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2019年07月07日19:38

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『射手と双子の嬉し恥ずかし初体験☆』第1話

 『聖闘士星矢』の二次創作で、聖戦後復活設定。
 タイトル通り、アイオロスとサガの「初めて」の話。時系列的には『雪解け』https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=3484101と『ハルモニアの首飾り』https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=3513947の間になります。
 童貞のくせに余裕のあるロス君とか、処女のくせに自分から誘っちゃうサガさんとか、色々とファンタジー。オチは色ボケしたアイオロスがデスマスクに「自慰を覚えた猿かよ」と酷評されます。ロス兄の扱いがひどいですが、拙宅のロス兄の扱いは毎度こんなものです。
 アイオロスが候補生時代にエロ本を見たりする話はこちら。『射手と双子の嬉し恥ずかし思春期日記』https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=6197855

『射手と双子の嬉し恥ずかし初体験☆』第1話

「サガはおれのこと、好き?」
 アイオロスがサガに問うた。サガの両手をぎゅっと握りながら、真剣な、でも少し恐れの混じった瞳で彼を見て。まるで十四歳だった少年の時のように、おずおずと。
 サガはそれまでの怒りを収めて、眉とまなじりのあたりに優しさをにじませて、穏やかにアイオロスに答えた。
「…好きだよ」
 だがその答えに、アイオロスは反応に困ったようだった。
「おれは…、おれは…」
 サガの両手を握る己の手にアイオロスはさらに力を込めた。
「おれは、お前が好きだ」
 きっぱりとアイオロスが言う。
「……」
 サガが反応を返さずにいると、アイオロスはさらに言葉を続けた。
「あの、その『好き』っていうのは、友達としての意味もあるけど、それ以上の意味もあって…」
 しどろもどろにアイオロスが言葉をつづる。
「うん…」
 サガは静かにうなずき、それから優しい笑みをこぼした。
「初めて会った時、お前は自己紹介より先に、私にプロポーズしたな」
 その時の光景を思い出し、サガがくすりと笑う。
「あの時は、サガを女の子だと思ったんだよ…」
 昔の恥ずかしい思い出を蒸し返したサガに、アイオロスが口をとがらせる。
 十二歳の時、養母の元を家出して聖域に足を踏み入れたサガが、初めて出会った人間がアイオロスだった。森の中でサガと出くわしたアイオロスは、
「なんて綺麗な女の子なんだろう…」
 と、サガに見とれて、一目惚れした。それがアイオロスの初恋だった。
 そして衝動的にサガに駆け寄ったアイオロスは彼の手を取り、開口一番、
「おれと結婚してください!」
 と、告げたのだ。
 それからアイオロスは順序をすっ飛ばしたことに気付き、慌てて、
「あ、おれは射手座のアイオロスと言って…」
 と、自己紹介を始めたのだが、自分も名乗り返したサガに「僕…いや、私は男なんだけど…」と告げられ、アイオロスの初恋ははかなく散ったのだった。
 だがその場で「失恋した」と思ったアイオロスだったが、結局、サガへの想いは胸の根底に残り続け、他の女性を見ても「サガの方が綺麗だ」「サガの方が優しい」「サガの方が素敵だ」と思ってしまう状態が続いた。
 そして復活後、アイオロスは、
「自分はサガを今でも愛しているのだ。自分が愛せるのは、結局、サガだけだったのだ」
 と、自分の想いに気付いた。そしてサガにアプローチを開始したのだが、過去のこともあり、サガはなかなかアイオロスへの態度を明確にしなかった。サガ自身、アイオロスのことを自分がどう思っているのか、測りかねていたのだ。
