作があった事に驚いた覚えがあります。
wowowで放映されたので観てみましたが・・・。
本当に謎作です。

オリジナルで印象に残るのはあのオチ、そして終盤で登場する凄まじいビジュアルの地獄描写の2点だと思います。
好きな映画ですが、全体としては退屈な部分も多く、傑作とは言い難いのです。
それが、リメイク作ではこの2点を無くし、他の割とどうでも良い要素を引き継いでいるのです。
あのオリジナルには正攻法では敵わないという事なのでしょうが、じゃあなんでリメイクしたのか。

一応、この映画なりのオチがあります。
まあ、ジェイコブス・ラダーで無ければ「こういうパターンもあるよね」程度のものですが、「どうです!こういう仕掛けとは思わなかったでしょう!」と誇らしげに提示されたら、迷わず恫喝するはずです。
誰にも知られずに、どこかへ消えていくためだけに作られた映画。
国の公共事業みたいに、特定の人にだけは利益が生じる仕組みがあるのでしょうか。

ポータルズ

どこでもドアならぬ「どこにでもドア」映画。
忽然と現れたドアに人間が吸い込まれたり気が狂ったりするという、ドラえもんの怨念が具現化した秘密道具の映画なのかと思いきや、この映画自体が怨念トラップだったというオチです。
ドアにまつわる3つのエピソードが描かれ、それがどのように収束されていくのかと思いきや、「いや、特に何もありません。そういう仕様です。」と、ただ終わるだけ。
別々の監督による、オムニバスだった模様です。
スタッフロールが1時間ちょっとのところで登場した時は「嘘だろ!」と大声を出してしまいました。
その後もちょっとだけ続きますが、観ている側の被害者意識には何の解決にもならず。
久々の激怒案件です。

映画を観た後、テレビで「アンガーマネージメント」について特集をしていました。
怒りと上手に向き合う方法だそうです。
怒りのピークは6秒間。
その間に、心の中に怒りゲージを思い浮かべ「今の怒りは10段階でいくつかな?」等と考えていれば勝手に怒りが静まり、暴力衝動に耐えられるのだそうです。
先に教えて欲しかったです。

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