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2019年12月05日21:01

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MET LV マノン@横浜ブルク13

METの今シーズン2作目であります
第1作のトゥーランドットは、なにしろ新国立劇場とアニモKAWASAKIの公演がかな
りの出来でしたので、もういいかなと(アンコール上映があれば行くかもしれない)
このマノンも数年前に同じプロダクションのものを拝観済みですが、そうそう頻繁に
上演されるものでもないので、それに風邪も抜けて劇場通いを再開しようかなという
タイミングだったので、本日が最終日ということで行って参りました

幕間の大道具インタヴューによれば「7回目」ということで、それは今年で7回目の
リピートなのか、今シーズン7日目なのか判然としません
METの公式ウェブサイトで調べたところ、プルミエは2012年5月、毎年のように再演
されればありうることですが、今シーズンの初日が9月24日、本日の公演が千秋楽で
7日目ということがわかりました(こんな風に調べることも楽しい)
いずれにしろ手慣れた公演でした

前回はネトレプコ/ペチャワというキャスティングで、初見ということもありそれなり
に楽しみましたが、今回のタイトルロールはオロペーサという未知の人、MET研修
コースの卒業生らしく初役のようです
相手役のド・グリューはファビアーノで、マントヴァ公とロドルフォを聴いて、あまり
高く評価していない(ワタシがですよ)ので、特に期待しておりませんでしたが、声楽
的にそれほど問題ではありませんでした
レスコー役のルチンスキーはそれなりに軽いノリが相応しいし、父親ド・グリュー伯爵
は東洋的風貌で日本人かとも思いましたが韓国系のようで、これもいい感じでした

演出は同じロラン・ペリーによるもので、いかにもオペラ・コミークというミュージ
カル風のものは前回の印象と変わりません

であるがゆえに、マノンの人物像がいかにもおバカキャラで、これは如何ともしがたい

プッチーニは本作に批判的で、彼独自のマノン像を描き出したようですが、わかる気がします(その代り原作に対し大幅にカットを加えていて、ストーリーを無視しています)
マノンはファム・ファタルと言われますが、本日再観するに、第3幕第2場のサン・シュルピスの聖堂内ではこともあろうにしどけない姿で現れ、聖職者に身を転じたド・グリューを再び肉欲の世界に引き戻すし、第4幕の賭博場では賭け事はやらないとつっぱ
ねるド・グリューに対し贅沢が好き、お金が好きと愛情(らしきもの)を武器に堕落
させる、どうにもシンパシーを寄せられないですね

 ※因みにwikipediaではド・グリューが「牧師になった」と書かれていますが、こう
  いう初歩的ミスは許されるものではありません

前回も書きましたが、マスネのマノンを好きだという女性は信用する気になれませんね
ワタシの隣の席の小母さんは、映画というのに拍手をして喜んでおりましたが、ホント
にこれでいいの?という感じでした(問いただしはしませんでしたが)

タイトルロールのオロペーサ嬢は外人には珍しい出っ歯で(レスリー・キャロン以来)
歯列矯正などしていないのかな、声楽的にできないのかもしれない
森麻季さんも、そういえば出っ歯のままですね
というわけで魔性の女というよりは愛嬌のある風貌で、その分声でカヴァーしており
ました

舞台写真は日本版ウェブサイトから拝借しました
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