 だがしばらく前、アイオロスとサガは休暇を取って南イタリアに旅行に赴いた。そこで色々と事件があったのだが、怪我の功名と言うべきか、サガはアイオロスへの愛を自覚し、長年、サガへの片思いを続けていたアイオロスの恋はついに実を結んだ…かと思いきや、サガはその直後にアイオロスをほっぽり出して「バシレウス」と呼ばれる養父と日本旅行に行ってしまうわ、帰ってくればカノンにあおられてバシレウスとサガの仲を疑う発言をしたアイオロスに激怒したサガが当分は口を利いてくれなくなるわと、二人の交際は始まる前から波乱含みの状態であった。
 そしてしつこくサガを訪ねて謝り倒したアイオロスはやっと今日、サガに口を利いてもらえて、冒頭の問いに至るというわけである。
「だから…だから、おれはお前が欲しい。お前に触れたいし、キスしたいし、それ以上のことも…。出来るなら、お前を閉じ込めて、他の誰の目にも触れさせたくないくらい、好きだ。だから、お前にだって、おれと同じ気持ちをおれに対して持ってほしいんだ。おれ以外の他の誰も見ないで、サガ…。サガ、好きだよ。愛してる、愛してる、愛してるんだ…」
 苦しそうに告げると、アイオロスはサガを強く抱きしめた。愛してる、好きだ、と、サガの耳元で繰り返しながら。
「ねぇ、サガ。サガはどんな気持ちでおれのことを想ってるの?おれのこと、どんな風に好き?」
 腕を緩めてサガを解放したアイオロスが、間近でサガに問う。真摯な彼の瞳を見ながら、サガは答えた。
「好きだよ、アイオロス。私にとって、お前は特別な存在だ」
「……」
 その答えに、アイオロスは悲しそうな顔になった。きっと彼が望んだ答えではなかったのだろうとサガは思った。それでも、サガとしては他に言いようがなかった。
「サガ…」
 苦しそうに、アイオロスがサガを見る。瞳の中に雄の欲望が宿して。熱い吐息が、間近でサガの頬をかすめる。
「サガ、好きだよ…。サガが欲しい、欲しくて欲しくて、たまらないよ…。好きだ、サガ。好きだよ、愛してるんだ…愛してる…」
 泣きそうな顔で再びサガを抱きしめたアイオロスは、サガに愛を乞い続けた。
『ああ、そうか、アイオロス。お前は…』
 自分の心の状態は把握しかねていたサガだが、アイオロスの心の状態と彼が何を望んでいるかは、正確に理解した。
 サガは意を決して、アイオロスの腕を引いた。
「アイオロス、こちらへ」
「サガ?」
 サガがアイオロスを引っ張っていった先は、自分の寝室だった。
「サ、サガ…?」
 目にした寝台に、さすがにアイオロスが焦る。そんな彼をサガは寝台に座らせ、自分もその隣に腰を下ろした。
「サ、サガ、あの…」
「アイオロス、お前が良かったら…」
 さすがに恥ずかしさでアイオロスを直視できず、サガは視線をそむけながら言った。
「今夜、お前と…その…」
 羞恥心が勝ったサガはそれ以上は口にできず、頬を染めてうつむいてしまった。だがアイオロスはサガの言いたいことを完璧に理解した。
「い、いいの、サガ?」
「…お前が望むなら…私は…。お前が相手なら、その、いいと思う…」
 そこでサガは自分の顔を自分の手で覆ってしまった。恥ずかしさでいたたまれないのだ。
「そ、その…お前が嫌とか、私の勘違いなら、すまない。今のは聞かなかったことに…」
「サガ!」
 アイオロスは興奮で上ずった声でサガを呼ぶと、自分の顔を隠しているサガの手をつかんで外させた。乙女のように頬を染めて、恥じらいを示しているサガの顔が間近にある。アイオロスには「可愛い」としか表現しようがない。ドクン、と彼の心臓が鼓動を打った。
「サガ…」
 間近でアイオロスが熱くささやく。
「…キスしていい?」
「うん…」
 恥ずかしさに目を伏せたサガに、アイオロスはそっと口付けた。最初は唇に触れるだけのキス。それから舌を入れようとして、アイオロスはサガが歯を固く閉じていることに気づいた。
「サガ…」
「ん?」
「口、開けて?」
「?」
 意味が分からないというように、サガは首を傾げた。
「大人同士のキスは、舌を入れて絡めるんだよ」
「そ、そうなのか?」
 初めての知識に戸惑っているサガに、アイオロスはくすりと笑んだ。
