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2020年07月22日10:03

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古民家にも風除室!

先日、奥会津の古民家を取材した。この地方では曲がり屋のL字の凹んだ部分に玄関がある中門造りが多いはず。築135年ならそれかと思ったら、玄関は普通の住宅と同じに南側にある。物件概要には昭和に増築と書いてあるから、建築時とは少し間取りや構造が変わっているのかもしれない。

ただ、驚いたのはその玄関が二重になっていたこと。これを風除室と呼ぶが、北海道や会津など雪国では珍しくない。玄関を二重にすることで吹雪でも屋内に雪が入り込むのを防いだり、除雪の道具を置いたり、除雪後に雪がたっぷり付いた作業着を着替えたりする場所にもなる。でも。それは現代建築の話で、曲がり屋はもともと動物を飼育するために考えられた造りだから、大昔に風除室を設けたとは思えないのだ。

この家は玄関から接面道路まで20mくらいあった。積雪量は1m50cmを越える豪雪地帯だから、いくら風除室があっても道路までの除雪は苦労するだろう。それでも昔と違ってすぐに除雪車がやってくるので、道路までの除雪くらい何とも思っていなかったのかも。わが故郷の北海道は奥会津ほど雪は多くないが、道路+歩道のすれすれに建っている民家が大多数。雪質は会津と違ってパウダースノーだが、雪との戦いに疲れてしまったのだろうか。まあ、奥会津の古民家ですら風除室があるくらいだから、生活の知恵とは言えそうだ。

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