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2020年06月12日05:51

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ナチスに協力したウクライナ

第二次世界大戦中、ソ連よりはナチス・ドイツのほうがましだと、ナチスに協力するウクライナ人が出てきました。ガリツィア地方を中心として、30万人のウクライナ兵がナチス側に加わり1945年には、彼らは「ウクライナ民族解放軍」として、ソ連赤軍と闘いました。ちなみに赤軍には200万のウクライナ人が加わりました。

極東のサハリンや北方領土にウクライナ人が多いのは、ウクライナでソ連政府から不純分子とみなされた人々が、戦後に移住させられたからです。ナチスに協力した幹部連中は、赤軍によって皆殺しにされました。赤軍の政治将校には、裁判なしで銃殺する権利が与えられていたのです。

そしてユニエイト教会は、1946年、ロシア正教会と合同させられました。このとき、合同せずにユニエイト教会に所属するものは、逮捕し、処刑かシベリア送りにする政策がとられました。これに対し、ユニエイト教会とナチス協会に協力したウクライナ民族解放軍は、協力して西ウクライナの山や森にこもり、反ソ武装闘争を始めたのです。

これは、1950年代半ばまで続きました。秘密警察とソ連赤軍が躍起になって弾圧し、ようやく1959年に、ウクライナ独立運動の指導者、ステパン・バンデラがミュヘンでKGBに暗殺されることで、運動は終息したのです。

けれども、ソ連の支配下にはいるのを拒む人たちは、海外に亡命しました。特にカナダのエドモントン周辺地域に移った人が多く、今でも120万人のウクライナ人が住んでいて、ウクライナ語を喋り、ゲーという文字を使っています。

ウクライナ情勢に関して、「懲罰部隊」という2004年のテレビ映画があります。ナチスの捕虜になったソ連兵が、ソ連軍に戻った後、階級章をもぎ取られて、銃殺か、最前線行きを選ばされます。そしてトロツキストやブハーリン主義者や刑事犯がいる部隊に入れられ、地雷原突破などをやらされるのです。

実は、満州に侵政してきたのは、この連中なのです。階級章のない、乞食みたいのが来たといわれています。この映画に、ウクライナ内戦でウクライナ人同士がナチス側とソ連側に分かれて戦うシーンが何度も出てきます。こういう作品の刷り込みは大きいです。

いずれにせよ、こうした経緯の反省から、ウクライナに優遇政策をしなければいけないということになりました。ウクライナ語も使えるようにします。ただし、「ゲー」の文字は使わない。宗教も、ウクライナの正教はよいが、ユニエイト教会は認めない。部分的なウクライナ化政策なのです。

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