秋日和

　今年、京の春・夏の古本まつりは新コロナウイルス禍で中止を余儀なくされたが、この秋はなんとか開催に持ち込めたようだ。
10時には市内百万遍知恩寺の境内に出向いて、二時間余り古本の匂いを嗅ぎながら、なにやら気持ちの引かれる本を物色。毎年買っても積読が多いので、今回は一冊に限定して購入した。白洲正子の『明恵上人』愛蔵版、昔に図書館の文庫本で読んではいたが、どうしても手元に置きたくなったのだ。(それにネットで買えば3000円程度するものが1000円だった)。

　なんともおだやかな秋日和なので「回り道をして帰りたい」と女房殿が言いだす。久しぶりに小ドライブでも楽しむかと、昼食を北山通りのお店で取った上で、北白川から比叡平を経由して琵琶湖畔へ。
柳が崎のびわ湖大津館(旧琵琶湖ホテル)のテラスで、湖面に遊ぶヨットや観光船ミシガンを眺めながらノンビリゆっくりと珈琲を楽しんだ。

満足な一日でした。

蛇足です。
上掲知恩寺境内の古本屋の写真で、右側に三密堂との看板が立つ。今はやりの「三密」(密集、接近、閉鎖空間)ではありません。密教でいう「三密」(身密、口密、意密)に由来する名前です(^^)。