「サガは何も知らないんだね」
「し、仕方ないではないか!こ、こんなこと、誰ともする機会なんか…!」
 アイオロスに馬鹿にされたと思ったのか、目じりを赤くしてサガが語気を強める。
「サガは初めてなんだね」
「う…、すまない…」
 目を伏せてサガが謝る。
「謝ることじゃないよ。というか、嬉しい!」
 サガが誰の手もついていない新雪のような肉体の持ち主であることは、アイオロスを歓喜させた。
 アイオロス自身も性経験は無かったが、そこは候補生時代に同年輩の悪友たちと猥談をしたり、ポルノ雑誌を見たり…という具合で、耳学問の知識だけはある。だがサガの場合、気高くて高潔で清らかで「神の化身」とまで呼ばれたサガ様相手に猥談を持ちかけるような度胸のある奴などいるはずもなく、さらに思春期から青年期を「御年二百数十歳の老教皇様」として振る舞っていたとあっては、女遊びをする機会はなかっただろう。加えて、もう一人の人格を押さえ込むのに必死だったサガに恋愛をする精神的余裕もなかっただろうし、デスマスクたちも、こっそりとサガを街に連れ出して酒や女の味を覚えさせるほど、お節介な真似はしなかったと見える。
 という次第で、性知識と言えば十代のころに座学で習った内容しか持たない、純粋培養で真っ白な双子座の黄金聖闘士様の一丁出来上がり、というわけだったらしい。
 ぐふふ…と、アイオロスは顔をにやけさせた。
『つまり何も知らないサガに、おれが教え放題、開発していくと…ヤバイ!すごい楽しみ…!「処女」を自分好みに調教するとか、男の夢じゃん!』
 ぐふふ、げへへ、と、下品な笑い声とともに顔の弛緩が止まらないアイオロスに、サガは不安げに尋ねた。
「アイオロス…、その、お前は、経験があるのか。その、私以外の人間と、こういうことを…」
「ん〜?実はおれも初めてなんだ。でも頑張るから!」
 むん!とアイオロスは拳を握って気合を入れた。何を頑張るのだろう?とサガは首をかしげた。
「とりあえず、もう一回、キスしようか」
 ん〜、と、目を閉じたアイオロスが唇を尖らせて迫る。
「ん…」
 サガもとりあえず瞳を閉じ(その程度の知識はあったらしい)、今度は唇を軽く開いて、アイオロスと口付けた。アイオロスはサガとそっと舌を絡め、さらにサガの口腔深くに舌を差し入れ、舌を吸ったり、口内の粘膜を味わったりと、自分が好きなように楽しんだ。
 ちゅ、とリップ音を立てて、二人の長いキスが終わった。唾液が糸を引き、濡れたサガの口唇はあでやかに赤く色づいた。
「…気持ち良かった、サガ?」
「ん…」
 目を輝かせて尋ねるアイオロスに、唾液で濡れた唇をぬぐったサガは戸惑ったように答えた。
「よく…分からない…」
「段々、慣れていこうね。きっと気持ち良くなるから!」
「う…ん…」
 浮かれて楽しそうなアイオロスに対し、自信なさげにサガはうなずいた。
 それから、アイオロスは自分の着ていたチュニックの裾に手をかけ、一気に首元までたくし上げた。
「ア、アイオロス…」
 驚いたサガが少し身を引く。
「サガも脱いで?」
「あ、ああ…」
 言われて、サガも自分のチュニックを脱ぎ始めた。だがその手つきはもたもたとして、普段よりも時間がかかった。
『た、確かに、こういうことをするからには、裸にならないと…』
 ちらっとサガは服を脱いでいるアイオロスの様子を横目で見た。あらわになった彼のたくましい上腕の筋肉や盛り上がった大胸筋が視界に入り、サガは急にドギマギし始めた。鼓動が早まり、頬に血が上って一気に熱くなる。
『ど、どうしよう…!今になってドキドキしてきた…!』
 遅まきながらにサガが慌てだす。そもそも、自分からアイオロスを誘ったのだ、ということまで思い出し、「うわわわわ〜」とサガは羞恥で勝手に撃沈した。
「サガ?」
 裸体になったアイオロスがサガの様子をうかがう。
「み、見ないでくれ、アイオロス…!」
 それでも自分も裸体になったサガだったが、寝台の上をいざって壁を背にすると、膝を抱えて自分の体を隠してしまった。
「どうして?裸なら、お互いに今まで何度も見ただろ?一緒に共同浴場で風呂に入ったこともあるし」
