年間6回の当シリーズ、取り敢えず前半期分だけ会員になっておりましたが、コロナ
禍により2回が中止となってしまい、さて後半期はというところですが、通常通り
実施されるようですので継続の手続きをして、本日その第1回に行って参りました
曲目・ソリストに変更はなく、海外からの招聘指揮者が井上ミッキー氏を代演とする
ことになり、もちろんそれに異存はありません（期待するところ大）
今日も12型（12・10・8・6・4）でしたがヴィオラが上手に来る通常通りの配置
前回のストコフスキーシフトは指揮者の好みなのでしょう
プログラム前半は仲道郁代さんをソリストにベートーヴェンの皇帝
名曲というのは却って定期のプログラムには登場せず、ワタシの記録に残る限り
前回は2008年の都響の定期で、ソリストはまだご存命だった中村紘子女史
どうも皇帝というのに女流ばかりですな（中村ヒロ子さんは女帝です）
むしろワタシは4番の方を好んでおりますが（こちらは女流に合っている）、第2楽章
だけは皇帝の方が勝っており、それ故に女流もアリなのですね
本日も中間の緩徐楽章にはうっとりしてしまいました
マエストロもこの楽章では指揮棒を持たず、例によって舞踏のような指揮ぶりです
切れ目なしの終楽章もタクトを持たずに続けましたが、ふと気が付くとタクトを
手にしている、でも踊りは続いています
演奏し終わると指揮者とソリストがハグしてどっきり（男女間ということではなく）
でもコンマス（小森谷さん）とはE・Tタッチでしたから、ここら辺は個人差がある
やはりマエストロはガンを克服されてますから、コロナ程度には無頓着なのかな
ソリストアンコールの時、仲道さんはなにか短いスピーチをされましたが、2階席
後ろから2列目というワタシの席では全く聞こえません（何か、このホールで演奏
できたことをうれしく思います的なことを仰っていたのではないか）
アンコール曲の紹介だけは「ドビュッシー…スコットランド…亜麻色の髪の乙女…」
という単語がかすかに聞き取れました
あまり思い入れを込めず、さらっと弾かれました（ワタシはもうちょっと溜めます
けどね）
今日は休憩は20分で、後半はドヴォルザークの8番、通称イギリスですが、パンフ
レット解説によると「かつてはそう呼ばれていた」と書かれており、最近はノー
タイトルになったのでしょうか（元々曲の内容とは全く関係のないことなので）
ホルンが4本に増え、トロンボーン・チューバが加わり、まぁ鳴ること鳴ること
やはり讀響は技術的に安心して聴いていられますね
マエストロの舞踏も激しさを加え（この曲は全曲指揮棒ナシ）、代演の域を超えて
いて、オケを目いっぱい煽り続けます
我が師福永陽ちゃん先生によるとドヴォルザークはB級ということですが、それは
毒を含んだ褒め言葉というべきで、B級グルメの意味でしょう
乙に済まして気取ったところは全然なく、とにかく腹にたまる美味しさであります
この曲、チェロが大活躍なのですね
いやはや、久しぶりにナマで聴きましたが、血沸き肉躍る楽しさです
最後は殆ど客席の方を振り返るような大胆なポーズで決めました
大拍手に応えてマエストロからのメッセージ
「今日はBravoが掛けられず残念ですね（Bravoを掛けたいだろうと言わんばかり）、
雨の中を来てくださった皆さんに僕の方からBravo！、そして皆さんに代わって
僕からオーケストラにBravo!」
ひとしきり喋って笑いをとった後、大袈裟に口にチャックをするジェスチャーをして
去って行きました
海外からの客演が閉ざされたせいで、コンサートシーンにはここのところ70代の
（コバケンさんは80歳にしてなお盛ん）大御所の登場が増えているようです
お身体をお大事にね
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