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2020年10月10日11:11

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魔女っ娘映画2本立て「ウィッチ」「The Witch/魔女」

「エスケープ・ルーム」という同名の別の映画があって、紛らわしいという話を以前のブログに書きましたが、今回は魔女です。
今回は「ウィッチ」と「The Witch/魔女」、表記は変えてありますが、読めばどちらもウィッチですから、同名の別の映画と言えます。
今回はどちらも非常に面白い映画なので、間違えてもガックリしないと思います。
ただ、同じ魔女でも全くジャンルも印象も異なる映画ではあります。

「ウィッチ」は、またもやA24製作のホラー映画です。
A24製作のホラー映画と言えば「ヘレディタリー」と「イット・カムズ・アット・ナイト」がありましたが、この映画も非常に似たテイストです。
つまり、ホラー映画でありつつ崩壊する家族のドラマでもあり、胸糞映画でもある点です。
これだけで観たくなった人なら、絶対楽しめるはずです。

タイトルに「ウィッチ」と付けるだけあって、この作品は本当に極めてオーソドックスな、魔女の原点を描いた作品です。
歴史における魔女というのは、主流の宗教や政治の中における異端の存在というだけで理不尽な迫害を受けた人々で、モンスターではありません。
僕はこの映画を最初、周りからの悪意による迫害や差別が魔女という存在を作り上げるのだ、という社会派なメッセージのある映画なのかと思っていました。

ところが、のっけから赤ん坊をさらって殺し、臼でついて、血肉を体に塗りたくるというウルトラ極悪モンスターである魔女が大登場!
奥さまや宅急便の魔女とは気合の入り方が違う、ゴリゴリの化け物でした。

主人公達は敬虔なキリスト教徒の家族。
美人のお姉ちゃんに、第二次成長期の弟、双子、赤ん坊(冒頭で死亡)と、5人も子供がいる大家族です。
この子供達の演技が本当に素晴らしくて、特に弟がエクソシストな場面と、お姉ちゃんがダメ親父に思いの丈をブチ撒けるシーンは必見。
双子の悪童ぶりも凄まじく、お母さんも狂っているし、お父さんも狂っている。
典型的なキリスト教徒の家族だと言え、例え魔女が居なくても子供はスクスクとシリアルキラーになってゆくのでしょう。

キリスト教に詳しくないし興味もなく、オカルト系のホラーは大体退屈に感じてしまう方ですが、この映画は素直に面白かったです。
とにかく禍々しいものを作りたい、という監督のこだわりが充満しています。
最後に訪れる救いがどういうものか、是非見届けて欲しいです。
おちこんだりもしたけれど、私はげんきです!

対して、「The Witch/魔女」は現代を舞台にした韓国製SFバイオレンス・アクションです。
主人公は、幼い頃に囚われていた秘密の組織から逃げ出して、助けてくれた家族にご厄介になっている少女です。
なんとこの組織では超能力者を養成していたので、この少女も不思議な力が使えるのです。
成長した彼女に、組織の手が伸びる・・・。
・・・もう死ぬほど何度も見てきた様な設定ですが、なんとこの少女、友人の勧めでアイドル・オーディションに出場し、手品と称して能力を披露すると大人気に!

どこの美少女アニメが始まったかという展開で、もうこうなったら意地の悪いライバルと水泳大会でオイルレスリングをしたり、イケメンプロデューサーと温泉に行ったりするのを期待するしかないのですが・・・。
能天気な前半から一転、後半はとんでもなく凄まじいアクション・バトル映画となってしまいます。
敵にもキツめの美人がいたりするので、オイルレスリングだけはどうにかならなかったのかと思います。

漫画原作なのかと思うほど漫画っぽいお話なのですが、とにかく面白いしアクションが凄い。
日本では漫画原作の実写化が繰り返されては屍の山となっていますが、こういう風にやって欲しかった、と多くの人が思うのではないでしょうか?
後半が文句なしの盛り上がりですが、コメディ調の前半も捨てがたい。
特にオーディションに行くために電車に友人と乗る場面で、「電車に乗るならゆで卵とサイダーっしょ!」とノリノリで飲み食いするシーンが特に印象深いのですが、韓国ではあるあるなんでしょうか?
電車でゆで卵とサイダー。
今でも時々思い出しては気になるのです。

魔女も色々です。
奥さまも宅急便もバレーボールも良いですが、今回の2本も魔女ライブラリーに加えてみては?

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