「そ、そうだけど…」
 サガは目じりを赤く染めて、瞳を伏せた。
「は、恥ずかしい…」
 ドッキューン!とアイオロスの心臓が脈打った。
『か、可愛い…!』
 サガもまたアイオロス同様に鍛えられた筋肉の付いた、たくましい体つきの成人男性なのだが、アイオロスの目には十代の少女よりも可憐に映った。
「サガァァァーッ!」
 衝動的に、アイオロスはがばっとサガに覆いかぶさった。サガの両腕をつかみ、一気に寝台に押し倒す。
「ア、アイオロス…!」
 迫ってくるアイオロスにさすがに焦ったサガが、両腕を突っ張らせて彼を拒もうとする。
「サガ…いや?」
「い、いやでは…」 
 改めて、サガは「自分から言い出したことだ」ということを、自分に言い聞かせた。
「いやでは…ない、けど…」
 でも、と、サガが続ける。
「少し…怖い…」
「うん…」
 そこでアイオロスは優しい瞳になった。サガの腕をそっとさする。サガの体はがちがちに硬く、震えていた。
「緊張してる、サガ?」
「う、うん…」
「もう一回、キスしようか?」
「うん…」
 二人はそっと唇を合わせた。ちゅ、ちゅ、と舌を絡めて、優しいキスをする。一息いれた間に、サガは少し落ち着きを取り戻した。
「アイオロス…」
「サガ、綺麗だ」
 アイオロスはサガのむき出しの腕や胸をそっと手でなぞった。左胸にある赤い傷跡を触って、唇を下ろす。
「あ…っ」
 上ずった声が漏れて、サガは恥ずかしさで口元を抑えた。
「この傷跡…、サガが死んだ時の傷跡だよね?」
「う、うん…」
「どうして、こんなものを残したの?」
「ど、どうしてって…」
 サガはしどろもどろに説明した。
「その…ハーデスがアテナとの盟約で我々を復活させた時、私は死んだ時の姿をイメージしたんだ。その時、自害した時の胸の痛みをはっきりと意識して…そうしたら、傷跡が残っていた」
 アイオロスが指先で傷跡をたどる。
「残さなくても良かったのに。綺麗な白い肌が、もったいないよ」
「うん…でも、私は残って良かった思う。これは私の罪の証だから…自分の愚かさと過去の過ちを忘れないようにと…」
「でもおれは…サガが過去にとらわれるのは嫌だな…」
 少し悲しそうにして、アイオロスが言う。
「過去よりも…未来を見よう、サガ。せっかくおれたちにはやり直す機会が与えられたんだから」
「うん…」
「ふふ…でも赤い薔薇の花みたいで…、見ようによってはこれはこれで綺麗かな」
 ちゅっとアイオロスがサガの胸の傷跡に口付ける。
「あ…っ」
 びくん、と、サガが体を跳ねさせた。
「感じる、サガ?」
 ちゅ、ちゅ、とアイオロスが繰り返し傷跡にキスをする。
「や…っ、アイオロス…、そんなこと…っ」
「他の場所より皮膚が薄いから、感じやすいのかな?」
「ん…っ、やだ…っ、もう…っ」
「じゃあ、こっちは?」
 アイオロスは唇を移動させ、胸の傷跡のすぐ横にある、サガの乳首にと吸い付いた。
「ひゃ…っ!」
 乳首を吸い上げられたサガが、背を跳ねさせて上ずった悲鳴を出す。
「アイオロス…そんなこと…っ」
「ふふ…感じる?」
「やだ…っ、変なこと…しないで…っ」
「男でも慣れたらここで感じるって…。でもサガ、いきなり感じてるね。ふふ…やらしい体だな。サガがこんなにやらしい体だなんて…知らなかった」
「ば、馬鹿…変なこと、言わないで…!もうやめて!」
 アイオロスはサガの拒絶を無視して、乳首を吸ったり、舌先でこねたり、指で軽くつねったりを繰り返した。そのたびごとに、サガの口からは本人にも予期せぬ嬌声が漏れて、白い体はびくびくと水に上がった魚のように跳ねた。サガは反応を抑えようと懸命になったが、結局それは叶わず、口を手で覆って声を抑えて、羞恥で真っ赤になった顔も手で隠すしかなかった。

(以下はR-18なので省略)

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完全版はこちら。pixivでR-18
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