北海道緊急事態宣言の衝撃

今回の新型コロナウイルスでいちばん感染者が多いのは、今のところわが故郷の北海道である。しかも、出身地の北見市でクラスターが見つかってしまった。さっそく姉に電話。「福祉の仕事もやっているけど、特に変わりはない」とのこと。それほど大規模なクラスターでもないので、まだ市民に動揺が広がるほどではないのだろう。

なぜ北海道がいちばん多いのか。たぶんスキーなどを目的にした中国人観光客が多かったからというのが一般的な見方だが、寒さが原因という専門家もおり、本当のところはわからない。ただ、若きやり手のとして知られる鈴木直道知事が道内の学校の一斉休校を決め、さらに緊急事態宣言を発令して週末の外出自粛要請を出したのは衝撃的だった。どういう結果になるかは未知数だが、「責任は私が取る」と明言した姿は日本のトップよりはるかにカッコイイ。

それに比べて安倍首相が批判されているのは、一斉休校にした場合のデメリットについて充分に説明しなかったから。一説には萩生田文科大臣は休業補償の問題があるから反対したという噂もあり、総理に押し切られた格好だ。もしその判断で事態が沈静化すれば総理の政治判断も評価されるかもしれないが、鈴木知事の真似をしただけという冷めた見方も出てくるだろう。止まぬ雨はないが、長雨が続くと影響は計り知れない。今は祈るような心境である。