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2020年09月25日10:36

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飯舘村が目指すもの

福島県内でもそれほど大きなニュースにはなっていないので、県外の人にはちんぷんかんぷんだと思うが、帰宅困難区域の扱いを巡って自治体間にちょっとした亀裂ができている。ことの発端は帰宅困難区域が約4%しかない飯舘村。すでに勇退を表明している菅野村長が、「全面除染しなくても(帰宅困難区域の)長泥地区を指定解除する」「半分くらいは除染してくれるだろう」と発言したのだ。

その要件として地元の強い意向があること、年間20mSv/h以下であることなどが挙げられている。菅野村長は全村避難を渋った首長で、当時の小学生の野外活動の目安となった20mSvにもこだわっていた。いま長泥地区でこの数値を上回ることは考えられないが、葛尾村や双葉町の首長からは「事故前に戻せ」「飯舘村を前提にするな」といった反対意見も飛び出している。菅野村長とは昨秋、村祭りで少し立ち話をしたが、テレビで観る印象とはちょっと違うなと思ったものだ。

さらに飯舘村の話を複雑にしているのが、「全面除染をしない拠点外に復興公園を設置する」「再生拠点整備には除染土の利用を受け入れる」という話が進んでいること。地元は除染の面積が広がって自由な往来ができる、国は汚染度を減らせるというメリットがある。これはあくまで推測だが、菅野村長としては自分が在任中に村全体の復興に道筋を付けておきたい、そのためには折衷案を選択したということなのではなかろうか。次の首長は若手の当選が確実視されているが、菅野路線を踏襲できるのか、注目していきたい。

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