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2020年02月05日09:57

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岩井俊二監督の映画「ラストレター」

先週末、近所のシネコンで岩井俊二監督の新作映画「ラストレター」をみてきました。
ネタバレしない程度に内容を記すと、ある姉妹、そして彼女たちの娘2名の計4人(松たか子・広瀬すず(二役)・森七菜)の女性と、売れない小説家(福山雅治)の交流の物語。彼女たちと彼の手紙のやり取りや再会などによって、心の成長を描くという内容だったと感じられました。

岩井監督が世に出るきっかけとなったのは、25年前の「LOVE LETTER」でしたが、新作の「ラストレター」はその姉妹編のような作品で、少々がっかりでした。おそらく彼は男女を結びつける複数の糸がフーガのように絡み合うような作品をねらったようですが、前作をみたことがある人なら物語の先が予測できてしまうような内容でした。いい映画をみたなぁと思った時に感じる余韻がありませんでした。残念w。

ちなみに前作と新作を対比させる要因になっているのは
・なにげない手紙のやりとりが交流へ発展したこと
・図書室の風景描写と本が重要アイテムになっていたこと。前作はプルーストの「失われた時を求めて」。新作は夏目漱石の「こころ」と登場人物が書いた「未咲」
・前作は「雪」の風景、新作が「川」の風景が印象的
・美少女の撮影に力点がおかれていたw。
・前作の登場人物(中山美穂・豊川悦司)が新作にも登場

この映画は、映像美をみると割り切った方が良さそうです。その巧みさは出ていました。
・独特の柔らかい映像美
・手撮りすることでその場にいるかのように感じさせるカメラワーク
・市川崑に影響を受けたという既視感を感じさせるカット割りのセンス
・ほどほどに琴線に触れる音楽
たしかにこの映画では、岩井ワールド全開になっていました。
新しいところでは、ドローンを用いた空撮もなかなか上手だとは思いました。

個人的には、私が3年間勤務したことがある仙台とその周辺都市がロケ地だったので、私としては懐かしい風景に再会できたという感じでしょうか。




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