新年のご挨拶を申し上げます。
子に続いて丑の年が巡ってまいりました。
天に続いて地が開く、そういう時間と謂われています。
丑は、手の先を曲げてつかむ象形文字で、すぼめ引き締める意を含む、
と漢字源にあります。糸ヘンが付いた紐の方が元の意味に近いようです。
石や金属の印材にヒモを通して用いる、そのヒモを紐と言ったのが変化して、
印材に彫刻された動物や人物、植物、風景などを紐と呼ぶようになりました。
「印判を押す」という特別の行動のカナメ的な意味もあるかもしれません。
丑の文字は元々、動物の牛とは関係なかったようですが、牛が我々の身近で、
又は映像で大地を踏みしめて歩む姿は、いかにも堅実な感じがいたします。
牛は日本では天神の御使いと謂われ、天満宮の撫で牛などは有名ですね。
ヒンドゥーではシヴァ神の乗り物と謂われ、敬意を持たれています。また、
古代の農耕文化圏では、牝牛が価値の尺度のような存在であったそうです。
道院の「太乙北極真経」は子から亥の順序で説かれていますが、丑集は
「炁輪心始」即ち、「先天炁の輪運は心により始まる」所以の御話です。
それについて軽々しく語ることは遠慮させていただきます。けれど、
この場合の「心」は勿論、私利私欲の人心のことではありません。
ちょうど今年、道院は創立百周年を迎えるそうですが、この状況で、
人の交流が自粛されますため、各々の道院別に式典を行うようです。
東京では西暦3月21日が創始記念日の典礼の予定とのことです。
そして、道院では今日、1月1日は慧聖の御生誕日に当たります。
西暦と農暦の関係で、昨年は慧聖誕日の典礼は行われませんでした。
今年は元日から、地球における道理ご指導の最高顧問のようなお立場の
慧聖の誕日をお祝い申し上げる事ができまして実に喜ばしく感じます。
今年も色々と未体験の事が起こってくるかもしれませんけれども、
あれこれ想像して恐れず、自身の固有の元神に誠を尽くして、
農耕の牛のように、急がず、しっかり大地を踏みしめ、
一歩一歩を丁寧に進めてまいりましょう!!
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