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2020年12月18日00:21

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ベートーヴェン250歳weekの反省会「ベートーヴェンの壁」

ベートーヴェンは9つの交響曲を残しました。「交響曲の父」と呼ばれているのはハイドンですが、その後継者のベートーヴェンは交響曲を哲学的な境地までハードルを上げてしまったがために、後に続く作曲家にとって、ベートーヴェンは乗り越えるべき壁になってしまったイメージを私は持っています。その最も分かりやすい例が、ブラームスとマーラーでしょうか。

ブラームスの交響曲第1番ハ短調は、着想から完成まで21年かかったと言われています。そしてこの曲は「ベートーヴェンの第10交響曲」と呼ばれ、ドイツ音楽の正統的な後継者と評価されています。ハ短調というベートーヴェンが好んだ調性であることや、第4楽章で第九の「喜びの歌」に似たメロディをチェロで歌わせています。

一方で、マーラーもベートーヴェンを超えるために苦しんだ作曲家だと思います。これもハ短調。彼の交響曲第2番「復活」の最終楽章には独唱と合唱が入っていますが、第九を意識していることはまちがいないと思います。ベートーヴェンの「苦悩からの勝利」というコンセプトに対し、マーラーの「死、そして復活」と表明していることはこの曲を聴けば明らかです。

というわけで、ベートーヴェン・ウィークの最終日の反省会は、先人の壁を後継者たちがどう越えてきたかを検証をするのが相応と考えました。

(第一部)
ブラームス:交響曲第1番ハ短調op68

(第ニ部)
マーラー:交響曲第2番ハ短調「復活」

残念なのは、これらの曲を心から聴きたいと思える現存の指揮者が、パッと思いつきません。どうしても昔の指揮者の顔がちらつきますw。

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