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2019年08月30日23:10

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対策の選択

災害が起こると防災の議論が起こり、事故が起これば事故防止の議論が起こります。それはもちろん大事なことで、議論自体に異議を唱えるものではありませんが、防災、事故防止ばかりに気をとられると別の害が起こることもあります。例えば、洪水を防止するために堤防を高くすると、橋を渡るのが不便になったり、河原が活用しにくくなったりします。さらに端的に言えば、堤防を作るのもタダではありませんから、その費用で別のことをすると、災害で死ぬ人よりも多くの命を救うことが出来るかもしれません。

今より不便になることがある、と言うだけで対策を諦める必要はありませんし、なってみて不便になったことを別の方法で解決すると、以前より良い状態になることもあるので、勢いでやってみる、と言うのも悪いことばかりではありません。ただ、ひとつのことばかりに目を向けて別のことを考えないのはよくありません。

私は一つのことに気をとられると、別のことが見えなくなる、と、よく注意されました。ただ、「自分が」気をとられたことに注意を向けるせいで、多くの人が同じことばかりを見ているようなときに別のことに気が付くことがよくあります。また、感情の動きも人と違うようなので、大勢が傾いている意見に同調できないことも多くて、防災に何兆円、と言った話を聞くとどうしても「他にも使い道があるのに」と思ってしまいます。

防災や復興は、実は経済対策にもなるので、使い道に悩んで出し渋るよりは、さっさとみんなが合意できる使い道で使ったほうがよいという一面もあるようです。そこで人が暮らすのに必要なインフラが整備されるわけですから、「役に立つ」のも確実ですからそれ自体はよいにしても、巨大な堤防や防潮堤が建設されるという話を聞くとどうも胡散臭く感じてしまいます。実績がある対策ばかりを選んでいても、新たな技術を確立することが出来なくなってしまうので問題があるものの、安直でわかりやすいけど夢のような対策に金を変えるのはどうかと思います。
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