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2019年11月18日21:39

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第23回讀響アンサンブルシリーズ@よみうり大手町ホール

5回セットで購入したシリーズの今夕が第二夜、期待していたライヒとメシアンによる演奏会です
ワタシの好きなライヒを生で聴ける機会はなかなかありません
数年前クリスチャン・ヤルヴィ氏(パーヴォ氏の弟)指揮による都響で聴いたのが初めての経験

開演前のプレトークで、本日の主宰者でピアニストの中川さんによれば「クラシック奏者にのみ
可能なプログレ・ロック」とのこと、確かに

本日最初の「曲」はクラッピング・ミュージック、打楽器奏者二人が拍手する音による作品です
ミニマル・ミュージックですからパターンは簡単で、4+3+5の変拍子、パパパン・パパン・パッパ
パンを延々と繰り返します
しかし(ライヒですから)一ひねりして、第二奏者が突然一拍早く打ち出す
後は一拍ずれたまま続けるのですが、微妙に第二奏者のテンポは遅れて行って、ついには
ユニゾン(?)になって終わるという仕組みです
これを録音に頼ることなく生で演奏するのは難しいでしょうね
演奏し終わったお二人は大喝采を受けました
ワタシは今覚えたばかりのパパパン・パパン・パッパパンという拍手で称賛を贈りました

続くダブルセクステットはヴァイオリン・チェロ・フルート・クラリネット・ヴィブラフォン・ピアノを
各2台ずつで演奏する、やはりライヒ節のミニマル・ミュージックで、2007年に作曲され初演が
翌年というまさしく「現代音楽」ではありますが、むしろメロディや調性が感じられる作品
叙情的なところもあるし、木管の響きは雅楽を思わせる落ち着きを見せ、必ずしもリズム優先
ではありません(ワタシは初聴です)

15分の休憩後のメシアン作曲「世の終わりのための四重奏曲」は、アンサンブル・タッシの
演奏により多分FM放送で聴いたことがあります
しかしはるか昔のことなので、どんな曲だったか覚えている筈もなく、また作曲された背景に
ついても忘れてしまったのでしょう、今回改めて第二次大戦中ドイツ軍の捕虜となったメシア
ンが、同じく捕らわれ人となった3人の奏者のために収容所中で作曲・初演されたものだと
いうことを知りました(ドイツ軍もよくそれを認めたものです)

メシアンも今聴くと前衛的な感じは薄く、これまたプレトークで中川さんがピアノで部分的に
弾いて見せ、メシアンが考え出した特殊な音階により和音を作ると独特な響きがするという
説明通り、和声楽的には不協和音ですが決して不快ではない、柔らかくきらめくような
感じがします

演奏時間は50分という長尺モノですが、8つの楽章からなるそれぞれはあまり長くないので
鳥のさえずりやカトリック色の強い敬虔なメロディに富んでいることもあり、興味深く聴く
ことができました
終楽章の「イエズスの不滅性への頌歌」はまことに感動的であります(咳の発作を我慢する
のに苦しんで涙が出ましたが)

昨日の今日なので、やはり体調不全でしたが、楽しみにしていた演奏会ですからなんとか
ダウンせずに1時間半強を拝聴いたしました

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